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2013年2月27日

4108 視放線のMRIトラクトグラフィーはどこまで進化するのだろうか?

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MRIでは水分子の拡散方向が見られるので、3次元空間における神経線維の走行に色を付けて見せることが出来ます。今回の村井秀樹君の学位論文はそれをテーマとしたわけですけれども、あまり視覚に訴える画像は未だ提示出来てはおりません。それがどこまでできるかということを現在の公開された画像から空想してみました。

まず、「MRI-脳卒中画像診断におけるMRI装置の技術」というGEマーケティング本部アプリケーション部の大西貴弘さんが書いたページを見ると、夢が膨らみます。脳卒中画像診断においてMRIは重要な役割を果たしており,2005年にアルテプラーゼ(rt-PA)による血栓溶解療法が認可され,その重要性はますます高くなってきていると考えられると言っています。その記事には脳卒中画像診断に寄与するMRIのアプリケーションが紹介されています。

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図2 DTIで得られるADC-map,trace画像,FA-map,tractgraphy,ASLで得られるrelCBF-mapと解剖学的画像(MP-RAGE)との融合(fusion)
a:ADC-map b:trace画像 c:FA-map
d:tractgraphy,FA-map,MP-RAGEとのfusion
e:tractgraphy,relCBF-map,MP-RAGEとのfusion
此処まででわかるのは、現代のMRIならおそらく標準装備のプログラムで視放線が描けるはずだということ。この位の解像度の画像が4半盲などの患者さんで得られたら素晴らしいのですけれど。

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○次に見ていただくのは、視放線とトラクトグラフィーで出てきたこの画像です。京都大学のお仕事でAJNRに出ています。技術論的に視放線が描出できるというのを10人程度の画像から作図したようです。視放線が出ていますが、病気を見ることは考えてはいない模様。
Reconstructed diffusion tensor fiber tractography of the optic radiation by using 6-MPG (A), 12-MPG (B), 40-MPG (C), and 81-MPG (D) settings.
⇒論文へ(http://www.ajnr.org/content/28/1/92.full.pdf+html)

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○小児の視放線もこのように描出されています。視放線の髄鞘の形成は生後に行われるとされていますから、MRIで視放線の髄鞘化の良しあしを見ようと考えた人もいたのでしょう。
DTI fiber tracks of the optic radiation in a 35-week gestational age premature infant. Streamlines were generated with the FACT algorithm and are colored according to the underlying FA in the voxels that the streamlines pass through. The proximal segment of the optic radiations, near the lateral geniculate nucleus, has the highest anisotropy. Published online before print March 13, 2008, doi: 10.3174/ajnr.A1051 AJNR April 2008 29: 632-641

これが、更にこのように全体を俯瞰できるとなるとさらに素晴らしいのですけれど。視覚関連の線維の投射は比較的強いので、更にきれいな画像を作って見せてくれるものと思われます。
さて次は、これは、懐かしい20年前に留学先で世話になったバロン先生が末尾に名前を載せているお仕事です。彼も視覚領域に興味を持っていたとは驚きました。
NeuroImage Volume 49, Issue 3, 1 February 2010, Pages 2001–2012
Probabilistic tractography of the optic radiations—An automated method and anatomical validation P.L. Clatworthya, G.B. Williamsa, J. Acosta-Cabroneroa, S.P. Jonesa, S.G. Hardinga, H. Johansen-Bergc, J.-C. Barona,
1-s2_0-S1053811909011550-gr2

とりとめのないお話でしたが。本日はここまで。

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