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2013年10月20日

4821 病院のユニバーサルデザイン:井上賢治井先生:を聞きました 友の会印象記その2

眼瞼・片側顔面けいれん友の会で「病院のユニバーサルデザインの取り組み」:井上賢治井上眼科病院理事長:の話を聞きました

これは私の聴講印象記です。
topimg_3病院の取り組みとしてホスピタリティーの向上には大きな意味があります。それが井上眼科病院の基本理念「感者様第一主義」であると。

患者さんの立場に立つとは、眼にトラブルを抱えている人の事を知ることから。
そこで新入職員研修では「シミュレーションゴーグル」で見えないことを体験させる。

眼が見えずらいと言うのは病院内がわかりづらいと言うこと。だからユニバーサルデザインを導入する、ロービジョン、高齢者、どんな人にも使いやすい空間設計や誘導デザイン、照明、床のデザインなどにも及ぶ。

1、ユニバーサルデザインとは?
たとえば同じ形と大きさのシャンプーとリンスのボトルの先に使うシャンプーには横にギザギザマークが入っている。牛乳パックは開けない方の上にへこみがつけてある。

定義:ロナルド・メイス 改善または特殊化された設計の必要なしで、最大限可能な限り、すべての人々に利用しやすい製品と環境のデザイン(設計)
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ユニバーサルデザインは「すべての人に利用しやすくすること」であって、バリアフリーの「障害がある人のバリアを除去すること」とは違う。

これは、ユニバーサルデザインであるか?、
①大きなスイッチを設置する。ひじでも押せるという発想で、これは比較の問題である
②駅ならリフトよりもエスカレータ、エレベータがよい

2、井上眼科病院の取り組み
新クリニック開設の経緯
外来患者数を300と見込んで1981年に完成していた。
2005年にはグループ全体(井上眼科病院、診療所、クリニックを合わせる)で一日1000人。

それに対する対策:
検査室の増設(1986)
近隣に診療所を開設(1993年駿河台診療所、1999年御茶ノ水眼科クリニック)

従来の問題点;
導線の混雑が激しい
移動:安全確保のためには受付、検査、診療にスタッフの誘導が必要。
トイレ:表示の視認性不良
サイン:患者の眼より高く、形状・表示にも統一性なし。

そこでサインの見やすさを調査::文字フォント、誘導サイン、フロアマップ、トイレの男女ピクトグラムを調査研究(第一次は委員5名で、第二次は晴眼者の職員200名で、第4回まで)

1、文字フォント:ゴシック系の書体(ロダン)に統一しました。背景を濃色、文字は白で大きく表示。
2、数字フォント
3、フロアマップ
4、トイレの男女ピクトグラム

ユニバーサルデザイン導入による効果
マンツーマンの誘導が激減
患者様転倒の危険が軽減
職員のモチベーションが向上
ーー患者様へのホスピタリティー(おもてなし)の心を育む
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最後に::西葛西・井上眼科病院新築計画 2015年 専門家と職員がデザインを検討中。完成予想図です。

清澤のコメント:
最近、公的な病院が公的であるがゆえに自由な施策を取ることが出来ない半面、私的な診療機関が力をつけているという例を多々見聞いたします。日本における私的な眼科専門病院の最先端を走る井上眼科病院理事長のお話でした。

井上眼科病院が「眼瞼・片側顔面けいれん友の会」をサポートできるのも若倉雅登名誉院長の仁徳や努力だけではなくて、井上眼科病院の全体としての支持方針も大きいことと思っております。私も西葛西井上眼科病院には月に一度、神経眼科外来のお手伝いに上がっておりますが、いつも参考にさせて頂く点が多いです。

ユ二バーサル・デザインにつきましては当医院でも見習うべきところが多いと拝聴致しました。大きな病院だからこそこの様な改善にまでお金を掛けられるという面もあるでしょうが、逆に組織が大きいからこそこのような動きを新たに起こすのは大変と言う面も相当あったと思います。其処を動かしたのが井上賢治先生であったのでしょう。

この様な改革では実利もともかく、「職員のモチベーションを高める」という点が重要だと感じます。

当医院の様な零細な診療所はこのようなしっかりした病院と競い合うのではなくて、お互いの長所を生かして親密な連携を取りながら、自分に可能な綿密な診療をより広げてゆく事が必要と痛感しております。

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