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2013年2月14日

4064 上斜筋麻痺における上斜視と外回旋の関係

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上斜筋麻痺における上斜視と外回旋の関係という論文が出ています。上斜筋には第一眼位における内回旋と下向きの働きがあるので、その麻痺(即ち神経でいうと滑車神経麻痺)では麻痺眼に外回旋と上斜視が見られます。このずれを補う頭位が上の図です。

上斜筋麻痺に於いてその二つの働きの低下が相関するだろうという推定は当然なものです。しかし調べてみたら、麻痺筋が非固視眼(非有意眼といっても良かろうが)の場合にはそれが証明されたが、そうでない場合にはその相関がみられなかったといっているようです。プリズムで補正をしようとする場合にはこの回旋方向のずれが残るのを患者さんは嫌がります。この上斜筋麻痺で見られる外回旋方向の回旋ずれは5度程度なのですね。覚えておきましょう。(本論文は清澤が無理して読み下しておりますので誤訳を見つけた方がおいででしたらコメント欄にご指摘ください。)
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さらにこの図を見ると、筋の前半分は回旋成分が多く、後半部分は下向きの引きに働くという説が理解できる気がします。Harada–Ito procedureはこの特質を生かして、回線成分の強い滑車神経麻痺患者において筋の前半部分だけを移動して回旋成分を補正するというものです

ーーー本文抄録の翻訳ーーー
上斜筋麻痺における上斜視と外回旋の関係;

出典:Korean J Ophthalmol(KJO)27(1)、39-43
(Relationship of Hypertropia and Excyclotorsion in Superior Oblique Palsy); Lee JJ, Chun KI, Baek SH, Kim US; Korean Journal of Ophthalmology (KJO) 27 (1), 39-43 (Feb 2013)

目的:
後天性の上斜筋麻痺(SOP)における上斜視と外回旋(excyclotorsion)の間の相関性の評価。

方法:
後天性で片側の上斜筋麻痺を持った31人の患者がこの研究に含められた。各患者の回旋角度は、1つの客観的方法(眼底撮影)および2つの主観的方法(ダブルマドックス杆試験および大型弱視鏡)によって評価された。
患者集団は、上斜した目(麻痺眼)と外回旋した目(非固視眼)の一致・不一致によって2つのグループ(一致グループ、n=19および不一致グループ、n=12)に分割された。それは眼底撮影によって評価された。

結果:
他覚的回旋の平均値は5.09°±3.84°であった。ダブルのマドックス杆試験および大型弱視鏡によって測定された自覚的外回旋角は、それぞれ5.18°±4.11°および3.65°±1.93°であった。上斜視および外回旋角度は、各グループ間に著しい差がなかった(p=0.257)。不一致グループでは相関性が見つからなかったが、一致グループでは上斜視と外回旋の間に有意な正の相関があった(p=0.011)。

結論:
外回旋の角度はは上斜視角と関係がなかった。しかし、上斜した目が外回旋を示した(一致群の)患者では、有意な正の相関が上斜視と外回旋の間で見つかった。
ーーー引用終了ーーー

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