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2012年7月13日

3471 東北大、アールテック・ウエノ社とウノプロストンの新規ドラッグデリバリーシステムの共同研究を開始

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東北大、アールテック・ウエノ社とウノプロストンの新規ドラッグデリバリーシステムの共同研究を開始:の記事です。

東北大学の阿部俊明教授も、アールテック・ウエノ社の真島行彦社長も眼科の知り合いですので、「お―、すごい」と思って記事を見ました。

アールテック・ウエノ社は網膜色素変性症や加齢黄斑変性に対しても、緑内障治療薬として知られるウノプロストン(製品名レスキュラ)を使おうとしているようです。

ーーーニュースリリースですーーーーーーー
業 種 サービス / その他サービス業 発表日 2012/07/12
企業名 東北大学 | ホームページ: http://www.tohoku.ac.jp/japanese/

東北大、アールテック・ウエノ社とウノプロストンの新規ドラッグデリバリーシステムの共同研究を開始

 このたび東北大学は、大学院医学系研究科附属創生応用医学研究センターの阿部俊明教授(細胞治療分野)らの研究チームが発明した持続性ドラッグデリバリーシステム(特許出願中:国際公開番号 WO2011/021594)のデバイスを利用して、株式会社アールテック・ウエノ(以下、アールテック・ウエノ社)の化合物であるイソプロピルウノプロストン(以下、ウノプロストン)のドラッグデリバリーシステムを開発するため、アールテック・ウエノ社と共同研究を実施することとなりました。

 網膜は一度障害されると再生が難しいため、薬物投与による予防的治療が行われます。しかし、眼の最深部にある網膜に薬を届けることは容易ではありません。現在は眼に注射をしたり、インプラントを入れて眼内に直接投与する方法が行われています。しかし、手術に伴う感染症や副作用の危険性が高く、患者さんへの身体的負担が大きいことが課題とされてきました。阿部教授らの研究グループは、眼内(硝子体内)ではなく眼外の強膜(白目)から薬物を網膜に届けるドラッグデリバリーシステムを開発してきました。

 阿部教授らの研究グループが、2010年に発明したデバイスは、従来知られている眼内へ挿入するタイプと異なり、強膜側移植による硝子体手術を必要としない低侵襲的な経強膜ドラッグデリバリーシステムです。今回開始する共同研究は、この持続性ドラッグデリバリーシステムを用いて、アールテック・ウエノ社が開発中の網膜色素変性(注1)治療薬UF-021(ウノプロストン)点眼液(1回2滴 1日2回)を、持続投与可能にしようとするものです。(治療薬UF-021(ウノプロストン)点眼液の頻回点眼による第2相臨床試験については、アールテック・ウエノ社により実施され平成22年7月15日に報告されています。)
 本研究が完遂すれば、網膜色素変性の中でもが困難な患者様に対して、ウノプロストンでの治療が可能になると考えております。更に、ウノプロストンは、現在治療法の無い萎縮型加齢黄斑変性(注2)の治療薬として適応を拡大することが可能と考えております。
 将来的に当該製剤のヒトでの有効性の確認を目指し、アールテック・ウエノ社の研究チームとともに共同研究を進めてまいります。

(注1)網膜色素変性について
  網膜色素変性は遺伝性の疾患で、有病率は世界中で約5,000人に1人、国内においては、4,000~8,000人に1人と報告されています。この数字をわが国の人口1億2千8百万人にあてはめれば、本疾患患者数は約16,000~32,000人と概算され、希少疾病に分類されます。一方、世界人口を67億5千万人(2008年)から推定すると全世界での網膜色素変性患者数は推計135万人とされています。
  進行すると薄暗いところでものが見えにくくなるなどの進行性の夜盲や視野狭窄、そして視力低下をきたし、末期には高度の視力低下あるいは失明にいたることもあります。難病に指定されていますが、現時点では適切な治療薬や治療法が確立されていません。網膜色素変性は平成17年度の厚生労働省特定疾患研究事業「網膜脈絡膜・視神経萎縮症に関する調査研究班」による報告では視覚障害原因の3位で、特に60歳以下では視覚障害原因の1位となっています。

