お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2012年6月8日

3378 通貨同盟解体 ハプスブルク帝国の教訓(NY特急便)

img129b6993zik9zj
ギリシャがユーロ圏から離脱するかどうかが大きな話題になっていますが、共通の通貨を使っていた国の一方が、戦争などには依らずに其処から離脱したという典型的な例が有ったという記事が日経夕刊のコラムに出ていました。重要と思いましたので、帰宅後にこの記事を探し出しました。

第一次世界大戦後の1918年のオーストリア・ハンガリー二重帝国の崩壊に伴う共通通貨圏の解体の教訓は、1)マネーの動きは急で、当局の想像をはるかにしのぐ。2)その後の安定には時間がかかる。3)苦悩がいつまで続くかは目先どれだけの犠牲を払う覚悟があるかにかかっている。と言うとのことです。

ーーー記事の引用ーーー
通貨同盟解体 ハプスブルク帝国の教訓(NY特急便)
米州総局・西村博之 公開日時2012/6/7 9:11

 ギリシャはユーロ圏を離脱するのか。その場合の影響は。「想定外」だった通貨圏からの離脱観測に市場は揺れるが、歴史をみれば前例がある。1918年のオーストリア・ハンガリー二重帝国の崩壊に伴う共通通貨圏の解体だ。

 この通貨圏が今日のユーロと共通するのは、政治体制も税財政も異なる国々が共通通貨を使っていた点。さらに内戦や植民地化、占領などを経ずに各国が新通貨に切り替えた点も示唆に富む。冷戦を経て東欧諸国が経済体制の移行を進めていた1990年代初めにも歴史の教訓をさぐろうと国際通貨基金などが研究した経緯がある。

 共通通貨「クローネ」の導入は1878年。プロイセンとの戦争に敗れ中・東欧に押しやられた斜陽のオーストリア・ハプスブルク家が、ロシアの脅威を背景にハンガリーの自治を認める妥協によって二重帝国を設立。その11年後のことだ。

 ルーマニア、チェコスロバキア、後のユーゴスラビアなどを含む通貨圏は、その後40年の域内の経済発展に貢献。だが第1次大戦後、帝国からの独立を宣言した各国は、財政悪化とインフレに見舞われた通貨圏からも次々に離脱する。

 手始めに流通する旧通貨にスタンプを押し、それのみ自国の新たな法貨とする方法がとられた。だが、少しでも通貨が価値を失わない国のスタンプを押してもらおうと、お金が特定国に押し寄せるなど、大きな混乱が起きた。各国は強烈なインフレと経済活動の停滞に襲われ、結局、安定を取り戻すのに10年ほどを要した。

 教訓はこうだ。まず利にさといマネーの動きは急で、当局の想像をはるかにしのぐ。金融が世界中で複雑に絡み合う今はなおさらで、思わぬ波紋が起きかねない。

 第2に、安定には時間がかかる。ギリシャは通貨安による貿易収支の改善を狙うが、その恩恵を実感できるまでには長い苦悩の日々が続く。

 第3位に、その苦悩がいつまで続くかは目先どれだけの犠牲を払う覚悟があるかにかかっている。通貨圏の解体後、放漫財政を続けたオーストリアなどはしつこいインフレに悩まされたが、財政・金融政策を引き締めたチェコスロバキアは早めに安定を取り戻した。

 米ゴールドマン・サックスは「ギリシャがユーロ圏を離れれば、とどまった場合より厳しい緊縮財政を求められる」と分析。損得を考えれば離脱は考えにくい、とみる。

 言うはやすし、の通貨圏離脱。ギリシャは歴史から何を学ぶのか。
ーーーーーーーーーーーー

Categorised in: 未分類