日本の眼科3月号に「日本眼科医会 三歳児眼科健康診査平成24年分の調査報告」が載っていたのですね。その記事が「日刊眼のニュース」(http://www.daily-eye-news.net/news_aC64N56SRg_888.html)に出ており、日本の眼科のPDFにリンクされていました。
その要点は、「平成24年の三歳児眼科健康診査は96.8%の地区で実施されていた。総対象者数480,262名のなかで、異常と診断されたのは6,330名(約1,2%)で、屈折異常が一番多く、屈折弱視、斜視、斜視弱視もあったとのこと。」です。
従来、当医院は3歳児検診への参加が求められていませんので少し調べてみました。そうしましたら、http://www.jaco.or.jp/data/sansaiji/manual.pdfには視能訓練士会が作った第1版の3歳児眼科検診のマニュアルが出ていました。
それによりますと、多くの自治体で行われている方法では、一次健診として家庭における視力検査とアンケート調査によるスクリーニングを行い、二次健診を保健センターなどで行うもので、この方法の導入により早期発見、早期治療に一定の成果が認められているという事です。
上のマニュアルを見ますと、各地でそのやり方は違うようですが、スキアないしオートレフを使うことも有るようです。3歳ですと確かに視力が測れる子供が相当数いますが、怖がってできない子供もいることでしょう。
ここで、異常が見つかった子供が、当医院の様な一般の診療所に紹介されてきているのでしょう。しかし、小中学校からの視力不良やアレルギー性結膜炎の受診指示書の様なものを私は見た覚えはなく、この近隣でそれがどのように行われているのかは不明です。
他所の眼科でどんなことをしているのかと思って探してみましたら、知り合いの名古屋市田辺眼科さんのHPでは
「お子様に見難そうな症状が現われた場合には、お子様が何らかの目の障害を抱えている可能性があります。目の障害は外見では分かりにくいため、見過ごされやすく、なかなか保護者の方が見ていても気づくことが難しいのが現状です。3歳になれば個人差はありますが、ある程度検査できるようになります。3歳になったら、お子様の目のはたらきぐあいを知るために、一度眼科でしっかり検査を受ける事をお勧め致します。」、と記載してありました。確かにそうだと思います。
そちらでは、子供の協力を求めながら屈折や視力、そして眼底をそっと見ているのでしょう。この医院では、検査を待つ子供のための絵本や、検査を受けることが出来た子供用のおもちゃのプレゼントまで用意しているそうです。当医院でも真似して工夫してみましょう。
ーーー記事の引用ーーーー
視聴覚障害児を早期に発見し治療を行うために、平成3年から母子健康法に基づいて三歳児眼科健康診査事業が始まりました。
平成9年から実施主体が都道府県から市町村に移されたことから日本眼科医会では平成10年度からほぼ4年ごとに全国的なアンケートを実施しています。目的は実施主体の変更による自治体のあいだで差が生じていないかの確認です。
三歳児眼科健康診査
結果
平成24年の三歳児眼科健康診査は96.8%の地区で実施されています(四歳児検診とされる地区を含む)。費用は98.8%全額市町村負担。総対象者数480,262名のなかで、異常と診断されたのは6,330名で、屈折異常が一番多く、屈折弱視、斜視、斜視弱視もありました。
今回は5回目に当たりますが、前回調査に関して検診の実施率は上昇していました。
問題は精密検査が必要とされたものの受診率がこれまで、65%前後であったのが62.1%に低下したことです。
三歳児では近視であっても検査しなくては日常的に発見することはできません。片方の目がほとんど見えなくても本人も周りも気づかず、幼稚園に入って片手を目隠しして、筒をのぞいてみることで初めて気づいた例もあります。
斜視の場合はひどくなると手術対象になることから、精密検査が必要とされた場合は、受診をお勧めします。
外部リンク
公益社団法人 日本学科学会 新着情報
http://www.gankaikai.or.jp/info/20140320_3yearsold.pdf
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