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2013年9月24日

4754 新生児の落陽現象を伴う垂直眼振とは

texte_alt_321ql新生児の落陽現象を伴う垂直性眼振とは?と言う質問を戴きました。「天性眼振の解説」に対する質問です。

質問;
産院入院中から落陽があるなと気になってはいたのですが、特に頭囲や大泉門には異常なく、神経反射も問題ないということで退院になりました。退院後はほとんど寝ていて目が開いてることが少ないのですが、たまに目を開けると、上下に激しい眼球運動(20-30秒以上続きます)と落陽が見られます。 たいていの先天眼振は水平方向とのことですが、垂直性の眼振というのは全く考えれないのでしょうか? 1ヶ月健診もまだ先ですが、あまりに気になるので早めの受診も考えています。 その場合、小児科に行くべきか、小児眼科に行くべきかも迷います。(2013-09-24 15:42:38)

お答え:
この症状は先天性眼振ではない垂直眼振としてよいでしょう。

傾眠傾向(=起きている時間が少なく眠りたがる)と落陽現象(=眼が下に向く現象:図)では脳圧亢進を考えます。

Sunset eye sign 落陽現象(Dr Yuranga Weerakkody and Dr Frank Gaillardによれば)は乳児と若い児童に於いて脳圧の亢進が見られる時にみられる聴講です。閉塞性の水頭症では40%に、そして脳シャント不全の13%にみられます。上方注視麻痺に合併し、視線は下に向きます。(とすれば表れるのは上向き眼振でしょう。)瞳孔の下縁は下まぶたに隠れるかもしれません。そして上まぶたと虹彩上縁の間に強膜が見えるかもしれません。パリノー症候群(Parinaud’s syndrome ⇒こちらに詳しく記載してあります)に関連しているかもしれず、中脳水道周辺への圧迫があるかも知れません。

垂直性眼振の鑑別も見てみましょう。その鑑別で見つかった12の可能性のある診断には、重複もありますが、次のものが含まれます、
1、腫瘍では (1)脳/中脳腫瘍 (2)松果体腫瘍。
2、膠原病や自己免疫疾患の、(3)、多発性硬化症。
3、先天性の物および発達障害で; (4)アーノルド・キアリ症候群(=小脳が脊柱管に陥頓する疾患)
4、変性、壊死、加齢性障害で; (5) 進行性核上麻痺
5、器官系への関連で (6)脳幹病変 (7) 中脳四丘板/病変 (8) Parinauds /神経症候群 (9)Perinaud眼筋麻痺
6、階層的に主要なグループで、 (10)脳幹障害 (11)松果体疾患
7、中毒(特定の物質) (12)フェンシクリジン(エンジェルダスト)中毒
が挙げられていました。
これらの疾患のうち新生児で考えられるものば、いずれも中脳近辺の腫瘍や先天性の変化ですから、小児科の中の小児神経外来あるいは小児を扱う脳外科で診てもらうと良いでしょう。中脳脳幹あたりの画像診断から早めのタイミングで調べ始めていただくのが良いように思います。お大事に。
お大事に。2013-09-24 22:06:24 返信 清澤

追記:垂直眼振には上向き眼振(上向き相が早い)と下向き眼振(下向き層が早い)があります。下の映像はその其々はどのようなものかを見ることのできるビデオです。
 画像をご覧ください。

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