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2014年5月25日

5381 紫外線気を付けて:皮膚の老化、白内障などの原因に:取材記事です

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(熊本日日新聞の2014年5月2日朝刊に共同通信社配信のインタビュー記事が掲載していただけました。最後の「紫外線による目の障害としては、角膜障害や白内障、加齢黄斑変性などがある。」以下の部分が私のコメント部分で、「紫外線は上下からも横からも目に入る。紫外線をさえぎる機能のある大きなレンズで横にもガラスの入った眼鏡を勧めたい。目の健康のため、サングラスも眼科医で処方を受け、度の合った物を作ってほしい」と言う結論です。)

紫外線気を付けて  皮膚の老化、白内障などの原因に

 強い日差しが気になる季節。日光の浴びすぎは、しわやしみといった皮膚の老化につながるだけでなく、白内障など目の病気の原因にもなる。外出時に皮膚や目を守るには、サンスクリーン剤(日焼け止め)やサングラスの使用が基本だ。

 日光に含まれる紫外線には、波長別に紫外線A(UVA)と紫外線B(UVB)があり、そのうち波長の短いUVBが皮膚の細胞のDNAを傷つけトラブルを起こす・・・。

●UVAの影響
 日焼けによる影響はそんなふうに説明されてきた。ところがより多様なメカニズムが解明されつつある、と皮膚科学の専門家で再生未来クリニック神戸(神戸市中央区)の市橋正光院長(神戸大名誉教授)は言う。

 まず地上に届く量がUVBの数十倍あるUVAが、皮膚の老化に関わることが分かってきた。

 UVBが肌(表皮)に当たると生理活性物質ができ、その下の真皮で線維芽細胞を刺激。すると酵素の働きが高まり、コラーゲンなど肌を支えるタンパク質が壊される。

 一方、UVAは真皮に直接届き、線維芽細胞を刺激。同じ仕組みでコラーゲンなどが破壊される。若者の場合、コラーゲンの合成が盛んなため影響はないが、中年以降ではしわの原因になる。

 オーストラリア・シドニー大などの研究チームは、細菌やウイルスなどの外敵から体を守る免疫がUVAによって抑えられることを示唆する実験結果を報告した。

●免疫抑制

 「免疫が抑えられた状態で体内に入った病原体は以後、敵と見なされないことになる。人体で起きているかどうかは未確認だが、十分起こりうる現象だ」(市橋さん)

 こうした研究を受け、サンスクリーン剤ではUVBへの効果を示すSPFに加え、PAという数値でUVAへの効果を表示した製品も出てきた。

 UVBについても、DNAを傷つけるだけでなく、さまざまな経路を通じて皮膚の細胞内に生理活性物質をつくらせ、炎症を引き起こすことが明らかになりつつある。

 市橋さんは「紫外線の影響は小さな子どもほど深刻。外出時にサンスクリーン剤を塗るなどの対策が必要だ。赤ちゃんにはなめても安全な製品を使うのがよく、SPFは5~10でいい」と語る。

●目の障害

 東京都江東区の眼科医で東京医科歯科大臨床教授も務める清澤源弘さんによると、紫外線による目の障害としては、角膜障害や白内障、加齢黄斑変性などがある。角膜障害は強い紫外線で角膜の表面の細胞が傷ついて起こる。電気溶接や殺菌灯の紫外線による「電気性眼炎」や冬場の「雪目」もその一種だ。

 UVAは角膜の奥にある水晶体や網膜に届いて長期的に影響を与え、老人性の白内障や高齢者で増えている加齢黄斑変性の原因の一つとなっていると考えられている。

 清澤さんは「紫外線は上下からも横からも目に入る。紫外線をさえぎる機能のある大きなレンズで横にもガラスの入った眼鏡を勧めたい。目の健康のため、サングラスも眼科医で処方を受け、度の合った物を作ってほしい」と話している。

(熊本日日新聞 2014年5月2日朝刊掲載)
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(4月22日取材)

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