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2012年12月1日

3845 緑内障: 教えてDr.; その時どうする?(ニッキンマネー・清澤インタビュー記事)採録

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教えてDr. 〜その時どうする?〜
緑内障
(り ょ く な い し ょ う)

日本人の失明原因第一位にあげられる緑内障。
大事な視力を守るには、40歳を過ぎたら年に一度の検診が重要です。

先日、コンタクトレンズを作るために眼科を受診し、眼の検査を受けたところ、「緑内障の疑いがあるので、詳しい検査が必要です」と言われました。思ってもみない医師の言葉に驚き、不安でたまらなくなりました。緑内障とはどのような病気なのでしょうか。(Sさん・会社員)

失明原因の第一位
緑内障は、40歳以上の5%、70歳以上では10%が罹患していると推計される、患者数の非常 に多い眼の病気です。全国で約 200万人が緑内障と推測され ています。ところが、そのうち の8割は緑内障と気づいておらず、治療がなされていないのが 実情です。
緑内障は、日本人の失明原因の第一位となる眼の病気です。 ただし、むやみに怖がることは ありません。現在は優れた点眼薬も開発され、正しい治療を早期に始めれば、失明に至ること はまれです。
大事な視力を守るためにも、「緑内障は日本人に多い眼の病気」と自覚し、早期発見・早期治療を心がけましょう。

視神経が死んでしまう
人間の眼球のうしろには、およそ100万本もの神経線維か
らなる視神経があり、脳とつな がっています。緑内障は、その視神経繊維がだんだんと死滅す ることで、眼の中心をやや外れ たところに、見えない点(暗点)
が現れることから始まります。
暗点はやがて拡大し、見えない範囲(視野の欠損)が広がり出 します。この視野の欠損は、視神経繊維が50万本までに減ったときに起こります。つまり、視 野の欠損は、緑内障が進行している証なのです。
片眼に視野の欠損が起こると、もう一方の眼がそれを補う よう働きます。このため、緑内障の発症を自覚しにくく、それが発見を遅らせる大きな要因の一つとなっています。

眼圧の高さが原因の一つ
ではなぜ、視神経繊維の死滅という病態が築かれてしまうのでしょうか。原因は、眼圧が高くなることにあります。
眼球内は「房水」と呼ばれる液体で満たされています。血液の かわりに、眼の各部に栄養を運ぶ働きを担っているのが房水で す。この房水が眼球内を循環す ることで眼圧はほぼ一定に保たれ、眼球は正常な形が維持され ます。ところが、眼圧が高くなると、それに耐えられない視神経繊維が死滅します。これが一 般的な緑内障の原因です。

自衛策は年一度の検査のみ
眼圧が正常値の範囲にあるにもかかわらず、緑内障になるケ ースもあります。個人によって 眼球に適した眼圧が違うからで す。ですから、緑内障の有無を調べるには、眼圧検査に加えて、 眼底検査視野検査を受けるこ とが重要です。
緑内障の好発年齢は40歳以降。40歳を過ぎたら、「緑内障が心配なので診てほしい」と、1 年に一度は眼科医に相談することが、大事な視力を守る唯一の自衛策です。

Doctorからのアドバイス
①緑内障をチェック

□強い近視がある
□親や兄弟に緑内障の人がいる
□低血圧気味だ
□冷え性である
□頭痛持ちだ
□暗いと以前より見えにくい感じがする
□運転中に信号を見落とすことがある
□つまづきやすい
□階段の上り下りが怖く感じる
チェック項目は、いずれも緑内障に見られる症状や特徴。気になる 症状があれば、早めに眼科医に相談しよう。

②定期健診を受けよう
一度死んだ視神経繊維は生き返らせることができない。しかも、緑内障の予防法は、現在のところわかっていない。緑内障から眼を守るには、定期的に眼科医の診察を受けることが重要。40 歳を過ぎたら年に一度は眼科医を尋ね、「緑内障がないか診てほしい」と相談しよう。

③治療を受けよう
緑内障でも、早期に正しい治療を始めれば失明に至ることはまれ。現在は優れた
点眼薬が開発されているので、緑内障と診断されても心配し過ぎないこと。点眼
薬は眼圧を下げるために使われ、房水の生産量を減らす薬や、房水の循環をよく
する薬などがある。

④点眼薬でも改善が難しい場合は薬物療法で眼圧のコントロールが困難な場合は、レーザー治療によって房水の流出を促したり、手術で房水の流路を作る方法や房水の生産を抑える方法をとることもできる。緑内障で最も危険なのは、放置すること。早期治療を積極的に始めることが肝心だ。

今 月 の D o c t o r 清澤眼科医院院長。東京医科歯科大学眼科学臨床教授、日本眼科学会眼科専門医。「すべては患者さんのために」を医療の基本と考え、日々の治療に取り組む。https://www.kiyosawa.or.jp/ 清澤 源弘きよさわ もとひろ 先生

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