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2011年12月28日

2932 コンタクトレンズ装用者の眼検査は無駄か?

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 コンタクトレンズの無理な利用に依って眼を傷めて受診する患者さんは後を絶ちません。「何でも規制をして至上の安全を図れ」という訳ではありませんが、私は適切な検査に依って初めて安全なコンタクトレンズ生活を送ることが出来ると思います。

 多少の充血を押して使い続けられていても、「本人が思っている以上にその人の角膜は悲鳴をあげているのでレンズの使用は休止」と言う勧告をするケースも少なくはありません。

 しかしながら、残念ではありますが、コンタクトレンズ装用者の眼検査を無駄なものと考えている人もいるようです。下の記事では「10年以上継続して使っている人にも機械的に「3か月検査」を求める必要があるのか?」と言う意見が述べられています。大変な違和感を感じたのですが、どう反論してよいのか迷ってしまいました。

 実際には、既に定期的な検査を受けながらコンタクトレンズを正規のルートから購入している方々ばかりではなく、海外からの通信購入など、普通の流通経路から逸脱したコンタクトレンズの入手をしている人も少なくない模様です。当然、既に言われるままに定期的に受診くださる方ばかりではなく、“ソフトコンタクトがあれば黙っていても客が来る”などという状況は既に崩れて居ると思います。

 現在の高度管理医療機器取り扱い業者としてのコンタクトレンズ販売業者に求められているのは「どの製品のロットを誰に販売したか」という厳密な記録の作成だけであるとも聞きます。ですから、販売店に依っては、使用中のレンズケースを見て、製品ごとのベースカーブをも考慮せずに、違うメーカーの同度数レンズを販売した所もあったとか。主要な製造メーカーにも各販売店を指導する力は既にありません。100円ショップの老眼鏡同様で、見えないと言われなければオーケーと言うことで良いのでしょうか。

 コンタクトレンズの眼障害では角膜への血管侵入や角膜混濁などの後遺症が残りがちですから、「きちんとした管理をしない人が懲りるのを待つ」と言う訳にもゆきません。どうか適切な検査に依って初めて得られる安全なコンタクトレンズライフをご享受ください。

ーーーサピオの記事引用ーーーーー
コンタクト 10年以上利用者にまで「3か月検診」は必要か? 2011.12.25 16:00

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)参加と消費税増税。いま、日本を揺るがす2大問題だが、実はその前に論じるべき問題がある、双方の問題の対象となる「医療」分野を、日本の「おバカ規制」が歪めているのだ。政策工房社長の原英史氏が解説する。

* * *
TPPは国際問題、増税は国内問題だが、双方において「医療」が主要テーマである。TPP論争では、反対派は「TPPに入ったら、国民皆保険をはじめ、日本の医療が崩壊する」と主張した。しかし、これは本質を置き去りにした議論だ。

医療費は年々膨張を続けている。つまり、TPPに入ろうが入るまいが国民皆保険は危機的な状況にあるのだ。だからまず、現に国民皆保険を脅かすものは何かを見極めなければならない。

それを見極めずに解決策の話に入ると「増税」あるいは「診療時の個人負担増大」「診療報酬引き下げ」といった“対症療法”の議論になってしまう。だが、やるべき“根治療法”は他にある。

例えば医療費膨張の要因として、「個人負担がタダ同然だから、軽い症状でも病院に行く人が多い」という見方があるが、利用者の側からすると「別に病院に行きたいわけでもないのに、無用に通わされる」と感じることも少なくないのではないか。

ソフトコンタクトレンズは典型だ。利用者は、「3か月(ないし半年)ごとの定期検査」を求められる。これは、規制で定まっているわけではないが、検査を受けないと売ってもらえないのが実態だ。

実は、このコンタクトの定期検査を保険診療の対象外とすることが一時議論になった。2006年度の診療報酬改定で、厚労省は「疾病に罹患していることが疑われないにもかかわらず、定期的にコンタクトレンズ装用者に眼科学的検査等を行うことは、保険給付の対象とはならない」(同省の06年2月公表資料より)といったん決定したのである。

ところが、その直後、同省は「疑義解釈資料」(2006年4月28日)なる文書で、「コンタクトレンズの装用者については……継続的な管理が必要であり、特にソフトコンタクトレンズについては、次回の受診日を指示しないことは一般的に想定されない」と示された。

わかりにくいが、要するに、
・原則は、「疾病の疑いがないのに定期検査を行なうのはダメ」だが、
・ソフトコンタクトでは疾病の疑いが必ずあるから、結局、保険対象になる、
ということのようだ。

たしかに眼に異常が生ずる危険はあるだろうが、例えば10年以上継続して使っている人にも機械的に「3か月検査」を求める必要があるのか?

画一的な定期検査で“ソフトコンタクトがあれば黙っていても客が来る”という既得権を守りたい医療機関側の思惑が働いているようには見えないか。

※SAPIO 2011年12月28日号
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