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2012年10月4日

3687 「金融探偵」 池井戸潤 徳間書店 を読みました。

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金融探偵 池井戸潤 徳間書店 を週末に書店で見つけてきて通勤電車内で読みました。中には眼に関する作品もありました。

物語は、勤める銀行の倒産で失職し、金融に特化した探偵を始める主人公を描く「銀行は止めたけれど」に始まります。新しくスパを開業しようとする企業が、実は取り込み詐欺を計画するブラック企業で有ったという経済小説の短編。第2話「プラスチックス」は証券会社をリストラされた夫婦が、倒産企業の経営者夫婦を殺害し彼らに成済ましていたという話でした。いずれも話の結末に向かって緻密な虚構を組み立てています。

其の第3話は「眼」です。これは角膜移植を受けた青年に、なぜか今までに見たことのない風景が見え出す。それは、実は銀行強盗事件で殺された銀行員の最後の残像であった、という荒唐無稽なお話です。もちろん角膜移植を受けた患者に、角膜提供者の見た物が見えるなどと言う事は有りえません。しかも、日本では事件に巻き込まれたご遺体は、都内では司法解剖を受けるでしょうから、迅速な採取が必要な角膜採取がなされることは考えにくく、また角膜を譲られるレシピエントにも心理的な無理があるであろうと考えれば、アイバンクは普通の病死以外の角膜を移植希望者に斡旋することは、眼科医の目で見れば有りそうもない話です。

wikipediaで探すとこの本の作者の池井戸潤(いけいど じゅん)は1963年6月16日誕生(49歳)。小説家で、エンタテインメント、ミステリーを得意とする。 吉川英治文学新人賞(2010年)直木三十五賞(2011年)等を受賞。

1998年、銀行の暗部に迫った小説『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞。2010年、談合の是非を問うた小説『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を受賞。
2011年、日本の下町工場技術や職人魂を描いた『下町ロケット』で第145回直木賞受賞。

『空飛ぶタイヤ』『鉄の骨』など骨太の企業小説のほか、金融・銀行ミステリ(『果つる底なき』『シャイロックの子供たち』など)、父と息子の感動長編『BT’63』、コメディタッチの政治小説『民王』、廃部寸前の社会人野球部の救済を描いたエンタテインメント企業小説『ルーズヴェルト・ゲーム』など、幅広いジャンルの執筆に挑戦しているとのこと。
今後、読んでみたい作品も多そうです。

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追記:角膜移植でレシピエントがドナーの視覚を追体験すると言う荒唐無稽なお話は、これが初めてではなくて、米国製のB級映画ですがアイズと言う映画も似たテーマを扱った物だそうです。

 映画の解説を読むと、これはパン兄弟監督による大ヒット・ホラーをジェシカ・アルバ主演でハリウッド・リメイクしたものだそうです。盲目のヒロインが角膜移植手術を受けたことで、ドナーの人生に訪れた悲劇を追体験してしまう恐怖をスリリングに描いていますとのこと。

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