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2013年10月7日

4788 中心性漿液網脈絡膜症 CSC central serous retinopathy

中心性漿液網脈絡膜症の簡単な解説をしてみましょう。以前にも同様の説明をしましたが見直してみますとやや難解ですから、今回はもう少し優しい文章を工夫してみました。
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中心性漿液性網脈絡膜症(カラー眼底写真)
定義:網膜症とは網膜の障害によって引き起こされる網膜が劣化した状態です、あるいは網膜の血管が過剰に生成した状態(血管新生)です。

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やや詳しい説明:中心性漿液性網脈絡膜症は、網膜黄斑部の網膜色素上皮と網膜外層との間のに透明な液体が僅かにたまった状態です。その結果、相対的な中心暗点を生じます。中心暗点とは、正常な視感度を持つ領域に囲まれた、視感度が低下した視野の領域のことです。しかし数か月の内に、この比較暗点は通常は自然に解消します。

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中心性漿液性網脈絡膜症(蛍光眼底写真)
漿液性と言うのは濃度が薄くて水の様な性格を持つ液体の性質を示します。中心性漿液性網脈絡膜症は、眼底の後極(中央部)で、透明な流体が蓄積することが特徴であり、その結果として眼球の後極に、限局性の網膜剥離の領域を引き起こします。そのままにして置けば、中心性漿液性網脈絡膜症は視力の回復と共に、4〜8週以内に自然に治ります。しかしながら、およそ3分の1から2分の1の患者では、その病気の最初のエピソードの後に再発を来します。10パーセントでは3回以上の再発を見ます。再発患者のほぼ半分は、再発が最初の発症の1年以内に起きます。しかし、症例によっては、再発が10年ほど後に生じるかもしれません。

原因:中心性漿液性網脈絡膜症は原因不明の網膜色素上皮の障害による、血漿成分の漏出によって起きます。

徴候;多くの患者が、最初に不完全な眼のかすみに気付きます。次いで変視症(不完全で画像が歪む症状)や、小視症(対象物が実際の大きさより小さく見えること)、そして色視症(対象物が不自然に色がついて見える視覚障害)が続きます。中心暗点、そして僅かな遠視化も起きます。急性期の視力は1,0~0,1程度で、その平均は0,7程度です。何人かの患者では、片頭痛様の頭痛を、症状の発症に先行する形で経験します。

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中心性漿液性網脈絡膜症(概念図)

診断:その診断は眼底の検査によってなされます。しばしば眼底観察用のコンタクトレンズが有効です。最近では黄斑部のOCTがその診断に力を発揮しています。その確定診断にはフルオレスセイン血管造影法が使われます。その結果で、典型的症例では、1つ以上の漏出点を持っていて、静脈注射されたフルオレスセイン色素は網膜のはがれた水疱に入りその内容液を着色します。
無題中心性漿液性網脈絡膜症(OCT)

治療:薬物治療は中心性漿液性網脈絡膜症を治療するのに明らかに有効であるという所までは分かってはいませんが、用いられます。レーザー光凝固術の有益な効果はいくつかの研究で報告されていますが、すべての症例に使える訳ではありません。

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レーザー光凝固の実際

以前のより詳しい解説はこちら。

漏出ポイントへの直接光凝固療法はその病気の急性期を短縮するだけではなくて、積極的治療なしで発生する再発をおよそ5分の1に減らす効果があります。

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