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2013年4月28日

4320 アインシュタインは正しかったということが7000光年かなたの星の測定で検証出来たという記事

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量子力学とか特殊相対性理論とかと言った理論物理学の分野は大学の教養部で40年前に習って以来ご無沙汰なのですが、昨日の地下鉄で見たつり革広告には、「量子論;現代社会を支え,自然界の根源に迫る大理論」という様な話が出ており、久しぶりに触れてみたい話題だと感じていました。

そんな折、今日は「7000光年かなたの星の測定でアインシュタインは正しかったということが検証出来た」という記事です。

あまりに高い質量をもつようになった星の強い重力のために、空間は歪み、光さえもがそこからは外に出ることが無くなった空間を作ります。この学問分野ではこれをブラックホールと呼びます。宇宙のかなたにある、或る白色矮星と電波星のペアが、このブラックホールを形成しつつあって、その場面では星の動きはアインシュタインの理論で説明できる範囲のものであったという話のようです。

「質量をもった物体は時空(スペースタイム)の中で歪みを引き起こす原因になる。その歪みをわれわれは重力として認識する。」などと言う最初の言い回しは実に感動的なものなのですが、その翻訳文自体は相当に稚拙です。おそらく翻訳した人自身でも、できた訳文では、「日本語として文章の意味が通じない」と感じているはずです。

それは最後のアインシュタインとの問答の辺りに顕著なのですが、英文を無理に翻訳しようとすると何か言葉を足さないと訳せないような場合がしばしばあり、それを足して日本語にすると、逆にその訳文を英語に戻した時には別の文章になってしまうというような状況があります。お気の毒ですが、この翻訳は原文に忠実であろうとするあまり、理解可能な日本語にさえもなっていないという状況なのでしょう。

清澤の追加コメント;
この元の記事はサイエンスに投稿されたマックスプランク研究所からの論文を紹介しようとしたもののようです。
Science 26 April 2013:
Vol. 340 no. 6131
DOI: 10.1126/science.1233232
•Research Article

A Massive Pulsar in a Compact Relativistic Binary John Antoniadis et al.
(http://www.sciencemag.org/content/340/6131/1233232)

ーーー引用開始ーーー
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アインシュタインは正しかった―重力理論を7000光年かなたで検証 .
記事 原文(英語)By GAUTAM NAIK
 
科学者たちがアルベルト・アインシュタインの有名な重力理論を、これまでで最も過酷な現実の世界で検証したところ、同理論の正しさが判明した。

 アインシュタインの一般相対性理論では、質量をもった物体は時空(スペースタイム)の中で歪みを引き起こす原因になる。その歪みをわれわれは重力として認識する。アインシュタインの相対性理論では、時空は宇宙と時間によって織りなされる4次元的な織物である。 AFP/Getty Images

例えば、ボーリング用のボールはマットレス上でへこみの原因になる。そして同じマットレス上で近くにあるマーブル(ビー玉)は、何もなければ直線の動きをするはずだが、そのへこみのせいで動きが変わって直線ではなくなる。これと同様に、太陽の質量はその周囲の時空を歪める。地球のように質量のずっと小さい物体はこの歪んだ空間の中で一つの道を進んでいく。これがわれわれの言う軌道だ。

 科学者たちは一般相対性理論を検証した。これはそれが間違っていると考えるからというよりもむしろ、それが最終的な説明になり得ないことを彼らが確信しているからだ。それはアイザック・ニュートンの重力理論にアインシュタインの説明が取って代わったのと全く同じだ。

 アインシュタインの重力理論は、100年近く前に発表されたが、実施されたどの検証もパスしてきた。にもかかわらず、科学者たちはどの時点(限界点)でアインシュタインの重力理論が崩壊するか、そしてアインシュタイン理論に代わる理論がどこで構築されねばならないかを見極めようと努力してきた。例えば、アインシュタインの重力理論の枠組みは、原子・サブ原子レベルで自然がどう機能しているかを説明する量子論と相容れない。

 それをブラックホールで考えてみよう。ドイツのマックス・プランク電波天文学研究所の天体物理学者で米科学誌サイエンスに掲載される論文の共同執筆者パウロ・フレイレ博士は「アインシュタインの理論では、無限に強い重力場と密度を持つと予測されているが、それは愚にもつかない考えだ」と述べている。

 フレイレ博士とそのチームは、地球から7000光年離れたいわば宇宙の実験場で、アインシュタインの理論が正しいかどうか検証した。そこには2つのエキゾチックな星が互いに周回している

 2つのうちの一つは白色矮星で、はるかに明るい星が冷却化した残存物だ。そのコンパニオンはパルサー(電波天体の一つ)で、毎秒25回自転している。パルサーは幅がわずか12マイル(約19キロ)だが、重さは太陽の2倍だ。

 アバディーン大学(英スコットランド)の理論物理学者チャールズ・ワン博士は、「かくも小さな空間でかくも大きな質量があると、極めて高い重力が生じる」と述べた。同博士はこの研究に関与していない。

 パルサーの表面上の重力は地球上の重力の3000億倍だ。そこでの環境は、ブラックホールの持つ容赦ない圧倒的な力に近づく。ブラックホールは光さえ飲み込んでしまう特性がある。

 フライレ博士は「われわれはこれまで一度も検証されなかった領域でアインシュタイン理論を検証しているのだ」と述べた。

 パルサーと白色矮星というこのペアは重力波を放出しており、徐々にエネルギーを失っている。その結果、この2つの星は互いに接近し、周回の速度が増している。

 アインシュタインの理論では、星が互いに周回するのに要する軌道周期は年に約800万分の1秒ずつ縮小するはずだと予測されている。

 そこでフライレ博士とそのチームは、幾つかの天体望遠鏡を使ってこの2つの星の周期などを正確に測定した。得られた結果は、アインシュタイン理論に基づく予測と完全に一致していた。

 アインシュタインの理論的枠組みはこれまでのところ、依然として無傷で有効なままだが、ワン博士は「今回の研究結果は、天体物理学者の観測結果が新たな極限的なケースを突き止めるのに役立つという点で重要な意味を持つ」と評価している。

 アインシュタインの理論は、理論の発表後4年以内に発生した皆既日食の際、初めてかつ劇的に確認された(訳注=一般相対性理論により予測された太陽近傍での光の歪曲が、ニュートン力学で予想されるものの2倍であることが観測で確認された)。これで彼は一躍有名になった。もし間違っていることが判明していたら、どう感じたかという質問に対し、アインシュタインは「気の毒に思っただろう。理論は正しい」と答えたという。
ーーー引用終了ーーー

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