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2014年4月6日

5325.視神経症 サブスペシャリティーサンデー 1

サブスペシャリティーサンデー 1
いよいよ学会最後の朝になりました。

Ⅰ.視神経症
ディレクター:杉山 和久 金沢大

4月6日(日)8:30-9:30 東京国際フォーラム ホールC 第2会場

視神経症
モデレーター:吉冨 健志 (秋田大)、石川 均 (北里大・医療衛生)

ぶどう膜炎と関係する視神経症
演者:毛塚 剛司 東京医大

ブドウ膜炎をきたしなおかつ視神経に異常が見られる疾患にはベーチェット病、サルコイドーシス、原田病の3大ブドウ膜炎や、種々の感染性ブドウ膜炎が含まれる。視神経症とブドウ膜炎の鑑別には限界フリッカー値測定が便利。片眼性視神経乳頭炎ではCFFが著明に低下(20以下)するが、ブドウ膜炎ではかなり悪化しないとCFFは低下しない(20-30)。

聴講に基づく追記事項:

サルコイドーシスでは網膜血管に沿う滲出物もある。
両眼交互に発症する乳頭腫脹で:HLAb51が陽性の例(ベーチェット)がある。
急性リンパ性白血病:これは仮面症候群とよばれる
乾癬:ネオーラル中止でブドウ膜炎再発した例。これはインフリキシマブで制御できた。
梅毒:腕の多発性の発疹、視神経初見が多いが、網膜色素上皮の変化や硝子体混濁例もある。
クリプトコッカス:日和見感染例であって、エイズに見られる。
急性網膜壊死:これも視神経病変が見られるもののひとつ。
小児ブドウ膜炎では:1)JRA,2)TINU(間質性腎炎)、3)日本脳炎ワクチン後などがある。小児では脳病変でのうっ血乳頭との鑑別を忘れないで。

視神経症と似た様々な疾患
演者:市邉 義章 北里大
視神経症の診断は先入感を持つと誤る。視力低下を主訴に来院した患者の診察の進め方のポイントを解説する。なるべく画像を多く提示する。

聴講に基づく追記事項:
RAPDは中心動脈閉塞症、静脈閉そく症、剥離にもある
先天性視神経異常は遠視眼によく見られる。
近視では非裂孔原生剥離を伴うことがある。
小乳頭は虚血性視神経症が発生しやすく、Disc at riskとも呼ばれる。
傾斜乳頭、乳頭ドルューゼン(視野欠損が来て変化する、小乳頭の合併が多い)
ブドウ膜炎の合併:サルコイド、原田、ベーチェット(この例では30日で回復した)、強膜炎の例。
静脈洞血栓症(ベノグラフィーで確定した。)
糖尿病ならば:虚血性(急な視力低下)か糖尿病乳頭症(視力低下は軽微)か?を考えると良い。
高血圧性視神経症:黄斑周囲の星ぼう斑が特徴的である
パラネオプラスチックシンドロームにはCAR,MAR、PON(視神経炎)がある。
ビッグブラインドスポット:ウイルスか?ともいわれるものだが、ミューズMEWSの例。この場合、一か月程度でで白点は消えるのでそのつもりで診断をしてください。
AZOORエイズール:IS-OSラインの不整、光視症から来ることもある。
視細胞外節病(群馬大 岸):というものもある。
黄斑裂孔や、VMTS(硝子体黄斑牽引症候群)も忘れないで

視路疾患としての緑内障性視神経症
演者:中村 誠 神戸大
古典的には視路の経シナプス変性が生じることは稀であると考えられていたが、最近の研究成果は過去のこうした認識を改める必要性を示している。緑内障の病変は後部視野にまで及ぶとする、緑内障性視神経症の疾患概念のパラダイムシフトについて概観する。

聴講に基づく追記:
視野の検査点と視神経が一致しないこともある。
緑内障では外側膝状体や後頭葉にも変化がある。
○ OHからPOAG化するのは?(Weinreb Ophthalmology 117) HRTに異常があった例では、そのない例よりも3倍POAG化が多かったとしている。
外側膝状体では:同側と対側の入る層が違うことが前提

1)ミジェットセル小細胞層(parvocellular layer)、?と4Cβ
2)パラソルセル大細胞層 4Cα
3)コニオセルラーレイヤー Bistratified細胞は、外側膝状体の顆粒細胞層(koniocellular layer)へ投射する
の3種がそれぞれに混ざっている。

片眼に緑内障を作ったサルの外側膝状体の萎縮は2000年にサルで報告された。Yucel:
後頭葉にも変化が報告された。 2006年
2009にはBoucard がBrainに報告を出した。
2012 には脳血流の低下
BALDでの緑内障患者における脳血流の評価 Qing
緑内障視覚野の皮質のMRIで見た菲薄化も報告されている
GON(緑内障視神経症は) 一時障害と2次障害が混在していると考える

清澤のコメント:
中村 誠先生に感謝。この点こそが私たち下の論文でが主張したかった点なので、この抄録を読んで躍り上がって喜んで居ます。第2弾はPETデータを入れて神経科学系の英文誌を目指しています。 したが第一弾です。

Hideki Murai, Yukihisa Suzuki, Motohiro Kiyosawa, Aya M Tokumaru, Kenji Ishii, Manabu Mochizuki.
Positive correlation between the degree of visual field defect and optic radiation damage in glaucoma patients. Japanese Journal of Ophthalmology 02/2013;

緑内障は視野に欠損がありますから、ファンクショナルMRIで測定される脳血流の低下や、同じくMRIのBOLD法で測定される脳血流の低下は、視野欠損を反映していて、単にその時に脳が働いていないという機能面を示すだけかもしれません。(FDG-PETが示せるのもそういう脳の機能です。)

それに対して、私たちの前の論文で示したのはトラクトグラフィーでの萎縮であり、モスターさんたちの各ピクセルの密度を見るという方法では、むしろ解剖で後頭葉の委縮を見るようなものなので、その原因が外側膝状体シナプスを跨いだ変性であるししろ、一意的に外側膝状態の細胞や後頭葉の組織に委縮を起こすものであるにしろ変性がそちらにもあるということを意味しているのです。

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