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2012年5月10日

3307 参天製薬がバイエル薬品と抗VEGF抗体硝子体内注射液の販売で提携するそうです

 参天製薬が眼内の新生血管の造成を抑える注射薬を導入して販売するというプレスリリースが日経電子版に出ています。

 血管内皮増殖因子(Vascular Endothelial Growth Factor:VEGF)は、生体内に存在する天然のタンパク質で、通常の役割は組織や器官の成長を支える新しい血管の形成(血管新生)を促すことです。

しかし一方で、滲出型加齢黄斑変性などの特定の疾患においては、眼内における血管の異常新生にも関与しており、血管透過性を亢進させ、浮腫を誘発します。

 VEGF Trap-Eyeは、可溶性のデコイおとりの受容体としてVEGF-Aと胎盤成長因子(Placental Growth Factor:PlGF)に天然の受容体よりも高い親和性で結合することにより、本来のVEGF受容体への結合および活性化を阻害することができます。

 VEGF Trap-Eyeは、ヒト型VEGF受容体1と2の細胞外領域の一部をヒト型IgG1のFc部分と融合させた遺伝子組換え融合タンパク質で、硝子体内への投与を目的に開発された等浸透圧の注射液です。

清澤のコメント;
このような製剤は既に日本でも外資系の製薬会社からルセンティスとマックジェンとが発売されていますが、日本の製薬会社としても見逃すことのできない領域ということで導入に踏み切ったということのようです。
3この図は抗VEGF抗体の作用を示す概念図(記事とは無関係です)

(以下のプレスリリース本文の引用は冗長ですから興味のある方のみご覧ください。)

ーープレスリリースーーー
参天製薬、バイエル薬品と「VEGF Trap-Eye(アフリベルセプト硝子体内注射液)」の販売で提携
VEGF Trap-Eye(アフリベルセプト硝子体内注射液)に関する
販売提携契約締結のお知らせ

 参天製薬株式会社(本社:大阪市、以下参天製薬)は、バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、以下バイエル薬品)と5月7日、バイエル薬品が滲出型加齢黄斑変性(wet AMD)の治療薬として厚生労働省に製造販売承認申請中であるVEGF Trap-Eye(アフリベルセプト硝子体内注射液)について、日本国内における販売提携に関する契約を締結しました。

 この契約により、バイエル薬品が厚生労働省からの製造販売の承認取得後、両社の医薬情報担当者(MR)はVEGF Trap-Eye の情報提供活動を共同で開始します。当製品の製造販売元はバイエル薬品、発売元は参天製薬となります。

 参天製薬は、前眼部領域疾患ではフルラインナップの医療用眼科薬を提供していますが、治療薬が未充足であるwet AMDを含む後眼部領域にVEGF Trap-Eyeという優れた製品が新たに加わることで、患者さんの治療ニーズに応えるとともに、患者さんのQOL(Quality of Life:生活の質)向上に、より一層貢献できることを期待しております。

 バイエル薬品は、VEGF Trap-Eyeにより初めて網膜疾患の治療を中心とする後眼部領域に参入します。

 今回の契約締結で、国内医療用眼科薬のリーディングカンパニーである参天製薬と提携することにより、より広範な眼科医にVEGF Trap-Eyeに関する最新情報をお届けすることで、加齢黄斑変性治療への貢献を目指してまいります。

<VEGF Trap-Eyeについて>
 VEGF Trap-Eyeは、ヒト型VEGF受容体1と2の細胞外ドメインの一部をヒト型IgG1のFc部分と融合させた遺伝子組換え融合タンパク質で、硝子体内への投与を目的に開発された等浸透圧の注射液です。
 VEGF Trap-Eyeは、可溶性のデコイ(おとりの)受容体としてVEGF-Aと胎盤成長因子(Placental Growth Factor:PlGF)に天然の受容体よりも高い親和性で結合することにより、本来のVEGF受容体への結合および活性化を阻害することができます。VEGF Trap-Eyeは、硝子体内への注射剤として特別に精製されたもので、等張化用の緩衝剤を含んでいます。

 血管内皮増殖因子(Vascular Endothelial Growth Factor:VEGF)は、生体内に存在する天然のタンパク質で、通常の役割は組織や器官の成長を支える新しい血管の形成(血管新生)を促すことです。しかし一方で、wet AMDなどの特定の疾患においては、眼内における血管の異常新生にも関与しており、血管透過性を亢進させ、浮腫を誘発します。しばしば、瘢痕化や最も解像度の高い中心視力の喪失という結果につながります。

 独バイエル ヘルスケア社と米リジェネロン社は、wet AMD、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、近視性脈絡膜新生血管(mCNV)、糖尿病黄斑浮腫(DME)などの眼疾患の治療薬としてVEGF Trap-Eyeの国際共同開発を行っています。VEGF Trap-Eyeは、滲出型加齢黄斑変性の適応で2011年11月に米国、2012年3月にオーストラリアでそれぞれ販売承認を取得しています。

