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2012年8月5日

3539 黄斑部疾患の治療の現状と近未来(香川大学 白神史雄教授)を聞きました。

TheInver

黄斑部疾患の治療の現状と近未来(香川大学 白神史雄教授)を聞きました。

ーーその概要は―――
先ず1990年頃の網膜硝子体治療では中心性漿液性網脈絡膜症に対する光凝固、中心窩外血管新生に対する光凝固などが行われ、網膜剥離のほかには黄班上膜の切除が行われるくらいであった。

それが2000年を迎えて急速に硝子体手術が進歩し、黄斑円孔、黄斑浮腫、黄斑下出血の移動除去、中心窩下脈絡膜新生血管などに対する黄斑移動などが果敢に行われるようになった。(田野教授の黄斑移動術や玉井信教授の色素上皮移植などの時代のことと思って聞いておりました。)

そしてさらに、2012年にはPDTを経てルセンティスやアバスチンなどの硝子体内注射を含めた薬剤治療がまた幅を広げている。

さらに近未来に向かって、具体的な新しい話題としては黄斑円孔の手術では内境界膜の小片を裂孔に糊づけしてやると黄斑円孔のふさがりが良い、等と言う話もありました。(上の図はその話の中のスライド:出典)(内境界膜のフラップ組織は何故、黄斑裂孔をふさぐのを助ける事が出来るのか?が気になりました。)

今後は黄斑上膜を伴わない黄斑円孔にはオクリプラスミンocriplasminの硝子体内注射だけと言う日が来るかもしれない。

またNT501と言う神経保護因子を徐放性のカプセルに入れて毛様体辺りに縫いつけてドライタイプの加齢黄斑変性に伴うGA(geographic atrophy)の進行を抑えると言う実験の報告も出ているという話の紹介もありました。(帰ってから調べて見ると、その話は実際に此処に有りました)

清澤の感想:この話題はTOC network Confrrenceの特別講演の備忘録としての私の印象記です。
黄斑円孔に内境界膜の破片を載せて来るとか、NT501の縫い付けの話の様にただただ新しいというお話にも十分に驚きました。
しかし、硝子体手術からは随分前に撤退している私程度の眼科医にとっては、それよりも網膜硝子体に恐る恐る光凝固をしていた時代から、手術全盛になり、そしてやがて今後はそれに遺伝子工学などの味を載せた新しい網膜硝子体治療の時代が来るだろうと言う概観がとても新鮮でした。

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