お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2013年3月20日

4181 キプロスの預金封鎖は失敗?

cyprus
今までキプロスにどんどん預金が集まったことは、キプロス国の弱さではなく、強さだとずっと考えられてきた。但し、それは、キプロスの銀行が、保有していたギリシャ国債で大損を出すまでの話。

キプロス国内にはこれといった貸付先はない。だからキプロスはどうしても国外に運用先を求める必要があった。キプロスは歴史的にギリシャとつながりがあり、その関係で運用の場面でも、当然、ギリシャ国債を組み入れた。このしくじりで、キプロスの銀行は自己資本の少なからぬ部分を吹き飛ばされてしまった。

 欧州連合(EU)が株式や劣後債などの保有者に加えて、一足飛びにキプロスの預金者のおカネに手を付けたかといえば、通常の銀行の資本再構成(つまりリストラ)で犠牲になるべき株式や劣後債の投資家の出資金を、遥かに超えた額が既に失われていて「そこしか掠め取る先が残されていなかった」から、というお話。

しかし欧州連合(EU)の助けの条件とされた預金税をキプロス国会が否決したとなると、いよいよキプロスはデフォルトなのでしょうか。一国がデフォルトとなると、次がない保証がないということになります。

ーー昭和21年の預金封鎖の記録ーーー
この預金封鎖を考えるときには、実際に日本で昭和21年2月に行われた預金封鎖を理解し直す必要があるようです。この預金封鎖は、世界で唯一その目的を達成することのできた強硬措置だったと言われるものだからです。物価は敗戦後も比較的安定していたが昭和20年11月から12月には、ほぼ物価が倍になるというひどいインフレを示したという。

 資産税はそのあとの昭和21年2月に公布された。正式には「金融緊急措置令および日本銀行券預入令」と呼ばれ、アングラマネーを含むすべての通貨を銀行へ強制預金させた上で、預金封鎖を実施、引出も制限された上、「新円切り替え」が行われた

その際に資産税等をかけ、預金から天引き、足りない場合は、土地などの現物を没収したので、資産家はその資産のほとんどを失った。厳密には、課税にも次のように幾つかの種類があったらしい。

●富裕税~総額500万円以上の財産に課税。(最大3%)
●財産税~一定金額以上の資産に25%課税(1500万円超90%、超累進課税であったとされている)
●再評価税~インフレによって価値が増大した資産を再評価して、6%の課税。
●戦時補償特別税~戦時中に発生した民間企業の政府に対する未払い請求権に100%課税。(実質、棒引き)
…その他、取引税、非戦災者特別税など。

終戦後のどさくさで、かなり無謀と思われるようなものもあるが、当時の目的対象は、資産家にあった。特に財閥は解体を招くことになった。

現代においてはその主眼が、富裕層はもちろん、中流層全般、庶民一般まで幅広く網をかけてくると思われる

では、上記の終戦後の事例も勘案し、今後資産税等がかけられた場合の対象となるもの、対象とならないものを、分析し、掲げておこうと。(なお、有価証券(通常、株式、債券、社債、国債、保険等)などペーパーマネーは実質、毀損している状況であると思われるので、対象外とする)

〔対象となるもの〕

現金(預貯金)、不動産(土地・建物)、金融商品(外貨、為替証拠金等)、準通貨(金・銀現物)

〔対象とならないもの〕

法人資産(法人税で徴収)、古物(絵画、アンティークなど)、貴金属、宝飾品、車、高級家具、耐久消費財等(売買時に税徴収できるもの)

勿論、100%ではないが、古物・アンティークというのも資産防衛には狙い目かもしれませんと。
ーーーーーーー
清澤のコメント:
 不要な混乱を避けるという理由で日本の大手マスコミは、キプロスでの預金封鎖の件をあえて詳しくは報道しない方針であるようです。それ故に、国民がそれが意味したものを理解することには意味がありましょう。日本でも1997年ごろアジア経済危機の頃にその再度施行が検討されたこともあったようです。

 当時、封鎖された預金を引き出して株券が買えたということを父から聞いたような気もしますが、今日その記載はありません。それまでに株券にしてあった人が助かったということなのかもしれません。ただし、今の株式はホフリが制度化されていますから、株券の現券をタンスに持つことはもうできません。ただ、当時は無制限の交換が出来た占領軍軍人に新軍票に換えさせるという手があって、現場が混乱したことはあったようです。

 父は、実家は戦災に遭わなかったが、地方の住民としてかかった非戦災者税の支払いが大変であったといっておりました。農業用の土地もこの後、農地改革で不在地主は多くの所有地を失ったはずです。食料などを扱う職業の人は値上がりを見込んで、現品を大目に仕入れていたのかもしれません。

Categorised in: 未分類