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2014年3月27日

5287 平成経済事件の怪物たち 森功著を読みました

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平成経済事件の怪物たち 森 功、文春新書 を、読みました。(本体830円+税)

日本の経済が絶頂期を迎えたのち、バブルの崩壊によって一転、奈落の底に突き落とされる――。そんな平成時代を象徴する経済事件の主役たちを、ジャーナリストの森功氏が独自の取材資料・情報源に基づき描き尽くす怪物列伝。

印象に残った部分:
第5章 尾上縫(巨額詐欺) 興銀を掌で転がした「美人女将」
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 借金総額2兆7千億円 1989年から91年までたった一人の料亭女将が作った借金総額。日本の総人口で負担すると一人2万円以上。延べ1100億円の利子を銀行やノンバンクに支払った。尾上縫は大阪ミナミの千日前で料亭「恵川」を経営するかたわら、一日に数百億円の株式投資を繰り返してきた女相場師。その犯罪はバブル時代の特徴が最も顕著にあらわれた事件。

「エイ、エイ、神のお告げがあった。NTTが上がるぞよー」尾上が株のプロたちを集め、そういうと、実際にNTT株が高騰した。尾上縫を囲むその会は。「縫の会」と呼ばれた。決まって日曜日の夕刻に会が開かれ、証券マンたちはそれを「行」と呼んだ。

そもそも尾上縫は株のプロではなかった。占った株は、そのほとんどが証券会社の推奨銘柄であり、あの時期高騰しない方がおかしかった。誰もが豊かになったと錯覚した狂乱の時代。ーーー

第8章 不動産神話の申し子たち
佐佐木吉之助
慶応医学部出身のインテリ不動産屋
 桃源社の佐佐木吉之助は、神田須田町の日本料理屋の息子として育った。戦後、慶応高校から慶大法学部、さらに医学部に転籍して医者になった。インテリ不動産業者として知られる。大学院を卒業すると、東京・虎ノ門で成人病クリニックを開業する。クリニック時代の儲けで六本木周辺の土地を買い漁り、1971年に桃源社を設立した。ピーク時80棟のビルを所有する桃源社社長として、89年の米紙「フォーブス」で世界の富豪12位にランクインされたほどだ。

晩年の佐佐木吉之助が、もう一つ執念を燃やしてきたことがある。住宅金融債権管理機構の初代社長、中坊公平に対する追及。マスメディアに露出し、物件をたたき売って債権を回収する住管機構のやり方が地価低迷を招き、日本経済を駄目にしている、と痛烈に批判してきた。そうして告発を受けた東京地検特捜部は中坊らの不当な資金回収を詐欺と認定する。その反面、中坊自身は弁護士廃業を条件に情状が認められ、起訴猶予処分となる。結局は痛み分けと言ったところだろうか。ーー

等々、それぞれに時代を背景とし、これ等の人々がのし上がっては消えてゆきました。それにはそれなりの必然性があったという事を感じさせられる作品です。

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