お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2014年4月20日

5371 小児におけるオルソケラトロジーが増加?

日本の眼科の3月号に近頃流行りのオルソケラトロジーに関連する記事が出ています。

「日本眼科医会の学校保健部は全国の小、中、高校生を対象にコンタクトレンズ使用状況を調査した結果を報告した。47都道府県ごとに調査校を選出し、総計9万7233人のうちコンタクトレンズを使用している小学生54人、中学生1877人、高校生1万1484人に対し、2012年9-10月にアンケートを実施した。」これを解説した記事もネットには出ていました。ご参考になさってください。

この報告書は基本的に小児へのオルソケラトロジーに関してはコンサバティブな姿勢です。学校保健部は、オルソ使用で夜間視力の低下や高次収差の増加、アカントアメーバ角膜炎なども報告されているため、視機能未成熟な小児への使用は避けた方がよいと説明しています。日本コンタクトレンズ学会は2009年に「オルソの適応は20歳以上」との指針を出しており、「医師の裁量で処方は可能だが、もし眼障害が生じ、訴訟された場合は不利になる」と警告を発しています。ですから、その処方に当たっては、定期的な検査の励行などをきちんと求めてゆく必要があります。

先の国際眼科学会でもこのオルソケラトロジーの話題は随分取り上げられていました。欧米では成人の近視矯正手段としても使われていますが、吉野先生が座長をされたセッションでは、韓国や中国、台湾などの東南アジア諸国、それにロシアでは近視が進行する10歳ごろにオルソケラトロジーは始めるのが通例のようで、その実数も爆発的に増えているようです。ロシアでは角膜や眼球の形が固まりレーシックが出来る20歳を迎えるころには、その患者さん方にレーシックを薦めるが、実際にその施術を受ける方向に進む患者数は多くはないという説明でした。

日本で現在ある「20歳以上と言う基準は先にこの方法の治験が行われたときに小児の症例が集めきれなかったためである」との説明を巷では聞いています。実際にも現在これを扱う医療施設では小児への処方例が多いようです。また、その許容年齢を下げるための調査も角膜医療が盛んな有力大学で進行中であるという話も聞きます。小学生へのコンタクトレンズ処方は多くの眼科医師が行わないことが、(すべての種類での)コンタクトレンズ使用小学生の実数を小さな母集団(54人)としているために、小学生におけるオルソケラトロジーの比率を20%前後と通常では考えられない比率に押し上げているもののようです。またこの調査が行われたのは2012年であり、昨年東レが発売したナイトレンズが市場に投入された2013年以前の物であって、もちろん現在2014年4月の状況ではありません。

【関連リンク】
平成 24 年度学校現場でのコンタクトレンズ使用状況調査
http://www.gankaikai.or.jp/info/20140415_schoolCL.pdf

Categorised in: 未分類