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2014年6月28日

5586 「有効視野:交通事故と運転行動に関するエビデンス」岡村 和子(科学警察研究所)を聞きました

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第3回日本視野学会学術集会が本日と明日行われています。

15:30-17:00シンポジウム Ⅰ「視機能の評価、その最前線」座長:岩瀬 愛子(たじみ岩瀬眼科)

まず最初の話題:
「有効視野:交通事故と運転行動に関するエビデンス」岡村 和子(科学警察研究所)

視機能と構造そしてQOV(第3回)日本視野学会学術集会

有効視野 交通事故と運転行動に関するエビデンス 岡村和子 科学警察研究所 交通科学第2研究室

背景1、社会的背景

運転者が網膜色素変性であることに気付かず起きた事故が問題とされた。

背景2、学術的背景と運転免許:
視力:交通事故と安全の間の関連にはエビデンスがない
視野;徐々にエビデンスが蓄積されてはいるが、今は視力検査で引っかかった人だけに視野を行う現状である。

背景3:認知症を除くと、運転行動の為の測度が統一されていない。
EU研究IMMORTALのメタ解析で、交通事故の発生リスクは視力と事故の関係を扱った79件の研究を見ても低視力に強いリスクはない。。

背景4 この関連を論ずるには複雑な情報処理とマルチタスクを必要とする。不安定な行動や事故の一部は視力よりも、むしろ「視覚的注意」に関連している

目的:UFOVの紹介
加齢とともに人は情報処理の機能が弱まり、速度も遅れる、
自動車の運転では
有効視野:頭を動かさないで把握できる視野の範囲のこと
UFOV:Visual awareness incというものがある。それは
サブテスト1
サブテスト2 分割注意
サブテスト3 選択的注意
からできているが、カットオフラインを正常の40%にすると、その感度と特異度は、0,89と0,81と非常に高いという。

視野障害と交通事故
視野障害がある人には、禁止されなくても自発的な運転調整をする傾向がある。

UFOVの前向き研究では40%視野欠損の人の3年間でのリスク比が正常人の2倍であった。これを高いとするかどうかは微妙。

視野障害・UFOVと運転技能について;
視野では:軽度から中程度まででは運転に問題はない。
しかし、垂直方向に障害があると走行位置保持に困難を訴える。
UFOVの限界:視野のどこに欠損があるのかがこの結果を見ても特定できない。予測的妥当性も未確認。事故は非常に稀な事象であるから。統計でも扱い難い。

運転免許の医学適性について:
運転アセスメントの必要性がある
訓練や限定(昼間のみや、地域だけなど)をかけることも今後は検討できる
安全とモビリティー確保のバランスが重要である。

まとめ
UFOVを交通行政に持ち込むのは有望である。現在免許の条件といての視野についての測度は未だに確立されてはいない

質疑応答:今年6月から医師が免許交付の可否について助言できるようになったと聞こえたが、本当ですか?
答え:意識を失う疾患(癲癇)や、違法薬物の常用者に関する医師の介入ができることが、法文に書き込まれたのだが、具体的にはほぼ何も決まってはいない。「6月の改定」は免許の交付に対して視機能についての記入で眼科医が介入できるように変わったという意味ではない。
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「緑内障性視野障害の実用視力への影響」鎌尾 知行 (市立宇和島病院)
を聞きそのあとの17:00-18:00Eat inn(懇親会)で何人かの古い友人とお会いすることが出来ました。各演題の記事を今夜中に採録します。
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