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2014年6月2日

5494 緑内障検査 コツと落とし穴の話を聞きました。

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ファイザー・グラウコーマ・シンポジウム Ⅰ部:新家真先生によるオープニングリマークスの後、3人の演者による「緑内障検査 コツと落とし穴」が語られました。

第1の話題は、{眼圧検査のコツと落とし穴」中村真先生 神戸大学
 眼瞼痙攣が適応除外の真っ先にあったのには驚きましたが、ボトックスで治療中ならば次回の投与日であっても上瞼を指で拳上しなくても十分に測定可能です。確かに眼瞼痙攣で緑内障を合併している患者さんもときどき見かけます。今度集めてみましょうか?

第2の話題は、「眼底観察方法のコツ」:大久保真司先生 金沢大学
  OCTを視野と組み合わせて評価するという視点が重要そうです。であるとすれば今後の機材更新に当たっては、ハンフリー視野計と同じメーカーのOCTの方が有利という事もあるのでしょうか。

第3の話題は、「視野検査のコツと落とし穴」 中野匡先生 慈恵医大
 せっかく持っているハンフリー視野計ですから、その機能をよく理解して使うことが必要です。MDの値をその時々で眺めて前回より「良い」の「悪い」のと言うだけではなくて、ORTに解析ソフトを使った分析結果を医師に提示させるような院内での作業の仕組みを整えることが基本的に必要であると感じました。
 
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第1の話題は、{眼圧検査のコツと落とし穴」中村真先生 神戸大学

ゴールドマンがゴールデンスタンダードというが、その前提としてキャリブレーションが必要。0,20、60mmHGを合わせる。もし狂っていたらメーカーを呼ぶことになる。
使用の禁忌には眼瞼痙攣、眼振、牛眼、機能眼が片眼などの疾患も含まれている。

Lunbert-Fickの法則を利用して眼圧を測っている。
W=PxAの関係 P=W/Aである。

  角膜の厚みはゼロで、表面張力が生じない乾燥している角膜と言う想定であるが、実際には角膜厚が520ミクロンの時にこの式が成り立つ。(表面張力のため)しかし、水の表面張力も温度で変わる。

 医原性感染(イソプロピルアルコールでもHBV,AVCには十分には効かないともいう)は大きな問題である。プリオンは眼圧測定を介して広がっていたのか?と言う疑問も提示されている。

2003年ころに上皮やタンパクがチップに残って付いていることが指摘された。トライアルのコンタクトレンズ(CL)や器具の使用にあたっての勧告が出ている。NaOClで濃度20000を1時間つければよいが、これを前提とすればハーグストレートのチップでは100回が限度という事である。

そこでデスポーザブルのチップを使うかと言う話になるのだが、実際にはトノジェット(2-3低い値が出る)とトノセーフでは値が違い、表面張力が違うのがその原因だと思われる。手指を介した菌などのコンタミもゼロではない。

実際にもゴールドマン眼圧計では眼圧が測れないことも多い、そこで登場するのが反跳性眼圧計Icare(アイケアワン)である。この眼圧系では、角膜が厚いと高く、また高齢者では低くでるという特徴がある。しかし、今後の在宅医療などでは使いやすいかもしれない。
 
清澤のコメント:圧平眼圧計を用いて眼圧を測定するというのが専門的に緑内障診療をする先生方には基本であるというのは間違いのないところでしょう。それがこのように消毒の困難さを持っているという場合、要点要点は手で測るとして毎回の眼圧は空気眼圧計にある程度は頼るのか、それともデスポーザブルにして行くのか?。先日のWOCではデスポのチップの試供品も戴いてきましたけれど、実際の現場では皆さんがどのように対応しておいでなのかが気になりました。
眼瞼痙攣が適応除外の真っ先にあったのには驚きましたが、ボトックスで治療中ならば次回の投与日であっても上瞼を指で拳上しなくても十分に測定可能です。確かに眼瞼痙攣で緑内障を合併している患者さんもときどき見かけます。

images(図:百万さん)

次の第2の話題は 金沢大学の大久保真司先生で 「眼底観察方法のコツ」:でした。

視神経乳頭の観察法:では横ばい率と縦倍率(奥行き)が重要な意味を持つ。縦倍率は横ばい率の2乗で効いてくる。直像鏡で観察すれば、横ばい率は15倍である。眼底の高低差は2分の一に見えている。(清澤注:すみません、この部分は理解できていません。)

