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2014年4月20日

5369 抑肝散での心不全に注意?

抑肝散には低カリウム血症をきたす可能性があるそうです。PMDAから「使用上の注意の改訂指示(医薬品)」が出ました。(抑肝散加陳皮半夏も?)
:抑肝散は不眠症や認知症患者の鎮静などにたくさん使われるようになった薬ですが、「心不全」「ミオパチー」「横紋筋融解症」の副作用が新たに使用上の注意に載せられました。注意しないといけないですね。

これが偽アルドステロン症です。そこでこの・偽アルドステロン症とは、と調べてみました。曰く:生体内のホルモンとしてアルドステロンと呼ばれる物質があり、この物質は血圧上昇や血液中のナトリウム濃度の上昇に関与しています。ナトリウムは高血圧と関係しており、ナトリウムを体内に溜める作用をするアルドステロンは血圧上昇に関わっています。

また、アルドステロンはナトリウムを体内に留める作用とは逆に、カリウムに対してはどんどん体外へ排泄する働きがあります。これによって、低カリウム血症に陥ります。

このように、体内に存在するアルドステロンと呼ばれる物質の量が多くなってしまう病気をアルドステロン症と呼びます。ただし、中にはこのアルドステロンの分泌量が多くなっていないにも関わらず、アルドステロン症のような症状に陥ってしまうことがあります。このとき、偽りのアルドステロン症として偽アルドステロン症と呼ばれます。

記載例です;
症例は80代女性 体格不明 大腿骨々折 ADで易怒性に対して抑肝散を追加。チアプリド塩酸塩、ランソプラゾール併用。経過は投与開始日易怒性に対し、本剤投与開始。
投与 6 日目 血清カリウム値 3.0 mEq/L
投与 60 日目 血清カリウム値 2.0 mEq/L
投与 85 日目(投与中止日) 急性循環不全となり、昇圧剤、酸素、
利尿剤、カリウム剤投与。本剤投与中止。::と記載してありました。

つまり、偽アルドステロン症ではアルドステロンに関係なく「体内のナトリウム濃度の上昇」や「カリウム濃度の減少」が起きています。

この偽アルドステロン症の原因ですが、グリチルリチンと呼ばれる成分によるものであるとされています。このグリチルリチンは甘草(かんぞう)という生薬に多く含まれています。甘草は葛根湯や芍薬甘草湯など多くの漢方薬に使用されています。

甘草が含まれている漢方薬を複数服用した場合、グリチルリチンが蓄積して偽アルドステロン症を引き起こしてしまう場合もあります。

ミオパシー(低カリウム血症)
ミオパシーとは、手足のけいれんや脱力感など「筋肉の萎縮によって力が入らない症状」を有する病気のことです。この原因としては、低カリウム血症があります。つまり、血液中のカリウム濃度が低くなることによって、筋肉に力が入らないミオパシーの症状を表すようになります。

前述の通り、偽アルドステロン症では血液中のカリウム濃度が減っていきます。その結果として、低カリウム血症が引き起こされます。そのため、偽アルドステロン症によってミオパシーなどの重大な障害を引き起こす可能性があるのです。
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清澤のコメント;
・生薬と副作用について。
漢方薬はいくつもの生薬を一定の割合で混ぜ合わせたものであるため、副作用が表れるとしてもそれは生薬に含まれる成分が原因であると考えられます。
生薬によっては気を付けるべき副作用をもつものもあります。甘草の例です
生薬:甘草(かんぞう)
副作用:偽アルドステロン症、低カリウム血症
症状:むくみ、血圧上昇、筋肉のけいれん

http://www.info.pmda.go.jp/juutoku/file/jfm0611003.pdf

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下記のような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
•尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる[偽アルドステロン症]
•体がだるくて手足に力が入らない、手足がひきつる、手足がしびれる[ミオパシー]
:とのことです。

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