お問い合わせ

03-5677-3930WEB

ブログ

2013年11月13日

4892 財政均衡主義は家計簿の発想である;と言う記事です

4892 財政均衡主義は家計簿の発想である;と言う記事です
 先の記事に関連して、デフレギャップを調べていましたら、「財政均衡主義は家計簿の発想である」と言う記事がありました。

 この記事は「財政均衡主義という魔物」に侵された我が国は、政治的に「効率優先」「予算カット」を繰り返し、様々なインフラストラクチャーを毀損して来た。そのインフラストラクチャーには、ハードウェア(橋梁、トンネルなど)のみならず、ソフトウェア的インフラストラクチャーをも含んでいて、そのソフト的インフラの代表的なものが、「医療サービス」で有るというのです。

 小泉政権以降、財政均衡主義に蝕まれた政府は、社会保障費の増加額を一律2200億円カットするという「思考停止的」な財政均衡主義を突っ走り、我が国の医療サービスを疲弊させてきた。そしてついに、07年頃には救急車の受け入れ先病院が見つからない事例が頻発するようになった。ーーー

 国債は国の負債ではなくて、単に政府の負債であるに過ぎない。国は財政均衡主義にとらわれることなく、必要なだけ使えばよいのだという論旨に、私は必ずしも賛成と言う訳ではありません。むしろ、このままでは国家財政は遠からず破綻し、やがてハイパーインフレなどを介して国民である我々がそれを負担させられはずという予想をしつつ身を処しています。この記事には、そのような見方もあるのかと驚きました。以下、そのまま引用してみますのでご覧ください。

ーーーー記事の引用ですーーーーー
財政均衡主義は家計簿の発想である(⇒出典にリンク)。

 家計の赤字は、カラーコピーで1万円札をコピーして埋めるわけにはいかない。そんなことをしたら逮捕される。

 政府の負債は1万円札を印刷して埋めることができる。そういうことをしても誰も逮捕されない。

 政府と一体の日銀が国債を銀行から買い取って銀行の口座に代金を振り込んでも同じ効果だ。

日銀が買い取った国債は政府にとっては償還義務もないし、利払い義務もない。

なぜか?日銀は政府の子会社だからだ。

国債を日銀が買うということは、言ってみれば自社株買いのようなものだ。買い取った株式に配当支払いは無意味だ。

 財務省の財政均衡主義で医療が崩壊する

私のように、医者も薬も関係ない人間ばかりではない。

病院が薬を仕入れると消費税がかかる。診療報酬は非課税だ。

増税分だけでも診療報酬を上げないと、病院が次々と倒産するだろう。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

三橋貴明の『新世紀のビッグブラザーへ』より転載

(転載開始)

・・・・・・・・・

「経済界 2013年 11/12号 [雑誌] 」に、連載「実践主義者の経済学」第37回「財政均衡主義という魔物」が掲載されました。

 

 さて、まさに上記の「財政均衡主義という魔物」に侵された我が国は、政治的に「効率優先」「予算カット」を繰り返し、様々なインフラストラクチャーを毀損して来ました。(特に、小泉政権期) ここで言うインフラストラクチャーには、ハードウェア(橋梁、トンネルなど)のみならず、ソフトウェア的インフラストラクチャーも含んでいます。ソフト的インフラの代表的なものが、「医療サービス」です。

 小泉政権以降、財政均衡主義に蝕まれた政府は、社会保障費の増加額を一律2200億円カットするという、何と言うか「思考停止的」な財政均衡主義を突っ走り、我が国の医療サービスを疲弊させてきました。ついに、07年頃には救急車の受け入れ先病院が見つからない事例が頻発するようになります。(別に病院側が受け入れを拒否していたわけではなく、医者不足で対応のしようがなかったケースがほとんどです)

 結果的に、社会保障費一律カットは麻生政権になりようやく廃止されました。

 我が国の医療サービスは、WHOやOECDから「世界一」と認められるほどの品質を誇っています。しかも、人口1000人当たりの医師数はOECD平均が3.1人であるのに対し、日本は2人です。日本の医療サービスの品質は、主に医師や看護師の献身と過重労働によって支えられているわけです。

 日本の医療サービスの「改革」をやるならば、医師数や看護師数を増やすことです。特に、医師を増やすのは10年がかりの話になりますので、「今」始めなければ将来的に悲惨な「供給能力不足」に陥る可能性が高いのです。現時点で、日本の医師数は14万人不足していると言われているのです。

 また、病院に「コスト削減」を強要するような診療報酬の抑制は、必ず「安全面」が犠牲になります。元財務官僚の村上正泰氏は、自著「 医療崩壊の真犯人 (PHP新書)」で、

「これまでの医療政策というものは、医療費削減をすべてに優先させてきた悪しき財政再建至上主義の上に成り立ってきた」

 と、書いています。

 わたくしは「公共投資」ばかり取り上げているように思えるかも知れませんが、「財政均衡主義」の犠牲になり、安全面が疎かになったり、あるいは供給能力が毀損してる業界は、別に土建サービスには限らないのです。医療サービスも、あるいは電力サービスも、

「コスト! コスト! ムダの削減! ムダの削減!」

 の大合唱の下で「無理」を重ね、働かれている方々やサービスを受ける方々が(要は日本国民)犠牲になっています。

 しかも、インフレ期に「ムダの削減!」とやるならばまだ分かりますが、財務省の財政均衡主義が暴走した時期と、我が国のデフレが継続した時期はピタリと一致します。そりゃまあ、財政均衡主義で政府の消費(診療報酬など)や投資公共投資)という総需要を削り取っていったわけですから、デフレが深刻化して当たり前なのですが。

