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2013年1月30日

4022 片側顔面痙攣の解説(北米神経眼科学会ホームページの日本語訳)です

hfs_1左図(片側顔面痙攣)

片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)

片側眼瞼痙攣は、顔の右半分、あるいは左半分の筋肉が無意識にぴくぴく動いて痙攣する慢性の病気です。正常な顔半分と異なり、病気の顔半分では筋肉が収縮して目が閉じたり、口角がつりあがったりして顔がゆがみます。顔の筋肉の緊張は、短時間のものや持続するものがあり、顔の筋肉を動かすことで誘発されることがあります。中年の方に多く、男女差はありません。寝ている間も顔の筋肉は痙攣します。ストレスや不安で症状が悪化することがあり、また、ロラゼパムなどのお薬で軽減することがあります。人によっては、お酒で症状が軽減することもありますが、治療としてお勧めするものではありません。

ほとんどの片側顔面痙攣は、顔の筋肉を動かす顔面神経が脳につながる部分で血管に圧迫されておこると考えられています。顔面神経と接触している血管との間に小さいスポンジを差し込む脳外科での手術(顔面神経減圧術)で改善することがありますが、最も安全な治療法は、ボツリヌス治療です。

右図(ボツリヌストキシンを投与する場所)
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ボツリヌス治療
ボツリヌストキシンを投与するボツリヌス治療は片側顔面痙攣に対して効果的で、顔の痙攣をおこす部分の皮下に極少量を投与すると、数日で効果が出始め、筋肉をリラックスさせて痙攣を防ぎます。また、片側顔面痙攣に対してボツリヌス治療は世界中で行われており、眼科や神経内科で受けることができます。治療にかかる時間は、5~10分程度で、外来で行われます。効果は約3ヶ月で薄れてきますので、繰り返し治療を継続することが必要になります。ボツリヌス治療で通常は合併症がおこりませんが、投与した部分の皮下出血や、まぶたが一時的に下がってきたり(眼瞼下垂)、物がだぶって見えること(複視)などがおこることもあります。

顔面神経麻痺後の病的共同運動
顔面神経麻痺後の病的共同運動は、片側顔面痙攣に似た症状をおこします。顔面神経麻痺では、障害された顔面神経が徐々に再生して通常は元の筋肉へつながりますが、誤った方向に神経が伸びて行き、本来は関係のない顔の筋肉とつながってしまうことがあります。その結果、顔の筋肉が動く時に、ふつうは同時に動かない他の顔面の筋肉も動いてしまい、顔面神経麻痺後の病的共同運動と呼ばれる状態になります。例えば、目を閉じたときに、口も同時に動いたり、また、逆に、口を動かしたり、笑ったときに目が閉じたりします。ボツリヌストキシンをこのような不都合な動きをする場所に投与すると、顔面神経の異常な活動をブロックすることができます。

これは、北米神経眼科学会ホームページ上の片側顔面痙攣の項目を江本博文先生が日本神経眼科学会の求めに応じて日本語に訳してくださいました。今後日本神経眼科学会から公表されるでしょうが、患者さんの目に触れられる様に採録させていただきます。

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清澤のコメント:
信頼性のある北米神経眼科学会のホームページ上での片側顔面けいれんに関する記載の日本語訳です。まずはボトックス治療から初めて、強い完治への希望が有るときだけ手術という治療の流れが御理解いただけると思います。重要な点は、飲み薬での治療は補助的なものでしか無いということです。

英語ではありますが、このページには患者さんのためにということで多くの疾患が開設されており、多少のユーモアも併せて患者情報として有用なものになっています。NANOSにリンク

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