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2011年12月2日

2859 「恨みを募らせて怨霊になりかけている人間は、瞳の輪郭を金色に」とは能面のお話です

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(今日の「眼のニュース」)
能ではじつに多種多様な面が使われますが、ひとつの見所は目の表現。人間の面は眼を白、瞳を黒で表現します。しかし恨みを募らせて怨霊になりかけている人間は、瞳の輪郭を金色にしてギラリとした人間の執念を感じさせます。さらに完全に鬼や異類と化した者は眼全体に金箔を貼って、すさまじい怨念を感じさせるのだそうです。

眼瞼痙攣の治療でボトックスを注射しますと、瞼の痙攣が止まるのは良いのですが、表情筋の働きが止まり表情が乏しくなります。そこで最小限のボトックスを必要なだけの筋に限って注射します。その選択がボトックス注射を眼瞼痙攣に使用する医師の腕の見せ所です。

ーーー記事の引用ーーー
サーチナニュースから

展覧会レビュー『能面と能装束 神と幽玄のかたち』展
【コラム】 2011/12/01(木) 16:36

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  能には観世、宝生、金春、金剛の4つの流派があります。この4つの流派はすべて大和国(奈良)にそのルーツがあり、「大和四座」と呼ばれて中世には興福寺および春日大社に属してその神事祭礼に奉仕した芸能集団でした。

  このうち、金剛流は坂戸郷(現奈良県生駒郡平群町)あたりを本拠とし、鎌倉時代には法隆寺にお勤めをする集団だったようですが、系図上は室町時代の坂戸孫太郎氏勝(1280~1348)を流祖としています。奇抜な型や早業が金剛流の芸風の特徴で、歴代の家元には、豪快な仕舞とりっぱな体つきから「鼻金剛」と呼ばれた7世((8世とも)兵衛尉氏正、みごとな早業で「足早又兵衛」と呼ばれた13世(15世とも)又兵衛長頼といった名人が名を残しています。

  金剛流は江戸時代には四座として幕府にも公認され、明治維新後にすべての伝統芸能が被った危機も乗り越えて名門としての地位を維持していましたが、23世右京氏慧(うじやす 1872~1936)には子がなく、また後継に適する弟子もいなかったため、金剛流を自らの代で断絶させる苦渋の決断を下しました。

  右京は父祖伝来の家宝がじぶんの死後に散逸することをおそれ、1935年(昭和10)に能楽に理解のあった財閥三井家に、金剛流宗家伝来の能面62面をまとめて寄贈します。右京はその翌年に亡くなり、坂戸金剛家は絶え、金剛流も消滅しました。
第二次大戦中、三井家は戦災に遭いましたが、寄贈された能面は幸いにして戦火をのがれ、戦後には三井家から財団法人三井文庫に移されました。そして平成20年、このうち54面が重要文化財に指定されました。

  能は世界にも類例のない仮面演劇です。役者は面をつけることによって、若き美女にもおじいさんにも、幽霊にも鬼にも神にも変身するのですから、面がとくべつ重要であることはいうまでもありません。
能には現実の人間世界の物語を描いた「現在能」と、人間の霊魂や草木の精霊が登場する「夢幻能」があります。さまざまな登場人物を表現するために、能ではじつに多種多様な面が使われますが、ひとつの見所は目の表現です。人間の面は眼を白、瞳を黒で表現します。しかし恨みを募らせて怨霊になりかけている人間は、瞳の輪郭を金色にしてギラリとした人間の執念を感じさせます。さらに完全に鬼や異類と化した者は眼全体に金箔を貼って、すさまじい怨念を感じさせるのです。

  こうした面のそれぞれには、当然オリジナルがあります。このオリジナルが、各流派の家元などに伝わる「本面」です。本展に展示される能面のほとんどは、金剛家に伝わった本面、つまりオリジナルなのです。

  能面はまだ学術研究がじゅうぶんに進んでいない分野で、制作年や作者の特定は容易ではありません。名作とされてきた能面でも多くは江戸時代の作といわれていますが、金剛流宗家に伝わったこれらの面には、室町時代にまで制作年をさかのぼれそうな古面も多く含まれています。オリジナルだけがもつ格調高さ、古面にしか備わらなさそうな呪術性、神秘性をひしひしと感じられる能面群といえましょう。

  本展では、この旧金剛流宗家伝来の能面に加え、三井家伝来の豪奢な能装束などもあわせて展示されており、あわせて能の幽玄の世界を構成しています。しかし、みのがしてならないのは、館内で上映されているビデオでしょう。

  前述のように、金剛家(坂戸金剛家)は断絶し、金剛流もいったん廃絶しました。
しかし、京都には代々金剛流の芸を継承し、禁裏の御用をつとめていた野村家がありました。野村家は金剛家を名乗ることを許されて、分家に準ずる扱いを受けていました。
伝統ある金剛流の廃絶を惜しむ声は多く、ほかの流派の強い後押しもあって、この野村金剛家をあらたな宗家とし、金剛流は復活します。

  本展では、金剛流の現家元・金剛巌氏が、金剛流に代々伝わった本面をつけて舞う姿が上映されているのです。

  本展の能面は重要文化財に指定されているため、保護の観点からじっさいの舞台で使われることはまずありません。本展のために特別に収録されたビデオは、今後おそらく見ることができない貴重な情景なのです。

  『翁(白色尉)』 伝日光作/室町時代/縦19.0×横16.0×厚9.2cm/重要文化財
『翁』は能の成立以前から芸能神事で舞われてきた祝言曲。この面は、その主人公がつける面で、文字通り歳を重ねた老翁の姿を表わす。土俗的でありながら格調高く、みているだけでめでたい気分になる、原日本的な表情といえよう。

  『大飛出』 伝赤鶴作/室町時代/縦31.3×横15.7×厚10.5cm/重要文化財
恨みを抱いたまま亡くなった菅原道真は、その怨霊が雷神と化して都人を恐怖させたというが、この面は怒りに満ちた菅公の姿ともいう。くわっと開いた眼と口の強烈な表現はひじょうに動的だ。眼に金箔を貼って、この世の者でないことを表わしている。

■問い合わせ先/『能面と能装束 神と幽玄のかたち』展
会期:2011年11月23日(木)~2012年1月28日(土)
会場:三井記念美術館

  東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号三井本館7階
開館時間:10:00~17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜日、12/26(月)~1/2(月)、1/10(火)
入場料:大人1000円、大学・高校生500円、70歳以上(要証明)800円、和服での来場者700円
交通:東京メトロ銀座線・半蔵門線「三越前」駅A4出口より徒歩1分
お問い合わせ:ハローダイヤル 03-5777-8600
URL:http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html(情報提供:WEBサライ)
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