 問題なのは、医療サービスが疲労困憊に陥っているにも関わらず、「さらなる規制緩和」「さらなる財政削減」にお医者さんが抵抗しようとすると、即座に、

「既得権益が改革に抵抗している!」

 と、印象操作を図ってくるマスコミ、財務省、そして日本国民です。

『診療報酬めぐりうごめく厚労族・医師会 薬ネット販売、大学設置でも抵抗

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131104/stt13110400410000-n1.htm

 医療機関が治療の対価として健康保険などから受け取る診療報酬の平成26年度改定をめぐる攻防が激化している。日本医師会(日医)や自民党厚労族議員がプラス改定を求め、社会保障費の急増に歯止めをかけたい政府に攻勢を強めているのだ。日医などは来年4月からの消費税増税分の財源がそのまま社会保障費に充てられるため、鼻息が荒い。改定率は年末に安倍晋三首相が最終決定するが、政権復帰を果たした自民党の業界回帰の動向を判断する試金石となりそうだ。

 ■プラス改定は当然?

 日医の横倉義武会長は10月31日、首相と官邸で面会し、診療報酬の増額を要請した。

 「消費税率引き上げは社会保障の充実が目的だ。首相に『勘案してもらいたい』と言った。首相は十分、分かっている」

 横倉氏は面会後、自信たっぷりに記者団に語った。厚労相の諮問機関「社会保障審議会医療保険部会」で8日から診療報酬の査定作業が本格化するのに合わせて、首相に“圧力”をかけた格好だ。

 日医は来年度の診療報酬のプラス改定を既定路線と受け止めてもいる。診療報酬は「薬価」と医師の収入源となる「本体」で構成され、2年に1度見直される。民主党政権時代の24年度改定は薬価1・375%減、本体1・379%増。全体では0・004%増えた。このため、日医は民主党に比べて太いパイプを持つ自民党の政権復帰で、当然“分け前”が増えると見込んでいるわけだ。

■自民議員250人参加

 また、日医は自民党への働き掛けも活発化させている。8日に初総会が開かれる自民党の議員連盟「国民医療を守る議員の会」(仮称)の設立を主導した。日医傘下の関連団体が水面下で党所属議員に議連参加を促す文書を送り、強力に勧誘活動を展開した。

 その結果、医師の鴨下一郎前国対委員長、首相に近い加藤勝信官房副長官らが議連の発起人に名を連ね、党所属議員の半数以上に当たる約250人が参加。議連として最大規模になり、発起人の一人は「診療報酬アップを目指す。やるからには徹底的にやる」と息巻く。設立趣意書で「適切な社会保障財源の確保」を求め、政府に対する提言書提出も視野に入れている。

 政府内で、こうした“攻撃”に対抗するのは、財政規律を重視する財務省だ。

 毎年度の社会保障費関連の公費支出は、年金が10兆円で医療費は15兆円、介護費も5兆円規模。消費税率が10%になってもとても賄えない-。財務省はそう算段する。

 このため、財務相の諮問機関「財政制度等審議会」は10月21日、診療報酬を1%引き上げた場合、約4200億円の負担増になるとする試算を公表し、日医と厚労族を牽制(けんせい)した。

■ネット販売解禁に抵抗

 それでも、日医などの動きは活発化する。安倍政権が検討した大学医学部新設を認める規制緩和に対し、日医は「医学部教員として医師を現場から引き揚げる必要が生じ、地域医療を崩壊させる」と反発。規制緩和は事実上、見送られた。

 一般用医薬品のインターネット販売解禁をめぐっても、首相が原則解禁を一度は決めたが、薬剤師の既得権益が侵されることなどを危惧した厚労族議員に押し切られ、一部品目に規制が残る見通しとなった。

 ネット販売の全面解禁を求めてきた楽天の三木谷浩史会長兼社長は10月29日、政府の産業競争力会議の分科会で、自民党族議員の動きをこう皮肉ってみせた。

 「岩盤規制ならぬゾンビ規制だ」(松本学)』

 見出しから「悪意」で満ち満ちた記事ですが、上記は極めて悪質なことに、最も重要なポイントを書いていません。それは、消費税の増税です。

 何しろ、診療報酬に消費税がありません。とはいえ、病院側の「仕入」の方には、消費税が課せられます。というわけで、診療報酬を最低でも消費税増税分はアップしなければ、病院が片端から倒産していく羽目になりかねないのです。

 結局のところ、日本国民が、

「高品質なサービスを維持する、ある程度の『余裕』が必要だ」

 ということを認識していないからこそ、財務省の財政均衡主義に押されてしまうように思えます。

 日本経済がデフレから脱却するまでは、普通に国債発行で医療費を「増やし」、デフレギャップを埋める(医療費は消費という総需要になります)。デフレから脱却した後は、税金で費用を賄う。

 上記の当たり前のことをやらず、逆に医療費の抑制(総需要の縮小=デフレギャップの拡大)を財務省主導で継続し、病院に「コストカット! コストカット!」とやらせ、医療サービスの品質を落とし、しかもいつまで経ってもデフレから脱却できない。

 最終的には、国民の「医療安全保障」が危機に直面することになります。

 そんな事態は願い下げですので、わたくしは自民党の「国民医療を守る議員の会」を支持します。「既得権益(とやら)を潰すこと」よりも「国民の医療安全保障を守ること」の方が、我が国にとって間違いなく優先順位が高いと信じるためです。

(転載終了)
ーーーーーーー

Categorised in: 未分類