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2012年11月24日

3826 小児の眼疾患の診かた・考え方 (東 範行 先生)を聴きました

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小児の眼疾患の診かた・考え方 (国立成育医療研究センター 東 範行 先生)を東京都眼科医会卒後研修会で伺ってきました。

広範に網膜疾患の話をされました、以下のスライドの内容のほかに緑内障と白内障の話も追加して話されました。(⇒一昨年のこの記事にリンク

眼底の網膜前に見慣れぬ出血がある場合には、虐待児症候群の可能性も考えるが、虐待児童に対する警察や行政を含む取り組みに開業医が対応するのはおそらく困難なので子供を救うためには、その対応は児童虐待に対応している部署を持つ主要な病院に初めから任すべきであろうとのことの話が印象的でした。特にShaken baby syndrome(赤ちゃん揺さぶり症候群)では虐待児で通常みられる皮下出血や骨折痕などの外傷もなく、脳出血などに伴い子供がぐったりしたなどという訴えでの受診もあるとのこと。実際には家族のだれが子供を傷つけたのかが判断できない場合もしばしばあるそうです。

ーーースライドの要旨ーーーーーー

◎眼球の発生のポイントになる時期には1、胎生裂閉鎖(胎齢5週)、2、硝子体血管(胎齢10週最盛)、3、Bergmeister乳頭(胎齢20週最盛)、4、網膜血管形成(胎齢15週より成長開始)がある。

◎主要な網膜疾患

○未熟児網膜症(ROP):厚生省分類と国際分類がある。ファンネルを形成する成長を示す。Ⅱ型は重症の場合約1週間で進行する。

○家族性滲出性硝子体網膜症:血管形成不全を基盤とする。若年者の網膜剥離の原因になる。家族性

○第一次硝子体過形成遺残:胎生期の硝子体・水晶体血管系の形成異常。前部型と後部型がある。

○Coats病:若年男児にみられる網膜血管異常で黄色の滲出斑を示す。進行例では滲出性網膜剥離。

○乳頭浮腫、視神経萎縮:先天性と視神経膠腫があるが、特に被虐待児には注意。

◎黄斑の異常には先天異常、ジストロフィー、代謝異常、感染症もある。

○先天性網膜分離症:男児、X染色体劣性遺伝、軸状の類嚢胞変性、内層に大小の裂孔を生じ、外層にも裂孔を生じたら網膜剥離になる。

○網膜ジストロフィー:卵黄様ジストロフィー、Stargardt病、錐体ジストロフィー、網膜色素変性症など

○感染症:ヒストプラズマ、風疹、トキソプラズマ、コクサッキーウイルス、サイトメガロウイルス

◎小児の眼底病変のポイント
・網膜血管の走行異常⇒血管新生や網膜剥離
・出血⇒血液・血管疾患と虐待
・滲出⇒周辺部(FEVR,Coats病)、後極(血液、代謝疾患)
・視神経は大きさを黄斑との距離で判断する、陥凹もみる
・先天異常でも黄斑があれば、視力は出るかもしれない
・感染症と悪性腫瘍の可能性もわすれないで
ーーー用紙の引用終了ーーーー

 広範なお話で、良い復習が出来ました。

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