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2013年3月30日

4209 金1グラムで米が10キロ買える?

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「資産を守る金の重み 1グラムの価値、コメ10キロ超に」:という記事が出ています。国税当局も金の値上がりで利益を得たり、相続税を逃れて金を保有した個人を摘発したりという話題もしばしば耳にします。
金1グラムでコメをどれだけ買えるかを調べるたのが上のグラフです。ここ数年の国債金価格高騰と、昨秋以降の円安で金の使いでが高まっているのがわかるといいます。金の国内小売価格は3月下旬、1グラム5200円前後。一方、コメは10キロ3800~4800円。現在は金1グラムでコメを10~13キロ買えます。

ーーー記事の要点ーーーー
日経 編集委員 村田和彦氏の記事の要点

 金の国内価格が底堅い動きだ。国際価格が高値圏で推移し、為替の円安傾向が押し上げ要因。金市場には値上がりを期待した短期的な資金に加え、様々な目的の資金が流れ込んでいる。

 「これまでの金価格の上昇局面では金を売却する人ばかりが目立ったが、今回は金を買う人がコンスタントにいる点が珍しい。円安が一段と進み金が値上がりするとみている人がいるようだ」山本文雄氏。

 別の人は「大幅な金融緩和や財政赤字の結果、円の下落が止まらなくなるのに備えて金を買い求める動きが続いている」と指摘。

 円安が進むと日本が輸入する原油や穀物の値段が高くなる。物価全体が上昇するインフレも起こりえる。

 一方、金はニューヨークやロンドンのドル建ての国際指標価格を各国の為替で換算して国内の価格が決まる。円安が進めば、国内価格が上昇するため、金を持っておけば大幅な円安とインフレが起きた場合の保険になる。

 金1グラムで日本人の主食であるコメをどれだけ買えるかを調べると昨秋以降の円安で金の使いでが高まっているのがわかる。金の国内小売価格は3月下旬、1グラム5200円前後。一方、コメは東北の有力産地の銘柄が10キロ3800~4800で店頭に並んでいる。金1グラムでコメを10~13キロ買える。

 旧ソビエト連邦軍がアフガニスタンに侵攻する有事と世界的なインフレが重なって金が高騰した80年を上回り、金の取引が自由化された70年代以降で最もコメをたくさん入手できる状態。

 日本は長年デフレ傾向が続いているが、実際にハイパーインフレが起きて金が真価を発揮したこともある。1945年の太平洋戦争の終結とその後の物価高騰だ。

 日銀の「東京小売物価指数」によると開戦する前年の1940年のコメ価格は10キロ換算で3.32円。これが終戦から6年たった51年には559円と168倍。一方、40年に1グラム4.61円だった金の小売価格は51年の585円へと127倍に上昇。上昇幅はコメとほぼ同じといえ、金を持っていた人は資産価値を保全できた計算になる。一方、資産を現金や預金で持っていた人はインフレで実質的な価値が大幅に目減りした。

 金融危機や通貨や国家財政への不安が高まれば将来への保険として金が買われやすくなる。もっとも、現在のように金1グラムでコメを10キロ以上も買えた時期は金融恐慌でデフレが深刻化した昭和初期を除いてあまりない。経験則が生きているなら今後、コメの値段が金以上に上昇するか、金の価格が下落する可能性もある。

 物価が100倍にもなるハイパーインフレに備えて退蔵するなら金の購入価格はいくらでも大きな影響はなさそうだが、売買益を狙って金を買う場合は慎重な判断が必要になりそうだ。
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清澤の追加調査:
江戸時代の米価と金価格の関連は?と少し調べてみました。

江戸時代と言っても長く、その間には小判の金の含有量も慶長小判15gから万延小判2グラムまで大分違うらしいです。初期のもっとも含有量の多い時代で現在の半オンス金貨程度ということになります。

江戸時代の金と米との換算には金1両=1石がよく使われますが、幕末期には物価が高騰し、文久3年には江戸で金1両=約0.4石(約4斗)、慶応3年末には大坂で金1両=約0.086石(当時の相場の1石=銀700匁=金11両3分から計算)と購買能力は10分の1以下になっていました。(金の含有量の減少も15gから2グラムならだんだんに減っていてよく対応してます。)

元禄ころとして小判に10グラムの金、(5000円x10で今の価値では約5万円分相当の金が入っており)、一両で一石買えたとして、米150キロが現在の63000円(2007年当時の換算)ならばほぼこの間の関係は正しいことが確かめられます。そうすると一グラムの金で買えたコメはほぼ15キロですから、上の記事が示したこの比率は江戸時代から現在までほぼ成立していたことになりますね。金の人気が異常に高まっているというよりも、10年ほど前に金が見向きもされない時期があったとも見ることが出来そうです。

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