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2014年5月18日

5453 二重焦点人工水晶体によるコントラスト感度は半減する、それでも、患者は幸福である。

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現在国内では多焦点眼内レンズは先端医学の扱いを受けていて、その国民健康保険での使用はできませんが、臨床医としては最近の趨勢としてその利用がこれから増えそうな気がしています。それを裏付けるような論文ありましたので、概要を紹介します。

コントラスト感度と言うのは白と黒のコントラストを落としていった場合にどの程度のコントラストなら読めるかという事であって、見える画像は遠近ともぼやけるけれども患者さんは遠近両用の眼鏡を使って、ようやく遠方と近方とがくっきり見える状況が得られるという従来からあった単焦点眼内レンズよりも2重焦点眼内レンズに満足できるといっています。

 清澤のコメント:このレンズが商品として日本で供給されているか否かについての知識を清澤は持っておりません。
FrACT2013a これはネットに有ったFrACTの図です。

コントラストグレアテスターこのコントラスト感度は空間周波数の測定ですから国産のタカギセイコーのコントラストグレアテスターなどの機械でも測ることが出来るでしょう。保険請求項目は有りませんけれど、私はこれを医院に導入して原因不明の視力低下例や陳旧性の視神経炎で資力は良いのだけれど白く曇るという症例などに使ってコントラスト感度低下を確定しています。眼瞼けいれん例にも時に使います。
使い慣れると、患者さんに視力は出ているがあなたの訴える見難さがこう現れていますよと説明すのには便利な機械で、個人の見解としてはお勧めできます。
ーー抄録ーー

フライブルグ視覚検査(FrACT)で測定されるように、二重焦点人工水晶体によるコントラスト感度は半減します、それでも、患者は満足します。

Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol. 2014 Mar; 252(3):539-44.
Anton A, Böhringer D, Bach M, Reinhard T, Birnbaum F

アブストラクト:
白内障手術後に眼鏡なしで暮らしたいという欲求が高まるにつれて、そして、多焦点眼内レンズに対する関心も高まっています。
しかしながら、まぶしさのグレア、すなわち中間距離での視力と画質の低下はこの新世代のレンズではすでに知られた問題です。

我々は、単焦点のAcri.Smart 46LCレンズと、多焦点のAcri.LISA 366Dのレンズの移植によって得られる機能的な結果を比較した。レトロスぺクティブに、我々は2重焦点人工水晶体(Acri.LISA 366D)を受けた10例の患者と単焦点人工水晶体(Acri.Smart 46LC)移植を受けた10例の患者を経過観察した。

レンズは常に両眼に挿入された。各群において、視力とコントラスト感度を評価した。我々は0.5から5m.の範囲でフライブルグVison試験(FrACT)でコントラスト感度を測定した。更に我々はBirkhaeuserチャートで近見視力を評価した。我々は標準化されたアンケートを使用して明順応現象と患者の満足度を評価した。

Acri.LISA群の1例の患者と対照群の6例の患者は推奨された経過観察を逃した。我々は良好な遠方と近方での裸眼視力とを見た。Acri.LISA群9例の患者のうち、わずかに3例だけに、ときに応じて眼鏡をかける必要があった。

彼らのコントラスト感度は対照群と比較して半減したにもかかわらず、患者は視覚障害については不満を言わなかった。患者満足度は、Acri.LISA 366Dの埋め込みで概ね良好であった。Acri.LISA 366Dでは、コントラスト感度が減少していたが、患者は優れた近見および遠見視力を示す。Acri Lisaは、眼鏡に依存したくない患者における現実的なオプションである。
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