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2012年6月28日

3432 買い手は人民銀? 中国の金輸入、急増の怪 :の記事です

 金の国際価格は現在も調整中なのですが、今朝の日本経済新聞に依れば、中国政府が外貨準備に金を積み増しているという噂が有るそうです。今や中国の金産出量は世界一。生産された金を一切輸出しなければ10年で3710トンにもなるそうです。

 さらに本年4月の67トンの金輸入は年間800トンの金の積み増しという読みもあるそうです。今まで、日本とともに米国債購入に付き合ってきてた中国ですが、現在は260兆円分の外貨準備のうち金はたった2%でしかなかったとされています。

 今後は金保有を増やして国際的な発言力を延ばすという「政府・人民銀の野心が見える。」と言う記事でした。先週末の短波放送も同じようなことを言っていました。中国恐るべし。当り屋に付くならここは中国追従か?

相場の格言の一つでは、当り屋につくな曲り屋へ向かえ(あたりやにつくなまがりやにむかえ)と言うそうです。

「当り屋(あたりや)」がいつまでも”当り屋”でいる保証は無い。ならばむしろ、徹底的に悪循環に入った「曲がり屋(まがりや)」に向かう方が良いという意味で、当り屋につくな曲り屋へ向かえ(あたりやにつくなまがりやにむかえ)と用いるそうではありますが。

ーーー日経の記事引用(6月28日)ーーーー
買い手は人民銀? 中国の金輸入、急増の怪
2012/6/28

 昨年9月に1トロイオンス1900ドルを超す史上最高値を記録して以降、金の国際相場は調整局面が続く。ところが、もたつく相場をよそに金の市場はある話題で持ちきりだ。中国の輸入量が急増している――。

 中国政府は金の輸出入統計を公表していない。そこで市場が注目するのは、香港当局が毎月発表する貿易統計だ。「中国に向かう金の大部分は拠点市場の香港を通り、深センや上海で宝飾品などに加工される」(スタンダードバンクの池水雄一東京支店長)からだ。

 異変が起きたのは昨夏。香港から中国への金輸出量が8月に40トン台に増え、11月には初めて100トンを超えた。その後、いったん落ちた輸出量は今月発表の4月統計で再び100トンを突破した。

 国際市場との裁定取引が活発になり、中国から香港への輸出も増えた。ただ、それを差し引いても、4月は67トン強が香港から中国へ輸出された。この水準が続けば、年間800トンの金が中国国内に積み上がる。

 金の価値を支えるのは希少性だ。英調査機関の推定で、昨年の世界の鉱山生産量は2818トンにすぎない。過去の生産分も様々な形でおよそ17万トンあるとされるが、市場ですぐに売買できる在庫は多くない。

 目先の相場はニューヨーク先物に左右されても、中長期の基調は現物の金の動きが決める。だからこそ市場関係者は、毎月数十トンの金塊が中国に向かう現実に身構える。

 市場には推論が飛び交う。多いのは金市場の自由化に合わせ、投資が膨らんだという説だ。大手金融機関による金の取り扱い解禁に加え、上海の商品取引所でも金投資が可能になった。その需要が輸入増に表れているとの見方だ。

 国民や機関投資家が金保有を増やせば、その分、余ったマネーが不動産投機などで暴れる事態を抑止できる。金も商品投資とはいえ、食材や石油のようにインフレには直結しない。自由化の狙いはそこにある。

 ただ、その解説でも謎は残る。「店頭での個人の買いは昨年の春節(旧正月)商戦の方が盛り上がっていた。しかも、今年は春節後の4月に輸入が急増している」(金融・貴金属アナリストの亀井幸一郎氏)

 中国は今や世界最大の金産出国。昨年の推定産出量は371トンに増えた。これに急増した輸入が加わる総供給量は「いくら個人投資が盛り上がっても多すぎる」との声が多い。

 亀井氏の推測は、中国人民銀行(中央銀行)による金準備の増強だ。金市場では現在、準備資産の多様化を進める中央銀行が大きな買い手だ。ロシアやメキシコ、タイなどが着々と金準備を増やす。米ドル離れと連動した動きだ。

 人民銀の公表金資産(1054トン)は、3兆3千億ドル(260兆円)ある外貨準備の2%弱にすぎない。だが人民銀は2009年、「国内産出金やスクラップを集め、03~08年に計454トンを積み増した」と突然発表した。今回も水面下で間接的に金を買い集めている可能性はある。

 09年には中国政府高官が「国として金の保有量を8~10年内に1万トンまで増やすべきだ」と述べた。「中国政府は国内に金をため込むことを考えている。金の輸入は自由化しても、輸出は実質自由化していないのが証拠だ」(マーケットアナリストの豊島逸夫氏)

 米ドルの基軸通貨としての地位が揺らいだり、世界的にインフレが進んだりすれば金の価値は高まる。金保有の多い国は国際金融秩序にも強い影響力を持つ。急増する金輸入の裏に政府・人民銀の野心が見える。

 中国は自国の金生産を10年間ため込むだけで3千トン増やせる。中国がいずれ米国(8134トン)を上回る世界最大の金保有国となる可能性は否定できない。市場の謎は再び、突然の発表で人民銀が解くことになるかもしれない。

(編集委員 志田富雄)

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追記:金のつぶやきから採録

それから、昨日の日経朝刊で「中国金輸入の怪、人民銀行の買いか」との見出しで派手に記事が出た。反響が大きく、色々質問攻めにあったので、ここに筆者のコメントで活字にならなかった部分も含め、全文を記しておく。
「中国人民銀行が通関統計に出る形で表で動けば、市場では、直ぐにバレるので、国内生産量を人民銀行の勘定に移転する方法で公的金準備を増やしている。しかし、それでは量的に限界があるので、民間の金保有を促進することにより、金を国境内に囲い込むことで、国全体の金保有を増やす戦略をとっている。商業銀行に金業務を解禁したことが、その表れだ。金輸入量の急増の背景に民間の裁定取引増加があることは、現地のプロの間では常識。」

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