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2014年1月19日

5110 眼窩外傷および眼窩疾患(杏林青センター今野公士先生)を聞きました

平成25年度卒後研修会の2演題めは眼窩外傷および眼窩疾患。

○眼窩の容積は30ml。

◎視束管骨折はRAPD陽性、ステロイドパルスか視束管解放術
◎眼窩下壁骨折:複視、疼痛、眼瞼腫脹、眼球陥凹、三叉神経2枝
 ○開放型骨折オープンドア(筋が引っかかるなら手術、そうでなければ待機)と閉鎖型骨折トラップドア(下直筋がトラップ、15歳以下、頭痛吐き気、緊急手術適応)を分ける
 ○術式:眼科的アプローチと耳鼻科的アプローチがある

◎涙小管断裂:早期に手術、奥深いものは難しい

◎眼科医が気に留めておいてほしい眼窩疾患
◎甲状腺眼症:自己免疫疾患直接症状(眼球突出や眼瞼後退)と続発症状()ドライアイ、眼精疲労、充血、複視など)がある
 ○眼球突出(バセドーの30-40%、ヘルテルで3ミリ以上の左右差)
 ○コカコーラボトルサイン、下内上の順で多い、グリコアミノグリカンの関与
 ○抗TSH抗体が低いほど良好
 ○ステロイドパルス:ソルメドロール1g3日、4日を休み、2-3クール
 ○放射線療法:活動期に有効眼球運動障害にも有効、一回20zGy
 ○悪化要因:喫煙、男性、糖尿病、重症筋無力症
 ○上眼瞼後退が目立つ

◎CCF:突出、浮腫、雑音の3兆候はめったにそろわない。上眼窩静脈の拡張、緑内障
◎MALTリンパ腫 眼付属器に多い、サーモンピンク、低悪性度リンパ腫
◎IgG4関連疾患≒ミクリクツ病、全身に炎症が出る(下垂体、唾液腺、肺、自己免疫性膵炎、腎臓など)
◎涙道疾患と涙道内視鏡
○鼻涙管狭窄治療:涙道内視鏡下シリコンチューブ挿入術
○Lacrifast
○NS-チューブは2月留置、2週間ごとの洗浄
○先天性鼻涙管閉塞:FDT陽性(付けたフルオが消える)、通水試験、一歳まではマッサージで改善(95%)。一歳半で改善しなければ涙道内視鏡下プロービング(ブジー)
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清澤のコメント:
 全体にまとまりの良い、聞きやすい話で、スライドもハンドアウトで手交されたので良く解りました。
 CCFで、結膜血管の拡張、眼球突出、血管雑音の3者が揃うのは外傷性であったりするハイフロータイプのCCFで、特発性であって微小な脳硬膜動静脈奇形を生じるローフロータイプでは血管雑音は生じません。ですから、3つがそろうことは少ないというのは当然です。その治療には血管内治療が脳外科のそれを得意とする人々によって行われます。 
 先天性鼻涙管閉塞の治療として、生後一歳未満であれば3か月をめどにマッサージをさせるというのは良いと思います。今後はどんどん内視鏡の利用が隆盛になるであろうと思います。しかし、涙道内視鏡の可能な年齢が1歳半以降であるとすると、涙道内視鏡と言う手段を持っている医師が毎月眺めながら18か月まで待たせるのは良いとして、開業医レベルでは延々とそれまで待たせるのは困難かもしれません。とすると、3か月のマッサージ後であれば抑制してプロービングをしてくれる最寄りの施設に送るという従来の対応がもう少しは普通のこととして許されるのかもしれません。

 もう一つ気になるのは、涙嚢マッサージの指導の仕方をきちんと教えられていない医師が多いのではないかと言うことです。慎重に行う必要はありますが、表面の皮膚をなぜていても仕方ないわけで、人差し指で涙嚢窩を押し込むように十回以上のマッサージを毎日継続的に行うように指導するのが良いかと思っています。(私は親指と人差し指で鼻を挟むように眼球圧迫にならないマッサージも進めています。)涙目が解除されればそれ以上続ける必要はありません。少し慣れると、必ずしもこのマッサージの時に赤ちゃんは泣きません。いくつかのビデオがありますが、これがとても良いというビデオは見つかりませんでした。

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