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2013年6月23日

4494 オルソケラトロジーが小児期の眼軸伸長に及ぼす影響に関する研究

「近視進行防止と屈折矯正研究班業績集 2009-2012」が「日本の眼科2013年6月号」と共に送られてきました。各報告とも面白いのですが、特に私が注目したのが、筑波大学の大鹿哲郎、平岡孝浩両先生による「オルソケラトロジーが小児期の眼軸伸長に及ぼす影響に関する研究」です。

昨日も同様の結果のIOVS論文を紹介しましたが、オルソケラトロジーレンズは装用した翌日しか効かないとされていましたが、近年オルソケラトロジーの特殊な光学特性が近視進行抑制の観点からはポジティブに作用することがわかってきたそうです。
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オルソケラトロジーの一つの利点として小児に対する近視進行抑制効果が示唆されてきたが、エビデンスとしては皆無の状態であった。しかし、ーー2005年Choらオルソケラトロジーを継続中の35人の小児において眼軸長の伸びが眼鏡装用のコントロール群よりも優位に抑制されたと報告した。ーーー

そこで筑波大学の研究

研究1「オルソケラトロジーが小児期の眼軸長延長に及ぼす影響:2年スタディー」
流山市柿田眼科で実施、オルソ群45例90眼 12,1±2,5歳、眼鏡群60例120眼。毎日7時間以上の就寝時装用を指導。オルソケラトロジー群(0,39±0,27㎜)と眼鏡群(0,61±0,24㎜)の眼軸長の伸びには有意差が認められ、(P<0,0001)、オルソケラトロジー群で優位に抑制されていることが判明。 Kakita T,他IOVS52:2170-2174、2011 研究2「オルソケラトロジーの長期継続が小児期の眼軸伸長に及ぼす影響:5年スタディー」 研究を5年に延長。(8-12歳、球面等価度数をー5,0D以下に変更。7症例24%が途中脱落(定期健診を怠った3症例、通常のコンタクトレンズに変更3例、治療後の視力に不満)結果:1年50%抑制、2年37%抑制、3年35%抑制、4年33%抑制、5年29%抑制(いずれの期間でも群間に有意差あり) Hiraoka T他IOVS53:3913-3919、2011 考察では累進多焦点眼鏡による治療よりも近視の進行抑制効果が強いと考察している。アトロピンよりは劣勢だが、対象年齢の違いと、治療中の羞明や調節の喪失によるアトロピン使用の困難さを論じている。 オルソケラトロジーの近視進行抑制のメカニズムで有力なのは「網膜周辺部における遠視性焦点ずれの改善」。 今後、小児の近視進行抑制療法において中心的な役割を果たして行く可能性がある。 (2014.4.23誤字修正)

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