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2013年12月13日

4996 かぐや姫の物語、「姫の犯した罪と罰」の答です

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かぐや姫の物語、角川文庫を通勤の車内で読み終えました。一番初めに出ているこのわらべ歌が素敵です。そしてこれは、「姫の犯した罪と罰」の答にもなっています。

どうぞ、知っているといわずに映画をご覧になってください、そしてノベライズ本もお読みください。
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序章

 その人は歌を唄っていました。

 まわれ まわれ まわれよ 水車まわれ
 まわって お日さん 連れてこい
 鳥 虫 けもの 草 木 花
 春 夏 秋 冬 呼んでこい

 かぼそい、もの哀しい歌声で。
 そして、決まって涙を流すのです。

 めぐれ めぐれ めぐれよ 遥かなときよ
 めぐって 心を 連れてゆけ
 鳥 虫 けもの 草 木 花
 人の情けを はぐくみて
 まつとしきかば 今かへりこむ

 どうして。
 どうして泣くの。
 この月の世界はどこまでも静かで美しく、悲しいことなど何もないのに。

 でもその人は何も答えません。
 ただ黙って涙を流すのです。

 これ、そのようにその者に尋ねてはならぬ。
 その者の心を乱してはならぬ。

 どうして。
 どうして尋ねてはいけないのですか。

 穢れてしまうからだ。
 かの地から帰り来て、ようやく穢れを忘れたというのに。
 お前はまたその穢れを呼び覚まそうというのか。

 でも、心惹かれるのです。この歌に。
 心が求めるのです。この歌を。

 それは罪なことだ。
 それは許されぬことだ。
 かの地の歌に心奪われるなど、あってはならぬことなのだ。
 お前が犯したこの罪を償わせるには、お前自身をかの地へと降ろすほかはない。

 かの地へ?
 あの歌が唄う場所へ?

 これ、そのように嬉しそうな顔をするでない。
 お前はかの地の恐ろしさがわかっていない。
 これは罰なのだ。
 お前はかの地で穢れにまみれ、苦しみながら生きなければならない。
 だがもし、お前がその穢れに耐えきれず、助けを呼んだならば、
 そのとき、お前の罪は許される。
 お前自身がかの地の穢れを認めたのだから。
 そして清らかな月へと、お前は引き上げられよう。

 歌が、聞こえてきました。
 遠く遥かな、かの地から。

 まわれ まわれ まわれよ 水車まわれ
 まわって お日さん 連れてこい
 鳥 虫 けもの 草 木 花
 春 夏 秋 冬 呼んでこい

 それは、かの人が囁くように唄う哀しげな歌ではなく、
 澄んだ幼い声が唄う、不思議に懐かしい歌声でした。

 まわれ まわれ まわれよ 水車まわれ
 まわって お日さん 連れてこい
 鳥 虫 けもの 草 木 花
 春 夏 秋 冬 呼んでこい

 わらべ歌だろうか。子供たちが唄う澄んだ歌声が、里の方から竹林の中をぬって聞こえてくる。
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