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2012年8月7日

3545 瞬きの頻度増加を見たら?

「瞬目運動 up」とは?ロ言う質問が来ました。
瞬目を英語ではBlinkingブリンキングといいます。upというのはそれが増えたと言いたいのでしょうか?どう探しても「瞬目運動 up」では何も見つかるまいと思いますので、「increased blinking」または「increased blinking frequency」をgoogleで探してみましょう。

そこで出てきたのがExcess Eyelid Blinking:過剰な眼瞼の瞬目という一文です。眼科医療者のための解説でDavid R. Jordanという人が書いています。少し詳しすぎるので私の母にもわかるくらいに手短に翻訳して見ましょう。

瞬目は普通の時に比べて読書時には減り、会話時には増える。瞬目が増える病態には
1、眼の前部のイライラ感
2、顔面のチック
3、ミオキミア(眼輪筋波動症)Myokymia
4、顔面神経の異常な再生
5,良性原発性眼瞼痙攣
6、片側顔面痙攣
が有ります。
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初めに
普通の人々は通常3種の瞬目の早さを持っています。通常会話中の瞬目頻度は静かにしている時よりも高く、読書中には遅くなります。成人では平均的には毎分15回位です。新生児に瞬目はなく、年齢とともに思春期までその頻度は増加し、その後は一定の頻度です。小児では一分当たり1から2回程度で、自然瞬目は失明した眼でも変わらず視覚刺激で増えることはありません。

片眼または両眼の瞬目が増える理由には次のようなものがあげられます。

1)眼の前部のイライラ感
眼表面に刺激を与えるあらゆる疾患が
瞬目の増加を起こす。例えば強いドライアイ、内へ曲がったまつ毛(睫毛内反)、、虹彩炎、強膜炎、角膜上やあるいは結膜円蓋の異物(睫毛、砂、電動工具などからの金属片)などは瞬目増加を起こすかもしれません。

2、顔面のチック
習慣性チックあるいは顔面筋のチックは、いくつかの顔面筋にさまざまな頻度の反復する瞬目を起こします。瞬目性のチックは、眼輪筋の迅速で誇張され統合された攣縮として幼年期に最も一般に現れます。男児には少女より多くみられ、また、増加した瞬目は通常両眼性です。瞬目はある程度任意にコントロール出来るかもしれませんが、患者が退屈したり、疲れたり、不安な時にはしばしば頻度が増加します。他の原因による顔面痙攣が時には合併して居るかもしれません。機能的な視力障害はほとんどなく、顔面筋のチックは、典型的には数週か数年で自然に消えます。

3、ミオキミアMyokymia
ミオキミアはまぶたの中での局所的な筋収縮です。それは無意識で、細かく、眼輪筋あるいは他の顔面筋の一部に起きる筋収縮で特徴づけられます。それは、一日中断続的に生じる瞬きとしばしば表現されます。それは、20から30歳代の若い健常人に生じる傾向があり、数分から数時間、時には数日続きます。過度の身体運動、疲労、睡眠不足、ストレスあるいは過度のカフェイン摂取、何らかの瞼手術と関連があるかもしれません。ミオキミアは一般に自然治癒するので、一般に治療を必要とはしません。適切な睡眠をとり、カフェイン摂取を減らして、ストレスも減少させることは有用です。

引きつりが数週間にわたって持続する場合には、穏やかな筋弛緩剤あるいはボツリヌス毒素の注射を使用することができま、ボツリヌス毒素は非常に有効です。

4、顔面神経の異常な再生
顔面神経の異常再生はベル麻痺に続発して起きることがあります。ベル麻痺で、顔面神経は機能を失います。それが再生して治る過程中に、神経はしばしば異常な再生を示します。一方の上および下眼瞼は、会話やものを噛むときに部分的に足り引き攣れるかもしれません。あるいは、食物を噛む時には流涙が増えているかもしれません。
顔面神経の異所性再生に最も有効な治療方の一つがボツリヌス毒素注射です。異常に収縮する筋繊維に注入されたボツリヌス毒素は、著しく筋繊維を弱めて、閉眼および瞼の引き攣れを減少させます。

5、良性原発性眼瞼けいれんBenigh Essential Blepharospasm
「眼瞼痙攣」という単語は、文字通りに、まぶたのけいれんですが、それは多数の原因を持っています。例えば、角膜異物、ドライアイ、虹彩炎あるいは強膜炎などです。これらは各々、眼球刺激と感光度に関係しています。しかし、「良性原発性眼瞼痙攣(BEB)」ではそのような原因がありません、痙攣は強力で、5-10秒閉眼することもあります。良性原発性眼瞼痙攣の原因は未知です。

良性原発性眼瞼痙攣は一種の失調症(ジストニア)です:女性が男性より一般に侵されやすく、良性原発性眼瞼痙攣は、50歳位の人で両眼に起きます。良性原発性眼瞼痙攣は予測不能でいつでも生じます。時々は、正常なまぶたの動きをするように見えるかもしれません。多くの患者で、明るい光、ストレス、疲労、テレビ観賞や運転が痙攣をより悪化させると訴えます。

ある患者では、唇をすぼめて舌を動かすように顔面の下半分に痙攣の範囲が広がっています。それは「Miege症候群」と呼ばれます。

良性原発性眼瞼痙攣の患者の約7%は、さらに「開瞼失行症」を示します。これは、まぶたを開く行為を始めることができません。

良性原発性眼瞼痙攣の治療としては次のものが行えます:
1) その病気に関して患者を教育すること
2) サポートグループと患者を接触させること
3) 経口薬(10%に有効)
4) ボツリヌス毒素(非常に有用)
5)眼輪筋切除外科(主としてボトックス失敗あるいはボツリヌス毒素に反応しない例)。

6、片側顔面痙攣
片側顔面痙攣(hemifacial spasm HFS)、
名前が意味するように、顔の左右2分の1の筋肉の制御しがたいひきつりが特徴です。片側顔面痙攣は、50ー60年代の中年に一般的ですが、どんな年代でも見られることがあります。HFSは、通常まぶた筋肉の穏やかなひきつりとして下眼瞼で一般に発生します。それは上眼瞼から徐々に広がります、そして同側の顔および首まで広がります。その引きつりは自然にスタートするか、あるいは会話、緊張、あるいは疲労により促進されることもあります。初めは断続的ですが、時間が通過するとともに、より頻繁で、より厳しくなります。
片側顔面痙攣では、脳幹の第7脳神経(顔面神経)に刺激があります。最も一般的な原因は顔面神経に対して触れる鼓動する血管です。例外的には、それが神経を押す腫瘍によることがあります。したがって、片側顔面痙攣患者にはみな、神経画像検査が必要です。

初期の過程中のHFSの治療は、筋弛緩剤のような経口薬でも時々は改善されます。
最も有効なのはボツリヌス毒素注射です。最も決定的な治療は、動脈と第7脳神経の間のスポンジを置くジャネッタ手術です。この手術の成功率は高いですが、まれに、重症な合併症を起こすことがあります。
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清澤のコメント:瞬目回数の増加を扱った記事はこのほかにもいくつもありましたが全体の方向として私が得意とする眼瞼痙攣の治療に向かったテキストを元ネタに選んでしまいました。あしからず。

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