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2012年10月30日

3759 IgG4関連眼疾患では涙腺以外にも病変が出現:の記事です

「IgG4関連疾患では涙腺以外にも病変が出現」という記事が「第66回日本臨床眼科学会デイリーニュース」の中にに出ておりました。
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このニュースは、日本眼科学会公認で、株式会社メディカルトリビューンが発行するタブロイド判のニュースで、学会場入り口で配布されていたものです。

神経眼科の診療をしておりますと、涙腺の腫脹が原因で受信する患者さんも多く、涙腺炎などに交じってこれが発見される場合もしばしばあります。そんなわけで私もミクリッツ病には興味を持ち、以前に当ブログでもミクリッツ病やミクリッツ症候群については解説(以前の記事:1106 涙腺に腫脹を示すミクリクツ病Mikulicz diseaseとは?ミクリッツ症候群Mikulicz syndromeとは?)を試みてはいたのですが、眼窩内の他の軟部組織への病変の広がりというものを考えたことはありませんでいた。

6施設の多施設研究とのことですが、6年で52例の病理検索のできた症例ということですから、これは十分に大きな数であると思います。そのMRI画像を集めて読み直したとのことですからデータの信頼性も高そうです。涙腺に炎症がない症例が4例という場合、どの部分の病理診断でIgG4関連眼疾患と気が付いたのか?が気がかりな点で、この期間のこれらの施設の患者の中にはこれ以外にもIgG4関連疾患が見逃されてはいなかっただろうか?というもが少し気にはかかりました。

ーーー記事の引用ーーー
IgG4関連疾患では涙腺以外にも病変が出現
曽我部由香 氏 三豊総合病院

2001年に自己免疫性膵炎における高IgG4血症と病変部へのIgG陽性形質細胞浸潤が報告されて以来、IgG4関連疾患は新しい疾患概念として日本からの情報発信が様々な分野で続いている。眼科領域では涙腺腫脹をきたす疾患と認識されているが、曽我部氏らは今回、IgG4関連疾患が涙腺以外にも病変を生じる疾患であることを明らかにする多施設共同研究結果を報告した。
 涙腺・唾液腺の対称性腫脹を特徴とするミクリッツ病とIgG4の関連が報告されたのは2005年のこと。以来、眼科領域のIgG4関連疾患の基礎研究や臨床は、涙腺病変を中心に発展してきたが、最近涙腺以外の眼病変に着目する報告が相次ぎ、IgG4関連眼疾患という疾患名が提唱されるに至ったのである。
そこで同氏らは、IgG4関連眼疾患の実態把握を目指し、6施設の症例を集積し、病変の部位とその頻度の集計を行った。対象は2005年8月~2011年12月に眼部病変の病理診断によってIgG4関連病変と確診された症例のうち、治療前の眼窩MRIまたはCT画像の解析が可能だった52例。中央値58.5歳(男/女=24/28)の症例中、涙腺にのみ病変があったのは28例で、涙腺と涙腺以外に病変を認めた症例が20例、さらに涙腺腫大のない涙腺以外病変のみの症例が4例あり、実に半数近くの症例に涙腺以外の病変を確認した。涙腺以外の病変としては、外眼筋腫大11例、三叉神経分枝腫大22例、眼窩腫瘤性病変8例、脂肪組織びまん性病変8例、眼瞼4例など多岐にわたり、眼窩に隣接した翼口蓋窩病変が確認された他、副鼻腔病変を疑われた例も複数認められたという。
 同氏は「IgG4関連疾患というと、涙腺が腫脹する疾患という認識が一般的だが、涙腺以外に病変を生じるIgG4関連眼疾患が多いことを知ってほしい。今後はIgG4関連疾患とそれ以外のリンパ増殖性疾患の画像比較など試み、IgG4関連眼疾患の診断に貢献してゆきたい」と述べた。
ーーー引用終了ーーー

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