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2012年10月26日

3748 国家の罠 佐藤優 を読みました

3748 国家の罠 佐藤優 を読みました
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国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫) (文庫)

佐藤優氏は外務省のノンキャリアでロシア関連の部局に属して鈴木宗男議員と組んで仕事をした人、特殊情報担当者(インテリジェンス)別の言葉でいえばスパイということになりましょうか?。

北方領土の返還を求めながら、ゴルバチョフ政権、エリツィン政権、そして今のプーチン政権を相手に交渉と工作を進めたのが鈴木宗男であり、外務省内の一派であったというのです。鈴木氏と対立した田中真紀子氏などは彼によればトリックスター(騒動屋)にすぎないといいます。

外務省のラスプーチンと呼ばれた佐藤優氏に対しても、また「ムネオ・ハウス」で知られた鈴木宗男氏に対しても世間は従来よい印象を持ってはおらず、私も鈴木宗男氏が国会議員を続けられるだけの投票を事件後においてまで集め続けられているのが不思議だ位に思っていました。

ノンフィクションであるこの本を読むと鈴木氏に対する評価も変わり、鈴木氏とタッグを組んで日本の国益の為に働きその後も法廷闘争を繰り広げた佐藤氏にも大変な共感を感じました。しかし、この本が訴えたいのは、この二人に対する再評価を求めるということではなくて、我々がテレビのワイドショーに代表される表面的なニュースに踊らされる浮草のようなものであり、そうならぬような洞察力と強い意志を持つ国民であり続けなくてはならないということなのでしょう。

彼らが血祭りにあげられた理由を説明するためには「時代のけじめ」という言葉が出てくるのですが、それがどういう思想の流れであったのかが私には未だ今ひとつわかりません。
 小渕氏が死去し、やがて従来とは多少異質な小泉氏が政権の中枢に着いたとき、親米的な政策一辺倒の小泉政権にとって、一見親ロシア的な動きをする鈴木宗男と外務省内のロシアンスクールの面々が米国にとって邪魔になったし、それを時の政権が感じ取って処分したということだったのでしょうか?
別の記載の中には佐藤優氏の次の言葉がありました。「私は小泉首相本人が意図的に鈴木さんを狙ったとは思いません。鈴木さんを守って政権がつぶれるのを回避しただけです」というものです。そういうことなのでしょう。
小泉氏が政権の座を離れてからもう長い時間が過ぎました。が、日本の政治と外交は長い漂流を続けているといったところです。
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佐藤氏がこの本を書くことでノンフィクション賞を獲得し、その後も国益とか、インテリジェンスとか、最近に至っては読書の仕方に関する本を書くところまで、外務省内での地位は失っても社会的な復権を遂げつつ有ることは大慶至極と思います。次は「月に500冊に目を通す」という彼の読書術の本を読もうと早速、アマゾンに注文を出しました。

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