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2013年2月24日

4092 レパトリ(レパトリエーション、Repatriation)とは?

このところネットを見ているとレパトリという言葉が目につきます。

Repatriation_of_Koreans_from_Japan_02
レパトリエーション=本国送還・復員。もともとは戦争の捕虜を本国に送還するとか、戦争が終わって復員させるというような事象を示す言葉の様なのです。第二次大戦終結後の岸壁の母状態ですね。(上の写真は在日朝鮮人の帰還事業の記事から)けれど、最近は国際的な資金の移動に関する言葉になっているようです。

曰く、海外に投下していた資本を本国に戻すこと。例えば、アメリカに投資していた日本の企業が、決算のために日本に資金を戻す場合、大量のドル売り/円買い需要が発生し、為替相場の変動要因となることもあると。

典型的には、東日本大震災の直後に為替が円高に振れたことがありました。2011年3/11の東日本大震災を受けて、3/17の早朝、ドル円の為替レートは史上最高値である76円25銭を記録しました。しかしこれは、常識とは相反する値動きです。震災で日本経済がダメージを受けるのですから、普通に考えると円安になるはずです。なぜ深刻な地震被害が起きた国で、急激な通貨高が進んだのかというと、保険会社を含む日本企業が日本国内での支払いの必要性を予測してレパトリエーションを加速させたこと、そしてその動きに投機筋が乗ったことが理由と説明されました。此処までが普通の解説。

つい最近、この言葉を見かけたのは2013/2/19の豊島逸夫の金のつぶやきの中で、独の「金塊」3兆円、本国輸送の真相という一文の中です。

 「ドイツ連邦銀行は、先月、国外に保管している保有金のうち674トン(3兆3千億円相当)を2020年末までにフランクフルトにある連銀金庫に移し、国内保管率を50%まで引き上げると発表した」ということで、これから、ニューヨーク連銀から300トン、フランス中央銀行から374トンの金塊移送作戦が展開されるというわけです。さらに、イングランド銀行に預けてあった930トンは既に移送済みとも公表されているそうです。

 独連銀は、1950年まで遡り、ナチに略奪され、ほぼゼロになった公的金保有を、戦後3396トン(米国に次ぎ第2位)にまで積み上げていった過程まで記しているそうです。問題はその先で、ドイツ連銀が、今、なぜ、大量に外貨準備として保有する金塊のレパトリに踏み切ったのか?と言う訳で、豊島氏は、今のドイツは内向志向にあるからだと解説しています。
 
 ドイツのメルケル首相は、「戦後賠償も十分にしたことだし、EUのコア国として、巨額の救済資金も拠出してきた。もう、このへんで、我が国のことはほっておいてほしい」と巣篭りを決意したというのです。メルケル首相の本音はギリシャを切る。しかし、ギリシャ離脱がスペインに「延焼」しないための防火壁(救済資金プール)を構築するまでは、瀬戸際で妥協して先送りする。その意味で、ギリシャ問題もいまだ七回表なのだそうです。

 同氏は1月に「2013年世界のリスク、『JIBs』ご用心」で日本、イスラエルに並び英国が欧州連帯から取り残されるリスクを指摘したリポートを紹介ています。そして、フランスがコア国から周辺国寄りになっていることが、パリからの保管金移送の背景にあるとも深読みできるとしました。

 現在、米国債を多量に持つのは中国と日本。中国は必至で資金の分散を進めています。しかし、「日本政府が米国債を売り、たとえば外貨準備としての金を増やすことはドル不信に投票することなるので、日本には禁じ手である」とも説明されています。ここ10年ほどドル価値の長期的低落を受けて上昇を続けた円と金価格もそろそろ方向変換か?とも言われます。

 実質的な回復を伴わないのに、表の数字だけが好景気?果たして今後はどうなることやら。どうも日本を含む世界の諸国は、どうにもならぬものならばと己の国の借金には目隠しをして突き進むという選択をしたようです。こうしてサラ金地獄の死地にさまよいこみつつあるような不安を感じるこの頃です。

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