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2012年11月18日

3810 眼にグラインダーからの鉄片が当たったら?

corneal foreign body
3809 眼にグラインダーからの鉄片が当たったら?

 眼(角膜)の表面に小さな鉄のかけらが当たった(刺さった)ならば、即時に眼科を訪ねてください。江東区には自動車修理などの町工場や工事現場が多いので、そうですね毎月一人や二人はこのような「目にゴミが入った」と言って見える、けれども実は角膜鉄片異物であったという患者さんが見えます。あまり眼科として高級な話ではなくありふれた話ですが、今日の話題はそのような一度は記載しておきたかったというお話です。

 この図のように、鉄の小さなかけらが目の表面の透明な部分である角膜に乗っているような患者さんは「グラインダーをかけていたら破片が当たったように感じた」などと言います。その日の内に来てくれれば、さびが未だ溶け出していないのできれいに取れます。早いほうがいいですよ。

(そうですね3割負担の保険証提示で4000円くらいかかるでしょう。もしその日保険証を持ってないなら、月内に後日提示すれば仮払いの7割は返金できます。労災なら、労災保険が原則です。)

 それが一日か二日もしますと、鉄が錆び始めて白眼にも充血が出てきてしまい、このビデオのように鉄は赤黒く錆びて、周りの角膜にも錆がしみ込んでしまいます。そうなりますと登場するのが歯医者さんで使うような小さな手持ちで電池で回転するドリルです。そのドリルの刃の先は丸い玉のようになっていて、さびを含んだ角膜を丸く掘って削ってゆきます。そうですね、深さは0,1ミリか0,2ミリまでで、深さを削るよりは周辺の柔らか久手色のついた部分を主に削ります。不思議に、削ったところも上皮が再生して数日で削ったくぼみは無くなり、わずかな錆の染色が残るだけになります。

 角膜の厚さは約1ミリもあって、この程度の研磨では穿孔することはまずありません。ただし、金属のかけらが大きくて、それなりの重さがありますとこの金属片は角膜を貫通して眼の中に一部ないし全体が入ってしまいます。

 そうなりますと、外来処置だけでは済見ませんので、眼内手術が必要になりますから、近隣の病院にお願いして取ってもらうことになります。

後は抗生物質の点眼と、必要に応じて抗生剤の経口投与、そして眼軟膏を付けて眼帯としましょうか。翌日も感染症になっていないか?はもう一度見ておきたいところです。

眼が赤いといって来院した人の話をよく聞かないと、強い充血を結膜炎と間違う可能性があります。流行性の結膜炎はほかの患者さんに移る可能性もあるのでざっと見て済ませがちですが、角膜に鉄片異物があれば、それを除去しないと絶対に充血は治りませんから患者さんからもその可能性を眼科医に伝える注意が必要です。

あと、グラインダーを使うときには保護メガネをお使いください。

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