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2013年10月6日

4784 服薬アドヒアランス調査(GRACE)の結果を伺いました

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本日はザラカム3周年記念講演会で、緑内障治療に緑内障配合点眼薬は有効か?などと言う調査(GRACE:Glaucoma Research on Adherence to Combination Eye Drops)の結果を鈴木康之先生から伺って来ました。

この調査への参加は1071施設(80%が開業医の施設)で、合計4000例を集計しております。当医師(医療法人社団 深志清流会清澤眼科医院 清澤源弘)も参加医師に含まれており、患者さんにアンケートをお願いしたことを思い出します(2011年07月10日 2421 緑内障配合点眼薬の全国規模のアンケート調査 参加中)。そこで、当事者として本日聞きました内容のメモと既にプレスリリースされた情報からこのGRACEの結果を要約してみます。

なお、これに先立って行われた900人規模の【緑内障患者の治療実態調査】では、
○点眼治療の中断率は18.7%。特に40代男性は4人に1人が点眼治療を中断していた。
○点眼治療中断者の44.6%が1年以上中断していた。その平均中断期間は4.5年であった。
○点眼治療の中断理由は「大した症状がない」、「継続受診が面倒」、「治療効果が実感できない」と言うことでした。
○点眼治療中断者は治療継続者と比べ、疾患・治療への理解度が全般的に低く、特に「点眼治療中断による視野欠損進行リスク」に関する理解度が低い、と言うことです。

実際例を思い浮かべてみますと、「検診で視神経陥凹拡大を指摘」されて来院された患者さんでは、予め緑内障の説明を聞く心理的な用意が比較的出来ていますが、「結膜炎」や「物もらい」などを理由に来院された患者さんでは、「今回は精密な検査に応じたが、無理やりOCTやハンフリー視野を検査された。と感じておいでなのではないか?」と感ずる場面が少なくありません。

そのような患者さんには従来以上に丁寧な疾患の説明をしないと、その後には上記の「大した症状がない」、「継続受診が面倒」、「治療効果が実感できない」と言った理由での加療からの脱落が生ずる確率が増すということを実感して帰ってまいりました。

また、視神経乳頭は緑内障様であるが、視野変化が無かったりあるいはごく軽い症例でも、リスク因子(乳頭出血がある、高眼圧である、家族歴)があると言うような例では、早晩緑内障が顕性化する恐れも大きく、それを如何に眼科医の管理下に取り込んでゆくかも重要なポイントであるようです。

ーー以下がGRACEに関するプレスリリースの要点ですーー
(より詳しい情報をご希望の方々で医療関係者には「ファイザープロ」という登録の必要なページが、また患者様向けには「目の広場」と言うファイザー社のページがあります。)

-中途失明原因 第1位の緑内障-

緑内障の治療実態-服薬アドヒアランス向上に向けて
~世界最大の「緑内障点眼薬の服薬アドヒアランスに関する調査『GRACE』」~

ファイザー株式会社と緑内障点眼薬適正使用研究会(研究代表者:公立学校共済組合 関東中央病院 病院長 新家 眞 先生)は、緑内障配合点眼薬が服薬アドヒアランスに与える影響を明らかにすることを目的とし、世界最大の「緑内障点眼薬の服薬アドヒアランスに関する調査(GRACE:Glaucoma Research on Adherence to Combination Eye Drops)」を行いました。

点眼治療において、視野欠損進行抑制のための治療戦略はもちろん重要ですが、意外と見落とされているのが、治療中断への対処、つまり“服薬アドヒアランス不良”に対する対策です。 “服薬アドヒアランス不良”は、視野欠損進行の危険因子である一方、実際には最も有効で対処可能な危険因子でもあります。

調査の結果、配合点眼薬への切り替えにより、有意な服薬アドヒアランスの向上が認められました。さらに服薬アドヒアランス不良の患者においては、配合点眼薬切り替えにより68.9%が服薬忘れの回数が改善したことが明らかとなりました。

主な調査結果は次の通りです。

【緑内障点眼薬の服薬アドヒアランスに関する調査(GRACE)】
■服薬アドヒアランスは「服薬忘れ無し」が配合点眼薬処方前の72.5%から、配合点眼薬処方後は83.2%となり、有意な服薬アドヒアランスの向上が認められた。※
■配合点眼薬処方前の服薬アドヒアランス不良群では、配合薬処方後、68.9%で服薬忘れ回数が改善した。※

※「緑内障点眼薬の服薬アドヒアランスに関する調査(GRACE)」

今回の「緑内障患者の治療実態調査」、「緑内障点眼薬の服薬アドヒアランスに関する調査(GRACE)」結果について日本緑内障学会 理事長、公立学校共済組合 関東中央病院 病院長 新家 眞 先生のコメント

「緑内障の患者さんは1年で4割が治療を中断している可能性を示すデータもあり、緑内障の点眼治療継続率は決して高くないと考えられます。『緑内障患者の治療実態調査』では、治療中断者の半数近くは1年以上治療を中断しており、視野欠損進行のリスクにさらされていることが明らかとなりました。また、点眼治療中断者は点眼治療継続者と比べ、疾患・治療への理解度が全般的に不足しており、疾患・治療への理解度の低さが治療中断につながっている可能性が示唆されました。『緑内障点眼薬の服薬アドヒアランスに関する調査』においては、複数の点眼薬を必要とする緑内障の治療において、2種類の薬が1つになった配合点眼薬が服薬コンプライアンスに貢献することが示されました。これらの結果から、視野欠損進行の危険因子である服薬アドヒアランス不良を改善するには、疾患・治療への理解度向上と配合点眼薬切り替えによる点眼薬の数の減少が重要なポイントであると言えるでしょう。」

これに先立って行われた900人規模の調査では;
点眼治療の中断率は18.7%。特に40代男性は4人に1人が点眼治療を中断。
点眼治療中断者の44.6%が1年以上中断。その平均中断期間は4.5年。
点眼治療の中断理由は「大した症状がない」、「継続受診が面倒」、「治療効果が実感できない」。
点眼治療中断者は治療継続者と比べ、疾患・治療への理解度が全般的に低く、特に「点眼治療中断による視野欠損進行リスク」に関する理解度が低い。

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