網膜色素変性の特定疾患としての認定
  厚生労働省では、治療が極めて困難で、病状も慢性に経過し後遺症を残して社会復帰が極度に困難もしくは不可能であり、医療費も高額で経済的な問題や介護等家庭的にも精神的にも負担の大きい疾病で、その上症例が少ないため全国的規模での研究が必要とされる疾患を難病として指定しています。現在、130の疾患が難病に指定され、網膜色素変性は厚生労働省難治性疾患克服研究事業の臨床調査研究分野の対象となっています。疾病番号33。
  さらに130の難病の中で、56の疾患が「特定疾患」として認定され、医療費の公費負担助成を受けています。網膜色素変性もその「特定疾患」の中のひとつとして、医療費の公費負担助成の対象となっています。国指定難病医療費等助成対象疾病 疾病番号37。
  参考:難病情報センター http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/114_i.htm

・ウノプロストンについて
  「プロストン」は、アールテック・ウエノの創業者、上野隆司博士が1980年代初めに発明した機能性脂肪酸の一群で、医薬品として局所的に有効な生理作用を有しながら、プロスタグランジンが本来もつ多彩な全身副作用をほぼ分離した化合物です。1994年に販売承認を得たレスキュラ(R)点眼液0.12%(一般名:イソプロピル ウノプロストン)は、緑内障・高眼圧症の治療薬として世界初の「プロストン」医薬品で、イオンチャネル(K+イオン)開口作用を持ち、眼圧下降作用だけでなく、視神経保護作用(in vitro)や正常眼圧緑内障において眼血流改善作用があることが報告されています。1994年の発売以来、世界45カ国で承認されました。2009年には処方変更によりレスキュラ(R)点眼液に含まれる防腐剤濃度を低減し、2010年には冷所保存から室温保存が可能となりました。
  また、株式会社アールテック・ウエノは網膜色素変性に対してもウノプロストンを主成分とした神経保護薬(製品名 オキュセバ(TM))の開発を進めており、現在第2相臨床試験まで完了しております。第2相臨床試験において、眼底網膜中心部の網膜感度が悪化する患者様の数を有意に減らすことが判明しております(平成22年6月3日および同年7月15日プレスリリース)。

(注2)萎縮型黄斑変性について
  欧米ならびに日本でも中途失明の主な原因疾患で、日本では50歳以上では約100人に1人が加齢黄斑変性に罹患しています(疫学調査:久山町スタディー)。アメリカでは現在約200万人の患者様が高度の視力障害を持ち、2020年までには300万人になるとされています。欧米では新生血管を伴わない萎縮型が多く、黄斑部が萎縮することにより高度の視力低下を来たします。現在、サプリメント内服が行われていますが、有効な治療薬は開発されていません。

・アールテック・ウエノについて
  株式会社アールテック・ウエノは1989年9月、医薬品の研究開発、製造販売を目的に設立された創薬ベンチャー企業です。医師でもある眞島社長のもと、「Physician-Oriented New Drug Innovation」(臨床医による新薬開発)をテーマとし、これまで有効な治療薬のない眼科・皮膚科疾患をターゲットに新薬の開発を行っております。
  株式会社アールテック・ウエノは、「医師の目線で医薬品開発・販売を行う分野特化型(眼科・皮膚科)のグローバルな医薬品会社」を目指しており、国が推奨および支援するアンメット・メディカルニーズ(未だ満たされていない医療ニーズ)対応や希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)、アンチエイジング領域(生活改善薬)の新薬の開発を進めております。

・東北大学大学院医学系研究科附属創生応用医学研究センターについて
  平成22年4月1日から附属創生応用医学研究センターは新たに再編し、大きく舵取り致しました。新センターでは、ミッションや研究のベクトルを共有する横断的研究者(チーム)から成るプロジェクトを「コアセンター」としてユニット化し、当センターはコアセンター群の統合体となります(United Centers for Advanced Research and Translational Medicine:略称ART)。縦割りの講座単位ではなく、「プロジェクト志向型」の挑戦的で、柔軟な組織を目指します。「新時代を開拓」するために既存の枠を超えた思い切ったチームの編成や人材・資源(オープンリソース)の活用を重視しています。12のユニークなコアセンターを擁し(平成24年7月1日時点)、研究者数は総勢249人に至ります。コアセンター内では、プロジェクト推進を通して、基礎から臨床までの広い領域に亘る研究や教育の指導を受けることが可能です。当センターは、新時代を開拓出来る研究組織を目指します。

● 関連リンク
東北大学 ホームページ

難病情報センター 網膜色素変性症
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