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2013年3月10日

4151 「TFOT(tear film oriented therapy)の時代のドライアイ診断と治療」横井則彦先生(再度聴講)

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東京都眼科医会学術講演会 が2013年3月9日18:00-21:00に京王プラザホテルで行われました。

演題1は「TFOT(tear film oriented therapy)の時代のドライアイ診断と治療」京都府立医科大学横井則彦先生

 この話題は先日も伺ったお話なのですが、きっちりと確認を致したく本日は前から2列目で一番集中して伺いました。

ーーー清澤の今日の聴講ノートですーーーーー

 話はまず涙液減少で涙液のりバランスが悪くなるというお話。ヤングラプラスの式⊿p=Y/R Y:表面張力、R涙液メニスカスの半径

油層:涙液の厚みを確保し、涙液の水分蒸発を抑制する
ムチンゲル(=水+分泌型ムチン)、ムチンは結膜杯細胞由来のMUC5ACが産生する
膜型ムチンは上皮に属する構造物に分類し直された。
このほかMUC16、ガラクチン3が関与する角膜表面のバリアもある。

このような構造の眼表面に、ドライアイにおいては悪循環が発生する。

それは「上皮障害」⇒「上皮の水濡れ性低下」⇒「涙液の安定性低下」⇒「上皮障害(に戻る)」のサークルの間での悪循環で起きる。

これらのドライアイはコアメカニズムに流れ込む「リスクファクター」としての加齢などの要素(治療としては伐り込みにくい)と、涙液と表層上皮の悪循環としての「コアメカニズム」によって発生している。
  
だから源表面を見て、考え、症例ごとの治療を選ぶというテーラーメイドの治療が望ましいのです。

悪循環から上皮の障害を生ずる過程では「炎症」というメカニズムも関与しています。

日本では①低力価のステロイド、②水物の頻回点眼が進められるので①はフルトロン0,1%一日2回(またはBACフリーベータメサゾン)+(BACフリー人口涙液)7回などとなります。

その効果の判定はSPK(点状表層角膜炎)の角膜下方へのシフトが出るかどうかです。

TFOTの時代においては涙液層の動態を見極めることが大切です。BUTを見ることも必要ですがそれまでの涙液の動きを見てください。
1)油層、2)水分と分泌型ムチン、3)膜型ムチンと上皮細胞はどうかということです。

ジクアソホル(ジクアス)は、ムチンと水分分泌の促進効果を持つ薬です。P2Y2レセプターに作用し、分泌型ムチンと水を出しますが、15-30分に効果が出ます。この膜型ムチンへの効果は3時間程度であらわれます。

一方レバミピド(ムコスタ)はムチンの産生促進がその働きです。杯細胞と角膜上皮の両方に作用します。

此処からは、角膜上の涙液層の破綻するパターンについての各論。まずは
1)スポットブレーク。開瞼直後に丸くて乾いた丸い大きな領域が複数角膜表面に現れます。これは上皮の水濡れ性が悪いということ。水濡れ性低下型ドライアイです。患者さんは目の疲れを訴え、眼窩上神経痛と言われたり、「網様体筋の震え」などと診断されることもあります。上下の涙小点へのプラグ挿入や希釈サイプレジン点眼もよいそうです。軸阿蘇掘るでもよいでしょう。

2)ラインブレーク、瞼が涙液を引き上げたのち早期に縦に線状のブレークが素早く現れます。水としての涙液の減少を示す。
たとえば涙液が減り、角膜下半部分に線状のブレークを作る「兔眼と再発性角膜糜爛」には眼軟膏が効きます。

3)アリアブレーク。これは点状表層角膜炎が角膜一面に出ているということであって、そもそも涙は角膜上に存在しません。

4)ランダムブレーク。涙液の破綻する場所は開瞼するたびに変化しており、安定していません。涙液はあるのだからなんでもきくでしょうと。

 まず涙を眼表面へ広げる第1ステップは角膜への塗り付けであり、第2ステップがギブスマランゴン効果に従った上方への引き上げ過程であるといいます。その時に上瞼縁の涙にはくぼみが出来て水の油も上に引き上げられてゆくから、涙表面のブレークは角膜下方にできやすいと説明されます。
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清澤のコメント:前回聞き取れなかった部分を聴き取ろうと構えていったのですが、メモの中にまだつじつまの合わない部分があります。参考文献か何かをいただいて修正しないとまだこのノートには瑕疵があると思います。意外と前回のノートがよく聞き取れていた印象でした。

前回の記録(2013年01月21日 3994 ドライアイの新しい治療戦略 TFOTtear film oriented therapy(横井則彦先生)を聴きました。ドライアイの新しい治療戦略TFOTtear film oriented therapy というのが京都府立医科大学の横井則彦先生のお話です。)もご参考にどうぞ。
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