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2013年6月2日

4441 ベンゾジアゼピンから離脱する方法を説いたアシュトンマニュアルとは?

4441 ベンゾジアゼピンから離脱する方法を説いたアシュトンマニュアルとは?
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日本ではベンゾジアゼピン系の薬剤の使用量が多く、その一部には薬剤性眼瞼けいれんを引き起こしている患者さんもみられます。昨日の日本眼瞼けいれんシンポジウムでは「アシュトンマニュアル」というベンゾジアゼピンからの離脱法を書いた文書の日本語訳が出ているという座長発言が若倉雅登先生からありました。

そこでアシュトンマニュアルについて少し調査してみました。出てきたのがこの記事です。本文を見ていただきたいのですが、ここでは最小限の要点を抜き出してみますので、関連医師及び患者さんが、まずはその長い記事全文を読み、アシュトンマニュアルにまで手を伸ばされることを期待します。

但し、私(清澤)は薬剤性を含む眼瞼けいれんの治療は致しますが、精神医学の専門家ではないのでベンゾジアゼピン中止のお手伝いはできません。また処方医の同意を得ずに自己判断で勝手にやめるのは大変危険です。
(⇒リンク:此処には読売の記事までのリンクを載せておきます

ーーー短縮した記事の要旨ですーーーー
抗不安・睡眠薬依存(8) マニュアル公開記念・アシュトン教授に聞いた

 英国ニューカッスル大神経科学研究所教授のヘザー・アシュトンさんが作成したアシュトンマニュアルの日本語版 が、公開された。

「このマニュアルは、ベンゾジアゼピン依存や離脱についての情報がなく困っている患者のためだけに翻訳されたのではなく、医師、薬剤師、製薬企業の方、厚労省の方へのメッセージでもあります」とのこと

◆        ◆
――国連の国際麻薬統制委員会は2010年の年次報告で、ベンゾ系睡眠薬の使用量が突出して多い日本を問題視し、不適切な処方や乱用の可能性を指摘している。

――日本の医師がベンゾジアゼピンを安易に処方する理由は多々考えられますが、副作用が本当に少ないと思い込んで処方する医師が目立ちます。このような不勉強な医師たちに向けて、一言お願いします。

 ベンゾジアゼピンは、単独で短期間(2~4週間)に限って使えば、相対的に安全な薬です。(中略)服用が長期に及ぶと、マニュアルで言及した多くの有害作用が引き起こされることがあります。例えば、過鎮静、薬剤相互作用、記憶障害、抑うつ、感情鈍麻、耐性の形成、依存(つまり中毒)などです。

 ベンゾジアゼピンは通常、不安や不眠に対して処方されますが、長期間の常用により、当初の効果を失います。そして不安症状は悪化し、服用前にはなかったパニック発作や広場恐怖、動悸などの身体症状、あるいは神経症状などが出現することがあります。依存は数週間、あるいは数か月の常用で起こり得ます。いったん依存に陥ると、薬からの離脱が非常に困難になる場合もあります。 これらの症状は服用者だけでなく、服用者の子どもや家族全体に、児童虐待や家庭崩壊などの形で深刻な影響を及ぼしかねません。(後略)

――このマニュアルを参考に減薬や断薬を行いたくても、サポートしてくれる医師がほとんどいないのが日本の現状です。このような中で、減薬を進めるには?。

 まずはマニュアルを読み通してください。そして減薬のプロセスを始める前に、医師に相談してあなたの考えを知らせて下さい。薬を処方するのは医師なので、医師の同意と協力が必要です。あなたが、既にマニュアルを読んでいることを医師に伝え、マニュアルの中で特に知っておいて欲しいポイントをしっかり伝えると良いでしょう。多くの医師は、ベンゾジアゼピンの離脱について、今もなお十分な情報を持ち合わせておらず、離脱の際に注意するべきことを認識しているとは限らないからです。

 離脱を目指す際には、次のような注意が必要です。

(1) 減薬プロセスに入る前に、長時間作用型のベンゾジアゼピンに切り替える必要はないか確認する。

(2) ほかのベンゾジアゼピンに切り替える場合は等価用量が重要(マニュアル内の等価換算表か、医師が用いる等価換算表を参照)。

(3) 抗うつ薬が併用して処方されている場合、離脱中に生じる抑うつを防ぐためには、ベンゾジアゼピンから減薬を始める。

(4) あなた(患者)自身が減薬をコントロールし、あなた自身のペースで減薬できる環境が必要。

(5) 医師による定期的な経過観察が必要。

(6) 個人的な要因が離脱に影響を与えることがあるため、それに対応できること(マニュアルで示した離脱スケジュールはあくまで基本的なもので、個人差など個々の状況や必要性に応じて作り変えることが必要)。

――ベンゾの離脱専門医療機関は日本では見あたりません。英国では離脱専門クリニックは残っているのでしょうか。

(中略)離脱のための施設は不足し、依存患者の多くは通うことができません。英国の状況も、全く不十分なのです。

 「精神医療ルネサンス」は、医療情報部の佐藤光展記者が担当しています。
(2012年8月20日 読売新聞)

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