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2014年2月11日

5161 目の仕組み 目の構造とその働きを問う問題です。

5161 目の仕組み 目の構造とその働きを問う問題です。
imagesCC60UIPP目の仕組み 目の構造とその働きを問う問題です。

清澤のコメント:

2月11日建国記念の日の宿題 その1です。昨夕から缶詰で第一関門をクリア。

 眼科コメディカルのための読み物としてのクイズ8題を作り、450文字以内で解説を付けるという課題です。試験問題ではないので、簡易な三択になっています。
勉強好きな当医院のコメディカルAさんに、作った問題を見てもらい、難問は外しました。解剖というくくりですが、眼科職員の常識を問う問題なので、臨床知識も含めて聞いています。

(間違いなど、読者がお気づきの点をコメントにご指摘いただけると幸甚です。)

目の構造についての質問で正しくないのはどれでしょう

問題

問題1、眼瞼:
A:瞼は上側も下側も動かすことができる。
B:瞼には目の表面を守る働きがある。
C:マイボーム腺は脂性の分泌物を出す働きがある。

1、 眼瞼の問題です。 答A
眼瞼は上眼瞼と下眼瞼からなっていて、眼瞼を開くためには動眼神経支配の上眼瞼挙筋と交感神経支配の瞼板筋が働きます。下まぶたを引き下げる筋は通常は問題にはなりません。また目を閉じるためにあるのが顔面神経支配の眼輪筋です。これは目の周りを一周しています。太古の昔、動物が水中の生活から地上の生活を始めて以来、瞼は涙の層を保持し、眠っている時や外からの異物が眼球に近づいたときに眼を閉じることで目の表面を守る働きをしてきました。睫毛よりも眼球側には瞼板があります。その瞼板の中にマイボーム腺があります。このマイボーム腺から出る分泌物によって涙の最表層をなす脂性の膜が張られています。それは涙の蒸発を防いでいます。

問題2、涙道
A:涙小点は左右全部で2つある。
B:涙は涙道をと通って鼻腔に流れてゆく。
C:ドライアイでも患者さんは流涙を訴えることが多い。

2、 涙道 答えA
涙点は左右上下の瞼の内側の端に合わせて左右全部で4つあります。涙は上下涙点から涙小管そして涙嚢、鼻涙管つまり涙道を通り鼻腔に排出されます。涙の一日の分泌量は、おおよそ2から3mlであって、睡眠中はその分泌がほとんど停止しているとされています。ドライアイの患者さんは目の渇きや痛みを訴える反面、反射性の涙液分泌増加のため流涙を訴えることが多いのです。もちろん鼻涙管閉塞でも流涙が表れます。

問題3、角膜、結膜
A:目の表面の茶目に相当する透明な部分は角膜と呼ばれる。
B:瞼の裏側の粘膜も結膜で、眼球結膜と呼ぶ。
C:流行性角結膜炎はノロウイルスで起きます。

3、 角膜、結膜 答えC
角膜は透明ですからその後方にある虹彩を透見し、茶色に見えます。ですから茶目に相当する透明な部分が角膜ということになります。目の表面を薄く覆うのが眼球結膜で、下の強膜を透見するので通常は白色です。瞼の裏側の粘膜も結膜ですが、これを眼瞼結膜と呼びます。眼科医は診察の時に瞼を反転しますが、それはこの眼瞼結膜を見ているのです。流行性角結膜炎はアデノウイルスで起きます。学校伝染病ですから罹患した学童の登校は禁止です。検査で座った椅子や顎台の消毒などを確実に行い院内感染を起こさぬような注意が特に必要です。

問題4、虹彩
A:目に光が入るとまぶしく感じるとともに瞳孔は小さくなる。
B:眠くなると瞳は大きくなる。
C:急性の緑内障では瞳孔は半開きで、目や頭の痛みを訴える。

4、 虹彩に関する質問です。 答えB
目に光が入った時に瞳孔が縮む現象を対光反応と呼び、自分の意識では変えられません。これに対して近見反応では視線を近くに寄せた時に瞳が小さくなります。縮瞳は副交感神経の作用で起きるので、眠くなっても瞳は小さくなります。病気に関連して眼科医が見落とせないのが、急性の閉塞隅角緑内障で、その瞳孔は半開きで、結膜充血がみられます。視力低下とともに目や頭の痛み、それに吐き気も訴えます。眼圧の極端な上昇を見て診断します。

問題5、水晶体
A:水晶体の濁りの発生には紫外線が関与する。
B:白内障を根本的に治すには超音波乳化吸引術が行われる。
C:アトピー性皮膚炎は老人の白内障の原因として大切。

5、 水晶体に関する質問です 答えC
水晶体の濁りを白内障と呼びます。その発生には老化が関与しますが、それには長年の紫外線暴露も関与しています。白内障には点眼薬が処方されますが、白内障を根本的に治すには超音波乳化吸引術と人工水晶体の挿入が行われます。最近、その安全性は増していますが、患者さんが抱きがちな簡単な手術という認識は誤りです。アトピー性皮膚炎は若い人白内障の原因として重要です。この治療も最終的には手術ですが、網膜剥離なども起きやすく注意が必要です。

問題6、硝子体
A:硝子体は眼球の中央にあるゼリー状の物体。
B:硝子体は通常は透明。
C:視野にごみが飛んで見える飛蚊症は網膜の疾患。

6、硝子体に関する質問です 答えC
硝子体は眼球内容の後ろ5分の4を占める無色透明な半流動体ゲルの物質です。硝子体は通常は透明ですが、加齢、近視、遺伝性素因などで硝子体は繊維と水の成分が分離します。これを硝子体の液化といいます。視野にごみが飛んで見える飛蚊症はその時に硝子体中の浮遊物を自覚する現象で、網膜ではなく硝子体の疾患です。

問題7、網膜
 A:網膜の光受容体細胞にはすい体とかん体がある。
 B:網膜色素変性症の患者さんは暗いところが苦手である。
 C:網膜剥離は比較的早急な手術が必要な疾患だから自院で手術しないなら紹介を急ぐ。

7、網膜に関する質問です 答え A

  網膜は10層からできて居ますが、網膜色素細胞層の内側にある視細胞層には光受容体である錐体(すいたい)と杆体(かんたい)があります。錐体は明所視が得意で色を弁別します。杆体は暗所視で働きます。網膜色素変性症の患者さんは、網膜に特有な色素沈着を示しますが、求心性の視野を示して暗いところが苦手です。網膜剥離は網膜に穴が開いて、液化した硝子体が網膜の下に流入して網膜色素細胞層から剥離するという疾患ですから、比較的早急な手術が必要です。自院で光凝固や手術を行わないならその疾患に対応できる施設に紹介を急ぎます

問題8、視神経:
  A:右の視神経は眼底写真では黄斑部より右に写る
  B:網膜の写真の中央で視野の中心にくる場所を黄斑と呼ぶ
  C:緑内障では視神経乳頭の中央の陥凹に縮小がみられる。

8、視神経や眼底に関する質問です 答え C

 眼底では視神経乳頭が黄斑よりも鼻側にあります。ですから、右眼の眼底写真では視神経が黄斑部より右に写ります。眼底写真を見て、右に視神経乳頭があれば即座にそれは右の眼底写真と考えましょう。写真を撮るときに患者さんがまっすぐ正面を見れば、網膜の写真の中央には網膜の中心である黄斑が少し赤く見えます。緑内障では視神経乳頭の中央の陥凹の拡大がみられます。健康診断で視神経乳頭陥凹拡大という指摘を受けたという患者さんが来たなら、緑内障を疑って検査を進めます。
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