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2013年6月3日

4443 木内貴博先生の「緑内障グレーゾーンとOCTフル活用術」と言うお話を伺って来ました

pic_1_lp60(シラスのページから借用)
「緑内障グレーゾーンとOCTフル活用術」と言うお話を葛南地区眼科勉強会(5月30日)で筑波学園病院眼科部長 木内貴博先生から伺ってきました。この会は百瀬隆行先生が長年主催されている地域の眼科医師の勉強会です。

要点としては従来緑内障診断にOCTを使うという場合には、最初は視神経乳頭の陥凹の評価であり、次には視神経周囲でNFLD(神経線維層の欠損)を見る事まででしたが、これからは神経節細胞層複合体の厚さを見る事が重要になってゆくだろうということだと伺いました。

ーー要点ーーー
緑内障の診断には問診、眼圧、隅角、眼底所見、視野などが用いられますが、OCTが最近では重要性を増しています。

視神経線維は視神経乳頭の耳側で上寄りと下寄りの2か所に弱い部分があって、NFLDがその部分のカラー写真でも観察できます。これは上ないし下半分の視野欠損の進行に対応します。

最近多くの機種のOCTで分析が可能になったのが網膜の神経節細胞層の厚さを見るという方法です。

緑内障の診断基準では定性的な評価法として、視神経乳頭のリム厚、NFLD、ラミナドットサイン、乳頭出血の有無などがあります。またDM/DD比では2,4未満は大乳頭であり、3,0以上は小乳頭です。

Anderson Ptellaの基準(脚注1)ではハンフリー視野でGHTが正常外、PSDが5%以下、3つの連続した暗点が存在することなどが定められています。しかし、症例によっては緑内障の有無に迷う例も少なくは無く、総合的な判断が必要です。
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早期の緑内障だろうか?と言う例、網膜静脈閉そく症と重なったような例もあります。
そこでOCTの活用になるわけなのですが、緑内障はglaucoma continumと呼ばれる連続体ですから、早期の診断には神経節細胞自体の解析が鋭敏です。

そこで1)NFLDと2)GCの解析を行うと良いのです。
最近のGCAアナリシスでは最上層の神経線維層を除いた神経節細胞層と内網状層を合わせた厚さを分析することのできるシラスなどの機種が有力です。
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清澤のコメント:
藤本先生からツアイスのシラスで神経節細胞層の厚さを見ると、半盲でもわかると教えられてはいたのですが、ここまで各社の機械でGCAが使えるようになっているとは驚きました。ご発表では、私が使っているキャノンの機種スペクトラリスでもそれが出来るという話でした。そこで帰院後、早速キャノンに電話して聞きましたが、残念ながら私の使っている機種にはその機能はなく、また最新型に搭載されたその機能を追加でつけられるか?と言う質問にも返答はネガティブでした。残念。

緑内障の患者さんには、特にご自分の病状に関して繊細な方が多いように感じています。ですから、今回のお話で、「神経細胞層の厚さで異常がないことを示したら、感激して喜んでくれただ」と言うお話は本当だとは思います。しかし、このような方は、また時間がたつと再び不安になって同じ質問に戻るかもしれません。それのいどう対処するという答えはないのですけれど、私はそのような患者さんが見えるとCES-Dテストを行います。うつ病をはじめとした気分変調がないかを視機能とともにチェックします。このCES-Dの点が高い場合には、(訊き直してみると)すでに精神科や心療内科の患者さんである場合も多く、眼科医だけで苦しまなくてよいとわかる場合もあります。またドライアイや眼瞼けいれんなど、イライラが募る様な疾患では、涙点プラグやボトックスなどで原疾患を的確に治療することで、CES-Dが改善して、明るい顔になって抱けることも少なくありません。

脚注1)
ANDERSON AND PATTELA’S CRITERIA FOR SITA
In an area of clinical suspicion,3 non edge points in 30-2 in PD, whose sensitivity is depressed to an extent of what is found in <5% of normal population.(p) PSD should be that found in <5% of normal population.(p) GHT should be Outside Normal Limits.

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