<滲出型加齢黄斑変性(wet AMD)について>
 加齢黄斑変性(AMD)は中途失明の主な原因のひとつです。黄斑変性は、萎縮型(dry)または滲出型(wet)のいずれかに診断されます。滲出型の場合、網膜下で病的な新生血管が形成され、そこから出血したり血漿が血管外へ漏出したりします。この漏出により網膜の破壊や機能障害が起こり、視野の中心部に歪みや暗点がみられるようになります。さらに症状が進行すると失明に至る場合があります。

 欧米では、wet AMDは65歳以上の失明の主な原因となっています。一方、日本では、wet AMDは中途失明原因の第4位(※1)で患者数は増加傾向にあります。福岡県久山町の住民を対象にして2007年に行われた研究では、少なくとも1眼にwet AMDを有する人は50歳以上の人口の1.2%にみられました(※2)。この久山町報告から、抗VEGF薬による治療対象となるwet AMDの日本における患者数は現在約70万人と推定されます。

<当社業績への影響について>
 本契約締結による、当期の当社連結業績に与える影響につきましては、軽微であると見込まれます。

<参考文献>
※1:Ophthalmic Epidemiology,17(I),50-57,2010: “Prevalence of Visual Impairment in the Adult Japanese Population by Cause and Severity and Future Projections” Masakazu Yamada,Yoshimune Hiratsuka,Chris B.Roberts,M.Lynne Pezzullo,Katie Yates,Shigeru Takano,Kensaku Miyake,and Hugh R.Taylor

※2:あたらしい眼科 26(1) 25~30,2009:「観察研究(コホート研究):久山町スタディ」安田美穂

<参天製薬株式会社について>
 参天製薬は、眼科とリウマチ/骨・関節疾患領域に特化した独自性ある医薬品企業として、人々の目とからだの健康維持・増進に寄与するために事業活動を行っています。目をはじめとする特定の専門分野に努力を傾注し、それによって患者さんと患者さんを愛する人たちを中心として社会への貢献を果たして参ります。
 参天製薬ホームページ:http://www.santen.co.jp/

<バイエル薬品株式会社について>
 バイエル薬品株式会社は本社を大阪に置き、医療用医薬品、ラジオロジー&インターベンショナル(画像診断関連製品)、動物用薬品(コンパニオンアニマルおよび畜産用薬品)の3事業からなるヘルスケア企業です。医療用医薬品部門では、循環器領域、腫瘍・血液領域、婦人科・皮膚科領域、眼科領域の4領域に注力しています。バイエル薬品は、「よりよい暮らしのためのサイエンス(Science For A Better Life)」の企業スローガンのもと、技術革新と革新的な製品によって、日本の患者さんの「満たされない願い」に応える先進医薬品企業を目指しています。
 バイエル薬品ホームページ:http://www.bayer.co.jp/byl

<バイエル ヘルスケア社について>
 バイエルは、ヘルスケア、農薬関連、先端素材の領域を中核事業とするグローバル企業です。バイエル社の一事業グループであるバイエル ヘルスケア社は、ドイツ・レバクーゼンを本拠とし、172億ユーロ(2011年)の売上高を持つヘルスケアと医薬品業界の革新的なリーディングカンパニーです。同社の世界的な事業活動は、動物用薬品、一般用医薬品、メディカルケア(血糖自己測定器等)、医療用医薬品の分野に及びます。バイエル ヘルスケア社の目標は、人類と動物の健康を促進する製品を開発、製造、販売することです。バイエル ヘルスケア社は世界100カ国以上で55,700人(2011年12月31日現在)の従業員が働くグローバル企業です。
 http://www.bayerhealthcare.com

 加齢黄斑変性(AMD)に関するより詳しい情報は、こちら(英語サイト)より:http://www.bayerpharma.de/en/AMD

<リジェネロン ファーマシューティカル社について>
 リジェネロン社は、重篤疾患治療薬の創製、開発、製造、販売を行っている総合バイオ製薬企業です。リジェネロン社は米国で、滲出型加齢黄斑変性治療薬と炎症性の希少疾患治療薬の2 製品を販売しています。加えて、米国食品医薬品局に3製品について申請をしています。また、10の製品候補物質が開発段階にあります。リジェネロン社に関する情報と最新のニュースリリースは、同社のサイトでご覧になれます。
 http://www.regeneron.com

<参天製薬の将来見通しに関する注意事項(Forward-Looking Statements)>
 このプレスリリースにおいて提供される情報は、いわゆる「見通し情報」(“Forward Looking Statements”)が含まれています。これらの見通しの実現できるかどうかはさまざまなリスクや不確実性に左右されます。従って、実際の業績はこれらの見通しと大きく異なる結果となり得ることをご承知置きください。また、日本ならびにその他各国政府による医療制度や薬価等の医療行政に関する規制が変更された場合や、金利、為替の変動により、業績や財政状態に影響を受ける可能性があります。

<将来予想に関する記述(Forward-Looking Statements)>
 このニュースリリースには、バイエルグループもしくは各事業グループの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれています。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの要因には、当社のWebサイト上(http://www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負いません。
ーーー引用終了ーーー

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