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2013年10月20日

4824 緑内障 眼圧正常でも発症、検査を:の記事です

824 緑内障 眼圧正常でも発症、検査を:の記事です
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緑内障の記事が毎日新聞の記事に出ていました。

 正常眼圧緑内障の事を話題にしていて、コンタクトレンズを作ろうとして見つかったという中年の女性患者さんの例が紹介されています。その説明では、[視神経が損傷することによって網膜からの視覚情報を伝える「神経節細胞」が死んでしまうことで発症する。]と開設してていますが、実際には神経節細胞のアポトーシスと、神経節細胞のアクソン消失のどちらが先か?は明らかではないはずです。

 この説明は「緑内障は高眼圧に伴って起きる、そして視神経乳頭の陥凹で検出されるアクソンの脱落が視野欠損よりも早く検出されるから、緑内障の早期発見には視神経乳頭の観察が有効である」という、古典的な緑内障高眼圧原因説に影響された発言だと私は思います。(記事末尾に続く)

ーーー記事の引用ーーー
くらしナビ・医療・健康:10月→目 今週は緑内障 眼圧正常でも発症、検査を

毎日新聞 2013年10月17日 東京朝刊

 視野がどんどん狭くなり、症状が悪化すると失明する恐れがある緑内障は、日本人の失明原因のトップだ。眼圧が高いことが原因とされてきたが、2000年代前半の調査で正常な眼圧でも発症例が多いことが判明した。だが、「正常眼圧緑内障」への理解はなかなか広がっておらず、注意が必要だ。

 川崎市に住む女性(38)は9年前、コンタクトレンズを購入するため眼科を受診した。その際、医師に「眼底に異常があるかもしれない」と指摘され、市内の大学病院で検査を受けたが、眼圧は正常値(10〜21mmHg)の範囲内だった。それにもかかわらず、視神経が損傷している兆候があり、自覚症状はないものの視野に軽度の異常が見つかった。診断結果は緑内障だった。

 女性の場合、早期発見だったため手術の必要はなく、点眼薬だけで症状の進行を抑えられている。

 ●放置すると失明も

 緑内障は、視神経が損傷することによって網膜からの視覚情報を伝える「神経節細胞」が死んでしまうことで発症する。一般に、視野が徐々に狭くなり、放置すると失明する。

 日本緑内障学会が00年から2年かけて実施した大規模調査から、国内の緑内障の患者数を推計したところ、40歳以上の5・8%(約300万人)に上った。厚生労働省の調査では、緑内障は健康な人が失明する原因のトップ(20・7%)。糖尿病網膜症(19・1%)や網膜色素変性症(13・7%)を上回っている。

 ●遺伝など複合要因

 緑内障の原因の一つは、眼圧が高いことだ。しかし、川崎市立多摩病院の上野聡樹(さとき)院長によると、「眼圧が正常でも、複合的な要因で視神経の障害が起きることが少なくない。身内に緑内障の人がいると発症する可能性が高いなど遺伝的な要素もある。眼圧だけが原因ではないが、あまり知られていない」という。実際、同学会の調査では、眼圧が正常なタイプの緑内障は、40歳以上の2・04%いると考えられ、眼圧が高いタイプ(同1・37%)よりも多かった。

 ●早期発見で薬治療

 上野院長は「眼圧検査の結果が正常でも安心しないでほしい」と指摘する。視野が狭くなるなどの自覚症状は、症状がかなり進まないと出ない。「早期発見のためにも定期的に眼底検査も受け、結果によっては視野の検査なども受けた方が安心だ」と、上野院長はアドバイスする。

 いったん狭くなった視野は、薬や手術で改善させることはできない。だが、症状の進行を遅らせる点眼薬が増えており、多くの患者は失明することなく日常生活を送っている。悪化する場合は、眼圧を下げる手術による治療がある。ただし、眼圧が正常な場合は、手術だけで進行を抑えることはかなり難しい。上野院長は「40歳になったら検査を定期的に受けて、早期に発見し、点眼薬の治療を始めてほしい」と話す。【奥山智己】
ーーー記事引用終了ーーー
清澤のコメントの続き:

そこで、私たちは、「緑内障と言うのはパーキンソン病の様な全身の神経変性性疾患であって、視神経は単にその変化が最も明らかに表れる場に過ぎない」(Positive correlation between the degree of visual field defect and optic radiation damage in glaucoma patients.Murai H, Suzuki Y, Kiyosawa M, Tokumaru AM, Ishii K, Mochizuki M.Jpn J Ophthalmol. 2013;57:257-62)という仮説を提唱しているわけです。その考え方は国際的にも必ずしも異端ではありません。

いずれにしても、緑内障は健康な人が失明する原因のトップ(20・7%)で、糖尿病網膜症(19・1%)や網膜色素変性症(13・7%)を上回っているとのことです。

眼科受診で「緑内障が疑わしいので視野の測定を」と言われたら、ぜひ嫌がらずに3次元網膜画像解析装置による視神経乳頭解析(OCTディスク)と併せてハンフリー静的量的視野とを受けて緑内障ではないことの確認をお受けください。また、何事によらず眼の調子が悪ければ眼鏡店や薬局を直接訪ねるのではなく、まずは眼科をご受診ください。

追記:上記の多治見スタディーの結果は、「40歳以上の2・04%いると考えられ、眼圧が高いタイプ(同1・37%)より多い」と言うこの記事の記載よりも、更に多くはなかったでしょうか?
眼圧≦21mmHg (正常眼圧緑内障) 3.6(2.9-4.3)
眼圧>21mmHg (狭義原発開放隅角緑内障) 0.3%(0.1-0.5)
記事の数字は、40-49歳(40歳代)だけのデータのようです。数値は加齢でさらに増えて70歳代だと10%程度まで増えています。

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