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2013年12月10日

4984 春季カタルとは

image002時々当院にも春季カタルの患者さんが来院します。そこで今日はその話題を復習してみます。この単語、英語ではVernal keratoconjunctivitis (VKC) or Spring catarrh(英文ウィキペディアにもあります)

目が痛い、上まぶたが腫れる・・・花粉症とは別のアレルギー性結膜疾患の1種に春季カタルがある。春季カタルは重症のアレルギー性結膜疾患の1つ。同疾患では季節性アレルギー性結膜炎(スギ花粉症など)、通年性アレルギー性結膜炎(ハウスダストなどによる結膜炎)などが知られるが、春季カタルはこれらとは別の疾患。

 目の周りのアレルギーは15分程度の即時相と、8~12時間の遅発相に分けて考えられる。前者はマストセル由来のヒスタミンで引き起こされ、かゆみを訴える充血や浮腫が見られる。これに対し、後者は好酸球由来でMBPなどの蛋白を介した組織障害が見られ、むしろ痛みを訴える。‎アレルギー性結膜炎が前者で、春季カタルは後者

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特徴:
imagesCAAHNKXPvernal conjunctivitis
上まぶたの裏側に石垣状の隆起ができる眼瞼型と、黒目と白目の境目が充血したり腫れたりする眼球型がある。主な症状は目の痛みや目やに、充血など。黒目にもびらんや潰瘍ができる場合があり、痛みで開瞼できないこともある。重症化して黒目が濁ると、視力が低下することもある。 眼険型は,まぶたの裏の結膜が牛乳のような色に濁り,石垣をならべたような乳頭増殖がみられる。眼球型は,球結膜に部分的な充血がみられ,その部分が盛り上がって,全体に黄色味をおびた汚ない色になる。春から秋にかけて症状が悪化し,冬にはおさまり,また春になると症状が悪化するということを例年くり返す。
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10~20歳の男子に多く,20歳前後で自然に治ってしまう。アレルギーを引き起こす抗原はダニが多い。患者の7割は男性だが、理由は解明されていない。発症は4歳ごろから見られ、最も多いのは9、10歳。成長とともに良くなり、10代後半で治ることが多い。ただアトピー性皮膚炎を合併している場合、20代以降も症状が長引くことが多い。 病名に「春季」と季節名を冠するが、春というより、ダニの増える季節に悪化する傾向が強いともいう。

治療:
アレルギー性結膜炎と同じで,副腎皮質ホルモンの点眼や結膜への注射がよく効く。しかし、点眼をしている間は症状がおさまっていますが,点眼を止めると悪化するという悪循環をくり返すことが多い。ただし,副腎皮質ホルモンの点眼は副作用もあるので注意が必要。
 最近では抗アレルギー点眼薬と免疫抑制点眼薬(パピロックミ二またはタリムス)を追加することもできるようになった。これらの免疫抑制点眼薬の登場で春季カタルを治療しやすくなった。(注:日本眼科医会のこのページにはまだこの記載が加えられてない模様。)

 アレルギーなどの免疫反応に関わる体内物質の産生・働きを抑える作用がある。重症の場合、ステロイド点眼薬を加えるケースもある。改善しない場合には、手術で上まぶたの裏側の乳頭を切除する方法もある。根本的なアレルギー体質を改善する治療はあまり行われてはいない。

参考になるページ:
1、春季カタル 春季カタルとは 治療 日常生活の注意www.heisei-ph.com/pdf/H21.05.212.pdf:これは2種類の免疫抑制剤点眼液の解説などが優れた記載です。
2、春季カタルとは – 目の事典 Weblio辞書
3、目の疾患「春季カタル」治療法 – オピ・リーナ(Opi-rina) – 中日新聞
清澤の疑問:巨大乳頭結膜炎と春季カタルの異同は?コンタクトレンズ装用者で起きたら巨大乳頭結膜炎?、季節性が目立つなら春季カタル?

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