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2014年7月13日

5634 抗筋特異性チロシンキナーゼ抗体(抗MuSK抗体)検査保険収載

5634 抗筋特異性チロシンキナーゼ抗体(抗MuSK抗体)検査保険収載

先日の神経眼科勉強会で抗MuSK抗体が保険収載されて、臨床検査会社に検査を依頼できるようになったという話を聞いてきました。そこでこの抗MuSK抗体について江東微検さんにその詳細を教えていただきました。

一般の患者さん方自体への意味は大きくはないのですが、眼科で眼筋無力症(あるいは重症筋無力症)までの診断を採血検査で行う検査機関にはそれなりの朗報であろうかと思います。筋無力症の85%が抗アセチルコリン抗体陽性、その残りの半分、つまり全体の8%程度が抗マスク抗体陽性の筋無力症だそうです。その英文名はanti muscle-specific tyrosine kinase antibodyですが、報告書での略称は抗MuSK抗体(こうマスク抗体)です。

請求実施区分+加算 D014-33
情報は免疫学的検査判断料。

レセプト条件はRIAにより重症筋無力症の診断(治療効果判定を除く)を目的として測定した場合に算定できる。
本D014自己抗体検査「31」抗アセチルコリンレセプター抗体(抗AChR抗体)を合わせて測定した場合は、主たるもののみ算定する。(清澤注:検査医療機関はこの点に注意のこと)

検査材料は血清0.3ml、冷蔵 容器1 必要日数4-10日

臨床的意義;重症筋無力症(MG)は、神経筋接合部の後シナプス膜上にある標的抗原に対する自己抗体のため神経筋接合部が刺激伝導障害される自己免疫疾患であり、自己抗体の種類によって、
①抗アセチルコリン受容体抗体陽性MG(筋無力症)
②抗筋特異的チロシンキナーゼ抗体陽性MG
③前記の抗体が検出されないseronegative MGに分類される。

これらの中で、抗MuSK抗体陽性MGは眼症状、球麻痺、頸部筋力低下、呼吸筋麻痺等を主症状とし、陰性群と比較して、嚥下障害や呼吸困難などの重症例の頻の高いことが報告されている。本邦では、MG全体の80-85%が抗AChR抗体陽性で、残りの10%以下に抗MuSK抗体が検出されている。現在MGの病態や治療を考える上で、最初に抗AChR抗体および、抗MuSK抗体の有無を調べることが重要となっている。

本検査は抗AChR抗体陰性例におけるMGの補助診断や重症度の把握、治療法の選択などに有用である。

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