眼底写真とOCTを併用するのが良い。:NFLD(神経線維層欠損)の観察がしやすい。またOCTなら定量化もできる。ステレオ写真とと広範のカラー眼底写真の2種を見ると良いだろう。OCTは視神経と黄斑の両方を取っておくのが良いだろう。

キーポイントを:1から6までで提示されました。(すべては、メモしきれずですが、内容は)乳頭陥凹は色合いではなく屈曲をみる(バヨネッティング、眼底写真で銃剣の取り付け部分の様に血管がz型に見えるところをカップのふちと読む)。OCTも当然有効。小乳頭では視神経乳頭陥凹を過小評価する傾向があるから注意。乳頭縁の出血にも注目。

OCTを併用した眼底読影のキーポイントは、経過観察に使う。縦拡大を生かした診察。OCTの利用をと言うところ。

清澤のコメント;
大変参考になりました。ボンノスコープでは視神経乳頭拡大を漸く疑うことが出来るくらいのもので、その先は前置レンズでも眼底(乳頭)を見ることはすでに少なく、カラー眼底写真とOCTに頼ることが多い緑内障眼底評価をしているのが実情です、そのような先生方も多いのではないでしょうか。
 本日のお話にはGCC(神経節細胞層)の菲薄化の話は出てきませんでした。神経眼科領域ではそれが注目されていますが、まだ緑内障診療の実用上ではそれほど評価されていないのかもしれません。
 OCTを視野と組み合わせて評価するという視点が重要そうです。であるとすれば今後の機材更新に当たっては、ハンフリー視野計と同じメーカーのOCTの方が有利という事もあるのでしょうか。

演題その3:視野検査のコツと落とし穴 慈恵医大 中野匡 先生

中心30-2または24-2が使われる。
スタンダードは12分、またはシータスタンダード6分、シータファスト3分

シータスタンダードでは悪くないという例。
アルゴリズムに行ったり来たりを行うブランケット法がスタンダードでは入っている。だからシータスタンダードがより良い。

10-2では2度間隔であるが、、30-2ならそれが広くて、中心10度以内には12点でしかない。

SSOH(視神経上部の先天性低形成症候群)の測定には:60-4も有効である(GPはさらに有効ではあるが、)

1)(1)-3Dの眼鏡を+3Dと間違った測定の例。(2)上まぶたによる変化 (3)瞳孔領の確保 (4)検眼枠と眼の距離。(リング暗点:網膜色素変性や心因性でも出るが、)、(5)コンタクトレンズで瞬きが多いとき。顔面神経麻痺も影響する。

2) トータル偏差は白内障や、矯正の不良、ピロカルピン使用例などの瞳孔径が小さい例にも見られる。

3) トータル偏差がよくてパターン偏差が悪いのは、ホワイトスコトーマと呼ばれるもので、偽陽性回答が多いときに見られる。

4) クローバーリーフパターン:最初に決定られる中心を囲む4点の測定まではよくて、その後に集中力が下がるケースで現れる視野の形である。

5) 測定時の姿勢にも注目。おでこや顎の浮きが視野を乱す。

進行評価のポイントは? ハンフリー視野計のサマリー機能で16回まで並べることが出来る。トータル偏差とパターン偏差を評価すると良いだろう。

イベント・トレンド解析には:MDスロープを使う

GPAサマリーイベント解析も有用である。(清澤注:この機能を、今後調査理解しておく必要がありそうです。)

進行評価には他に津ではなくて、複数のプログラムを使うべきであろう。
その際、年3回の測定が最低必要であるそうです。

また、ベースラインの視野をしっかり取っておくことも必要だそうです。そして眼圧、眼底、そして視野の3社の整合性を問うことを強調しておいででした。。

清澤のコメント:せっかく持っているハンフリー視野計ですから、その機能をよく理解して使うことが必要です。殊にその解析プログラムは多くの物があるようですけれど、多くの臨床医はそこまでは使いこなせていないのではないでしょうか?MDの値をその時々で眺めて前回より「良い」の「悪い」のと言うだけではなくて、視能訓練士などにその解析ソフトの理解を求め、日々の臨床作業に追われるだけではなくて、解析ソフトを使った分析結果を医師に提示させるような院内での作業の仕組みを整えることが基本的に必要であるとこの中野先生のお話を聞いて感じました。

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