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2014年6月29日

5592 黄斑ジストロフィー 機能・構造異常から見る病態生理;藤波芳先生の話を聞きました

シンポジウム2
機能と構造の評価、その最前線  座長 中野匡 (慈恵医科大学)の第一の演題です。

藤波 芳 東京医療センター臨床研究センター

黄斑ジストロフィー 機能・構造異常から見る病態生理

1、 黄斑ジストロフィーの疾患概念
その多くのものが遺伝性であるが、 
1) スターガルト病やオカルト黄斑ジストロフィーなど:これらは病名が一つで遺伝子も一つである。
2) これに対して、錐体ジストロフィーなど:では様々な遺伝子が原因として有った。これらは、ジーンリテイテッドレチノパシーと総称されるようなものである。症候群的な病名。

2、 診断プロセス。
表現型診断と遺伝子型診断を同時に行う必要がある。

表現型診断のためには:病歴の取り方;視力低下、中心暗点、夜盲と羞明、家族歴が必要である。そして、包括的機能検査の為には、視力視野、眼底と自発蛍光、OCT、ERGなども行う。

症例1):網膜電図のDA0,01(杆体系の評価) DA30は非常に大きい「びっくりERG」の例:(錐体ジストロフィーである)
遺伝子検査ではKCNV2遺伝子に両アレル異常が見つかった。

(解答「杆体反応の増強を伴う錐体ジストロフィ」の症例であった模様)

症例2);正常な眼底、FAG正常、ISOSの異常少し、ということは視細胞だろう、黄斑部のERGに変化あり:RPEを巻き込まない視細胞外節の異常と考えてゆく。
解答「オカルトマクラジストロフィーでRP1L1遺伝子に異常。三宅病」である。

症例3):中心暗点、多発する網膜の白斑、委縮、リポフスチンが全体に多い。ダークコロイド、感覚網膜と色素上皮の変化である。ABCA4遺伝子に異常;つまりビタミンA代謝異常、老廃物蓄積を示すもの;
解答:「スターガルト病」である。

ビタミンAの回転を抑える治療をすることも可能。

このように、病態生理に基づいた分類が行われるようになっているという事でした。

清澤のコメント;
この3疾患が代表的な疾患であったようです。医科歯科大学や当医院で、視神経疾患か?として見せられる症例が結局は網膜遺伝性疾患で有ったということは多いです。網膜電図も錐体と杆体をきちんと分けて論じなくてはなりませんでしょうし、遺伝子の検査も相当数のレパートリーがなくては結論が出せません。
というわけで、私も普段から同センターの角田先生にお願いして診断をつけていただく事が多かったのですけれども、三宅先生の御薫陶か?東京医療センターは人脈が厚いのですね。各地にネットワークの病院があるとのこと。東京医療センターもその一つということで、遺伝性の網膜疾患を疑うときには東京医療センターに送って見てもらってもよいというお話でした。
DONFig28cone dystrophy: Webvision から借用

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