お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2012年3月7日

3125 テリエン周辺角膜変性とは

terriensmarginaldegeneration
テリエン周辺角膜変性(TMD)(Terrien’s marginal degeneration (TMD))は原因の分かっていない、稀で両側性ですが非対称的な疾患です。

角膜周辺部で主に上方に、脂質沈着、血管新生、混濁と”周辺部の溝”形成につながる角膜実質のひ薄化が進行します。この部分は拡張したり、穿孔したりもします。角膜トポグラフィーは診断には限定的な意味しかありませんが、疾患の進行を監視するためには貴重なものです。

(⇒上図の症例の教育的ビデオ参照

鑑別診断には次のようなものがあります。

1、 透明な角膜辺縁変性(Pellucid marginal degeneration):角膜下縁のみに見られ、偽翼状片は伴わない。

2、角膜辺縁部の溝状変性(Marginal furrow degeneration)
無症候性で、角膜の周辺360度を冒す。混濁はなく、血管新生もない。偽翼状片もなく、角膜拡張症も無い。乱視も進行しない。

3、デレン(Dellen)
限局的な角膜の陥没であって、円周方向は延びない。両眼に見られる可能性は低く、隆起した病変に隣接する。

4、モーレン潰瘍(Mooren’s ulcer)
病変は炎症性のものであって、限局化する傾向がある。上皮が分断されていて、それはフルオレセイン染色で染まり、変化は急速に進行する、

5、リウマチ性疾患 (Rheumatoid disease)
関連した全身性疾患を持つ。通常、この疾患は炎症性であって、血管進入、角膜混濁、脂質沈着を示し、非炎症性に角膜周辺部に溝を形成している。より急速に進行し、角膜拡張症よりも角膜溶解につながる。

6、円錐角膜 (Keratoconus)
中央から下よりに角膜が拡張する。周辺部に溝は作らない。多くの場合、若い人たちにみられ、視力の大幅な低下をきたす。周辺混濁もなく、偽翼状片も示さない。

7、真菌性潰瘍 (Fungal ulcer )
外傷の既往を伴う事があって、限局性で急速に進行する炎症性の潰瘍。

8、にきび酒さ(Acne rosecea)
関連した全身性疾患を持ち、炎症性でより広範なパンヌス形成を示す。上皮による被覆が失われている。

9、老人環 (Arcus senilis)
全身性の高脂血症を伴う事もある。角膜周辺の溝形成はなく、血管新生のなし。角膜拡張症も示さない。
ーーーーーー
清澤のコメント:両眼の角膜全周に偽翼状片様の結膜進入を示しながらも中央部は透明で視力も比較的良い高齢の男性患者さんが訪ねてきました。偽翼状片という症状はよいとして、何と診断したものか?と角膜専門家に伺いましたら、テリエンでもないが?さて、というお応えでした。其処で今日はテリエン角膜周辺変性をおさらいしてみました。

Categorised in: 未分類