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2012年10月14日

3720 天地明察の映画を見てきました

丸の内ピカデリーで天地明察の映画を見てきました。劇場に着いたら上映開始の直後。無理を言って、上映中の劇場に入れてもらいました。様々、小説とは違う部分もありましたが、見に行って良かったお勧めの映画です。

日食や月食を利用して3つの暦を比較して見せるというスタンドプレーにしくじった安井算哲を関孝和が罵倒し、「わしの算術を盗みおった上に、しくじりおって。中国の最新の暦でさえも更に誤りを含むものである事に思い至らなかったか?」と答えを教える場面も、どちらかというと小説の方が上ですが、いずれでも場面は圧巻です。この間違いは太陽と地球が最も近づく位置と冬至の位置とが、暦が設定された時代にはほぼ同一だったのですが、その後800年かけて6度程度までずれてしまったことが原因であったと説明されます。その真偽は、映画でも小説でも私には理解することができず、そうでしたか?というところです。

映画の最後には、「この映画は天地明察を下地にはしているが、詳細は改変して史実と異なる部分があります」と断ってあり、納得しました。

まず安井算哲も、妻のえんも、小説では妻夫と死別していて、再婚という話になっています。そして、その祝言もきちんと行われています。映画ではそこまで話を込み入らせると焦点がぼけると思ったのでしょう。事故でもなく、夫婦が同じ日に亡くなったというのも歴史的にも珍しい、夫婦愛を感じさせる話です。

神道家山崎闇斎は史実でも小説でも病死で有り、安井を庇って観測を妨害する刺客に殺されてはいません。

小説を実際に読んでみて良かったのは、安井算哲と関孝和との間で交わされた算術問答を映画よりももう少し詳しく検証できたことです。お暇な方は開いてみてください。

(2012年10月07日
3694 美代子の3角形ってご存知でしたか?⇒リンク)

(2012年10月10日
3707 天地明察、渋川春海の「和算14宿の問題」は不良問題か?というテーマです:リンク

いまの時代では東京天文台がそれほどの発言力や財力を持っているとは感じられませんけれど、武家である幕府が政治権力をすでに握った江戸時代前期においては、暦制定の主導権を朝廷公家と幕府のいずれが握るか?という問題は重要な政治的課題だったようです。

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