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2013年10月20日

4822 眼瞼痙攣患者へのボトックス注射の効果(清澤・加茂) 友の会印象記その3

今回の顔面・片側顔面けいれん友の会では、前回に患者さんのご協力をお願いした下記の研究の結果が一通り出ましたので、友の会の一般患者さんにわかるようにその結果の概要のお話を簡単に致しました。
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眼瞼痙攣患者へのボトックス注射のコントラスト感度、 機能的視力スコア、機能的視野スコア、 そして米国立眼研究所の視覚的機能質問表の得点 への影響

(清澤眼科 清澤源弘、甲府共立病院 加茂純子)

目的: 眼瞼痙攣患者の系統的な視覚機能評価は研究されていない。私たちはボツリヌス注射後の機能的な改善を見るために、ハンフリー視野計用に特製プログラム、コーレンブランダーのグリッド試験を作成した。 眼瞼痙攣患者へのボトックス注射の前後で、コントラスト感度、機能的視力スコア(FAS)、機能的視野スコア(FFS)、機能的な視覚スコア(FVS)およびVFQ25(米国立眼研究所の視覚的機能質問表)を測定した。

対象: 眼瞼痙攣を持つ患者で来院時に重症の眼瞼痙攣があり、この研究への参加の同意が得られた男性3人、女性11人の合計14人の患者(年齢は64.1±10.0歳)を対象とした。

方法:
研究は甲府協立病院の倫理委員会の承認を受け、次の5項目を調査した。
1. 矯正視力。
2. 若倉質問表による重症度評価は自己評価側と医療側からの観察を施行。
3. VFQ25による生活の質の自己評価。
4. ハンフリー視野計を用いたコーレンブレンダー特製視野。日常生活での視野評価が目的なので上まぶたをテープで持ち上げず測定。
5. グレアテスターによるコントラスト感度。

結果:
1. 視力;logMARで右:-0.1±0、左-0.0±0。(すべて正常)

2. 若倉表での重症度:  
ボトックス注射前の自己評価4.2±2.4、医療者評価3.7±1.4、  
ボトックス1か月後自己評価 2.6±1.5、医療者評価2.3±2.0    
( ともにp<0.001で有意の改善。) 3. 生活の質の質問表VFQ25:  全般的視機能 注射前 51.4 、注射後62.9 (p<0.01)  近見視機能  注射前 51.2、注射後60.1 (p< 0.05)  遠見視機能   注射前 48.2、注射後57.1 (p<0.01)  依存性 注射前56.0、注射後 70.8 (p<0.01)  VFQ25(11) 注射前52.0、注射後60.0 (p< 0.05) 4. コーレンブレンダー視野: ●機能的視力スコア(FAS): 注射前103±1.4、注射後103±1.4 (有意差なし)  ●機能的視野スコア(FFS): 注射前94.4±12.5、注射後97.2±6.5 (有意差なし) ●機能的視機能スコア(FVS): 注射前97.1±12.4、注射後100.5 ±6.4 (有意差なし) 5. Glareテスト(コントラスト感度) ●V63 注射前 0.15±0.16、注射後 0.04±0.04 (P<0.05) ●V40 注射前 0.15±0.16、注射後 0.044±0.046  (P<0.05) 結論: 全体として、眼瞼痙攣に対するBotox注射は、眼瞼痙攣の重症度、生活の質、およびコントラスト感度を改善していた。 (片眼帯や視野計に額をつける知覚トリック効果のために)実用視野では視野の改善が確認できなかった。 患者さんのご協力に感謝いたします。 ーーーーーーー

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