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2014年4月9日

5333 「ルセンティス」が糖尿病黄斑浮腫を適応症とする日本で承認を取得したという記事です

「ルセンティス®」が糖尿病黄斑浮腫を適応症とする日本で承認を取得したというプレスリリースが出ています。これは中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、および病的近視における脈絡膜新生血管に続く、4つ目の適応症です。
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「ルセンティス®」、糖尿病黄斑浮腫の適応症について
日本で承認を取得

~ 中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、
病的近視における脈絡膜新生血管に続く、4つ目の適応症を取得 ~

ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:二之宮 義泰)は本日、「ルセンティス®硝子体内注射液2.3mg/0.23mL」〔一般名:ラニビズマブ(遺伝子組換え)/以下、「ルセンティス」〕について、既存の3つの適応症(中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管)に加え、新たな適応症として「糖尿病黄斑浮腫」の承認を取得しました。

「ルセンティス」を、糖尿病黄斑浮腫(Diabetic Macular Edema:DME)*1によって視力が低下している患者さんの眼の硝子体*2内に注射すると、血管内皮増殖因子(VEGF)*3が阻害され、血液成分の漏出を抑制して黄斑浮腫が軽減される結果、視力低下が改善します。

日本が参加した国際共同治験であるREVEAL試験を含む国内外の臨床試験で、「ルセンティス」をDMEの患者さんの視力が安定するまで月1回硝子体内注射し、その後、注射間隔を個別に調整する用法で注射したところ、投与開始1年後の平均視力は改善しました。また、改善した平均視力は投与開始3年後まで維持されるとともに、この間の注射回数は経年的に徐々に減少しました。さらに、安全性は既存の3つの適応症と同様であることが確認されました。

「ルセンティス」の承認以前には、国内でのDME治療として、レーザー光凝固療法や硝子体手術、および合成副腎皮質ステロイド硝子体内注射が保険適用されていました。

今回の効能追加について、ノバルティス ファーマ株式会社 代表取締役社長 二之宮 義泰は、次のように述べています。「視力の大幅な低下は、身体面や精神面で患者さんのQOLを著しく低下させ、社会生活を困難にさせます1。今回、『ルセンティス』が新たな適応症を取得したことで、DME患者さんの視力低下に対する高いアンメットニーズが満たされることを期待しています」

DMEの基礎疾患である糖尿病が強く疑われる成人は、平成24年の調査によれば日本で約950万人2と推計されており、年々増加しています。糖尿病の三大細小血管合併症のひとつである糖尿病網膜症は、日本の成人における中途失明原因として常に上位を占め、平成23年の調査によれば糖尿病患者さんでの有病率は15.0%3と推計されています。糖尿病網膜症の進展とともにDMEの発現頻度も高くなることから、糖尿病患者数の増加に伴い、DMEによる視力低下に対する治療や患者さんのQOL管理も課題となってきています。

「ルセンティス®」について

「ルセンティス」は、遺伝子組換え技術を用いて製造されるヒト化マウス抗ヒトVEGFモノクローナル抗体のFab断片で、眼疾患治療に特化して開発された薬剤です。

「ルセンティス」は、2006年6月に米国で脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症の治療剤として世界で初めて承認されて以来、2013年9月30日現在、EUおよび日本を含む114の国と地域で承認されており、日本では2009年1月に承認されました。網膜静脈閉塞症による視力障害の適応は、2010年6月に米国で承認され、現在までにEUおよび日本を含む103の国と地域で承認されており、日本では2013年8月に承認されました。病的近視に伴う脈絡膜新生血管による視力障害の適応は、2013年7月にEUで承認され、現在までに日本を含む49の国と地域で承認されており、日本では2013年8月に承認されました。DMEによる視力障害の適応は、2011年1月にEUで承認され、現在までに米国を含む103の国と地域で承認されています。

「ルセンティス」はジェネンテック社により創製され、ノバルティスと共同開発されました。米国における「ルセンティス」の商業的な諸権利はジェネンテック社が所有し、ノバルティスは、米国以外での独占権を有しています。「ルセンティス」はジェネンテック社の登録商標です。
*1糖尿病黄斑浮腫(Diabetic Macular Edema:DME):糖尿病の合併症のひとつで、眼の網膜の中心部にある黄斑*4と呼ばれる部位の浮腫(むくみ)です。DMEの患者さんでは、糖尿病による網膜毛細血管の障害や全身のさまざまな障害が原因となり、網膜毛細血管から血液成分(水分やタンパク質など)の漏れ出す量が増え、その量が網膜からの排出能力を上回ったときに、網膜内に水分などが異常に貯まって浮腫になります。糖尿病で網膜血管が障害されると、酸素や栄養分を含んだ水分だけでなく、タンパク質などの高分子物質も通り抜けてしまうほど血管の透過性が亢進します。このDMEの血管透過性の亢進には、VEGFが深く関与していると考えられています。DMEになると視力が低下し、著しい場合は最終的に失明に至る場合もあります。*2硝子体:瞳の奥側で、網膜の手前にあって、眼球内の4/5を占める空間を満たして いる無色透明なゼリー状の組織*3VEGF:vascular endothelial growth factor(血管内皮増殖因子) *4黄斑(黄斑部):ものを見る時の視力や色覚にとって最も重要な働きをする部分
参考資料
1. 16 Nov 2010. RESTORE HRQoL summary deck_descriptive results.2010
2. 厚生労働省 平成24年「国民健康・栄養調査」結果の概要
3. 安田美穂, あたらしい眼科, 28(1), 25-29, 2011

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